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zoom RSS お歯黒の不思議。昔は武士もお歯黒をしていたの?

<<   作成日時 : 2012/05/19 06:40   >>

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★歴史★
問題:テレビや映画のチャンバラ劇で時代考証の話がでるとき、よく指摘されるのがお歯黒の問題ですね。最近のテレビドラマなどでは、おおよそお歯黒を目にすることはありません。でも、江戸時代の既婚女性はかなりの確率でお歯黒をしていたらしい。事実と劇は離反しています。テレビの時代劇では徐々にそれがあたりまえになってきているようです。
■大正生まれの人の話では、子供のころまだお歯黒の女性が周囲にいたらしい。東京都下のかなり奥まった町だったそうですが、お歯黒の女性は1人だけではなかったという話でした。ただし、そのころでも若い人はもうお歯黒をしなくなっていたようです。
■お歯黒の目的はなんでしょうか。私は既婚者ですというメッセージにはなったようです。結婚指輪のかわりかな。皮膜をすることで虫歯予防になった可能性も否定できないらしい。そして漆のように真っ黒なお歯黒は、少なくとも当時の人は美しいと感じたらしい。そうでなきゃ、毎日、あるいは数日おきに面倒臭い作業をして歯を黒くしたりはしませんよね。髪も歯も烏の濡れ羽色だったのかな。
■本日は歴史の長い不思議な習俗、お歯黒について考えてみましょう。次のうちで正しい記述はどれでしょうか? (正しい記述は無いかもしれないし複数かもしれません)
[い]東南アジアにも中国にもお歯黒の習慣はないがなぜか日本だけある
[ろ]魏志倭人伝には日本はお歯黒の国だと指摘されている
[は]源氏はお歯黒をつけなかったがなぜか平氏の武士はお歯黒をしていた
[に]明治維新後、野蛮な風習として皇族貴族に対してお歯黒禁止令が出された
[ほ]現代でもお歯黒用の商品が販売されている
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[は]と[に]、[ほ]が正しい
説明:[い]東南アジアにも中国にもお歯黒の習慣はないがなぜか日本だけある(×)
■Wikipediaによれば東南アジアと中国の雲南省などではお歯黒の習慣があったようです。東南アジアでは少数民族ではいまでもお歯黒の習慣が残っている地域もあるらしい。そうした地域に向けてお歯黒の義歯が作られたりするそうです。
□噂では、縄文人の歯からお歯黒の成分が見つかっているとか。聖徳太子もお歯黒だったという話もあるらしい*5。
[ろ]魏志倭人伝には日本はお歯黒の国だと指摘されている(△)
■「三国志」の「魏志倭人伝」では倭国東方に黒歯国があると記されているらしい。倭国を日本と考えると、その東には何もありません。だいぶ行ってハワイですね。倭国そのものは黒歯国だと書かれてはいないらしい。それとも関東・東北が黒歯国なのかな。
□「山海経(せんがいきょう)」という中国の地理書にも黒歯国があると記されているらしい。ただし、山海経は噂話のたぐいが多いそうで、奇書という扱いがされているそうです。各地の妖怪のお話などが多いらしい。耳目を集めるお話なら事実の検証抜きでどんどん掲載しちゃったのかな。
□「源氏物語」の末摘花の注には、「歯黒 山海経云東海有黒歯国其俗婦人歯志黒染」とあるそうです。黒歯国は東海にあり、婦人は歯を黒く染める習慣だといっているのかな。
[は]源氏はお歯黒をつけなかったがなぜか平氏の武士はお歯黒をしていた(○)
■「源氏物語」ではお歯黒に触れているようですが、光源氏はともかく、東北地方に出かけた義家などの源氏、京都で政権奪取を企てた義朝や為朝などの源氏、そして鎌倉で武家政権を始めた頼朝などの源氏はお歯黒をつけなかったらしい。
□Wikipediaによれば、平氏の武士はお歯黒をしていたそうです。公家の習慣に毒されたのかな。「平家物語」によれば、一の谷の戦いで熊谷次郎直実(なおざね)に討ち取られた敦盛(あつもり)は、「…年十六七ばかりなるが、薄化粧して、かね黒なり」とあります*4。
□今年の大河ドラマは清盛が主人公だそうです。素町人は視聴していませんが、どうなんでしょうね、劇中の平氏の武士たちはお歯黒をしているのかな。
[に]明治維新後、野蛮な風習として皇族貴族に対してお歯黒禁止令が出された(○)
■明治3年1月5日、西暦では1870年2月5日、政府から皇族・貴族に対してお歯黒禁止令が出されたそうです*2。やんごとなき人々でお歯黒が絶滅すると、民間でも徐々にすたれていきます。戦後ではほぼ絶滅してしまったらしい。ただし、現代でもお祭りのときにはお歯黒をする習慣のある地域もあるそうです。
[ほ]現代でもお歯黒用の商品が販売されている(○)
■Wikipediaによれば、往年の成分に近いお歯黒「ぬれツバメ」が製造販売されているとのこと。参考資料*3がそのお歯黒の販売頁のようですね。なんかあまり黒々としていませんけど、これをどうすると歯に塗れるようになるのかな。なお、商品の袋に印字されている表記では「ぬれつばめ」です。なぜか販売しているページでは「ツバメ」とカタカナ表記していますけど。
□「ぬれつばめ」は楽天市場では見られません。でも、トゥース・ワックスという演劇用の商品なら楽天市場でも購入可能です。735円の商品を見かけました。お祭りのときに必要ならば、これをみんなで買って使えばいいのかな。
◆参考*1:書籍「起源の日本史 前近代編」初版3頁、阿部猛著、ISBN978-4-88621-460-7、同成社
◇*2HP「お歯黒 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E6%AD%AF%E9%BB%92
◇*3HP「ぬれツバメ | 発酵食品のお店 ふぁーめんの贈り物」
http://www.nittokoso.co.jp/shop/item_detail?category_id=68742&item_id=265086
◇*4書籍「平家物語9」文庫初版251頁、杉本圭三郎(けいざぶろう)訳註、ISBN4-06-158362-X、講談社
◇*5HP「なぜ日本人は「お歯黒」だったのか - 教えて!ウォッチャー」
http://blog.goo.ne.jp/oshiete_watcher/e/58c3d25d1155f43eceb896f8a66fd89f

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内 容 ニックネーム/日時
『平清盛』では、貴族はお歯黒をしてますが、平氏も源氏もお歯黒をしてませんね。
平氏も源氏も、元をたどれば、天皇家につながるわけだから、していてもおかしくはないですよね。
現代から見れば、かなり不気味な化粧ですから、主役にやらせるわけにはいかんということでしょうね。

しかし、貴族役で出ているお笑い芸人が、白塗りで眉を隠して、お歯黒で出てくる姿は、一見の価値がありますよ。
かなりの不気味さで・・・\(◎o◎)/!
ねこのひげ
2012/05/19 07:16
コメントをありがとうございます。

 なるほど。お歯黒が主役では視聴率があがらないのでしょうね。面白いな。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2012/05/19 21:21

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