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zoom RSS 野生種でも起きたというメスたちの妊娠中断。どんな動物で発生したの?

<<   作成日時 : 2012/05/25 08:15   >>

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★科学★
問題:妊娠している哺乳類に、その親でないオスをつがわせると、妊娠が中断することがあるそうです。ブルース効果と呼ばれる現象らしい。中断するとは、着床の中断、流産、胎児の再吸収などだそうです。
■なぜそんなことが起こるのでしょうか。新しいオスのほうが優れた者だった場合、なるべく優れた子供を残したいという本能が働く。前のオスの子供は捨てられ、新しいオスの子供を妊娠できるように準備する。そんな風に考えられているようです。人間も哺乳類のはしくれです。この現象が起きたら大騒ぎですね。一夫一婦制度に感謝しなければ。
■Wikipediaの説明によると、ブルース効果は実験室内で10種類以上の哺乳類で確認できているそうです。野生では証明されていなかったらしい。ひょっとしたら人工的な環境でのみ起こる現象なのでは? と疑われていたようです(120525現在)*1。
■ところが「Science」という科学雑誌の2012年(平成24年)3月9日号の記事によると、野生の哺乳類におけるブルース効果が確認されたとのこと。ある哺乳類では、ある現象が起きたときに、妊娠している雌たちが流産したりしたらしい*2。
■ではブルース効果が見られた野生動物の種はどこのどんな連中なのでしょうか?
[い]北アメリカのアメリカバイソン
[ろ]南アメリカのジャガー
[は]アフリカのゲラダヒヒ
[に]日本のシマリス
[ほ]ヨーロッパのハリネズミ
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[は]アフリカのゲラダヒヒ
説明:ゲラダヒヒはヒヒの仲間です。オスは70cmぐらいの体長、メスは60cmぐらい。体重はオスが20kgぐらい、メスは12〜14kgぐらいだそうです*3。
■エチオピア高地の豊かな草原に棲んでいるらしい。草の種子を好んで食べるそうです。昆虫までは食べますが、それより大きな生物の肉類は食べないらしい。多くは1頭のオスと複数のメスで群れをつくるそうです。ワンメイルユニットと呼ばれるらしい*4。ようするにハーレム式ですね。
■ミシガン大学のロバート博士らは、野生のゲラダヒヒの群れの頭数の変化や、ホルモンのデータを5年間収集したそうです。その結果、野生の動物でもブルース効果が起きることを確認したらしい。
■ボスが交替するとその後6ヶ月間の出産数は減少するそうです。7ヶ月目以降は出産数が倍増するらしい。ゲラダヒヒの妊娠期間は6ヶ月とのこと。つまり、7ヶ月目以降に生まれるのは新しいボスの子供だそうです。
■これは確かに妊娠中断あるいは妊娠阻止ではありますね。ただし、新しいボスが妊娠中のメスにつがったのかどうかははっきりしません。純粋な意味でのブルース効果かどうかは、素人にはわかりませんけど。
■なぜ妊娠中断が起こるのか。ゲラダヒヒの群れでは、ライオンの群れやハヌマンラングールの群れのように、子殺しが行なわれるそうです。ボスが交替すると、新しいボスは自分の子でない子供たちを殺してまわるわけですね。そうしないとメスが発情しません。自分がボスでいられる期間は長くはないでしょうから、早く自分の子を儲けるために前のボスの子供を殺すらしい。
■どうせ殺されるのなら産んでも無駄だといわんばかりに、ゲラダヒヒのメスは流産したり、着床を中断したりするようです。自然の中で生きるのはなかなかたいへんなんですね。
■なお、昔のオスマン・トルコの後宮では、ライオンの子殺しと似たような出来事があったと聞きます。「前君主の余計な子孫を残さないために、前皇帝の妊娠している側室たちは、生きたまま袋に詰められ、ボスフォラス海峡に沈められたと言われている」*5。こうしてみると、人間界も生きるのはなかなかたいへんだな。
◆参考*1:HP「ブルース効果 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B9%E5%8A%B9%E6%9E%9C
◇*2雑誌「殺されるなら産まず」Newton (ニュートン) 2012年6月号5頁、ニュートンプレス
◇*3HP「ゲラダヒヒ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%A9%E3%83%80%E3%83%92%E3%83%92
◇*4HP「ゲラダヒヒの生態|野生動物、絶滅動物の図鑑サイト/TOMORROW is LIVED」
http://www.tomorrow-is-lived.net/wildlife/mhaplorhini/gelada-baboon.html
◇*5HP「ハレム - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AC%E3%83%A0

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
哺乳類でもそういう事があるんですね。
子殺しよりましかもしれませんが。
時々ある母親の付き合っている男が、その母親の子供をいじめ殺したりするのは、ライオンの子殺しと一緒か?と思うときがありますけどね。
ねこのひげ
2012/05/26 05:15
コメントをありがとうございます。

 子殺しの中には実の母親が我が子をかばわない例があると聞きます。そういう事例では、おっしゃるとおり、ライオンの子殺しに似ていますね。
 被害者は生まれ損です。なんの救いもありません。ただ気の毒です。

 目には目を、の刑罰規定に従いましょう。こんな夫婦は動物園やサファリパークでライオンの檻に生きたまま放り込んでしまいます。社会は満足。ライオンは満腹。いいことずくめです。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2012/05/26 06:58

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