町人思案橋・クイズ集

アクセスカウンタ

zoom RSS 「おかちめんこ」ってどんな意味?(その2)

<<   作成日時 : 2012/03/08 06:55   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 4

画像
★日本語★
問題:弊クイズでいちど取り上げたことのある言葉です。「おかちめんこ」。しもぶくれのお多福のような女性をあらわす言葉だと聞いています。「オカチン」という女房詞が関係しているらしい。女房詞は、「宮中に仕える女房が、多く衣食に関して用いた一種の隠語」だそうです。「オカチン」は餅を意味し、ぷくっと餅がふくれるように色白でしもぶくれの顔つきが「おかちめんこ」。前回はそのように紹介させていただきました*1。
■最近、オカチメンコについて別の話を読んだので、本日はそれをクイズにします。容貌の不自由な人の悪口であることにかわりはないようですが、「おかちめんこ」の意味と語源には女房詞の「餅」とは別の説があるようです。それは次のどれでしょうか?
[い]「御徒(おかち)」は徒歩で行軍する下級武士を指し、「おかちめんこ」は身分が低くかつ醜いという救いのない表現である
[ろ]かつては「御囲地面子」と漢字表記した。最初は殿様に囲われるような美人の意味だったが、皮肉として使われているうちにブスという意味に転化してしまった
[は]宮城県にあった雄勝町という場所で産する石でつくられたメンコの意味。地面に叩きつけられるのでぺっちゃんこになっているわけで、黒くて非立体的な顔面についての悪口になっている
[に]オランダ語の「オガティメンク」が語源であり、本来は田舎娘の意味だが、日本に来てブスの代名詞になった
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:[は]宮城県にあった雄勝町という場所で産する石でつくられたメンコの意味。地面に叩きつけられるのでぺっちゃんこになっているわけで、非立体的な顔立ちについての悪口になっている
説明:参考資料*2の説明ではそういうことらしい。
■宮城県桃生郡(ものうぐん)雄勝町という地名がかつてあったそうです。平成17年(2005年)に平成の大合併で石巻市の一部になったらしい。「おがつちょう」というのが正式な呼称だったようです。ここからは硯に使われる石が産出するとのこと。
■で、雄勝町で作られたメンコは、黒くてぺっちゃんこなのではないかという勝手な想像が生まれました。ということは、オカチメンコは色黒で非立体的な顔の構造についての悪口だったと思われます。なお、メンコは昔の子供の遊びです。「円形または長方形で表面に絵や写真のあるボール紙製の玩具。二人以上で互いに自分のものを出し、地面にたたきつけ合って、風の力で他人のものを裏返すなどして勝負を競う」だそうです。石で作られたメンコはすぐに割れてしまい実用にはならないと思われます。あくまでも比喩なのでしょう。
■徳川夢声(むせい)という弁士・役者・漫談家の書いた本によると、この悪口は女性専用ではなかったのかもしれません。
「おかちめんこに到っては何んのことだか語義は解らないが、とに角さう子供から怒鳴られた先生の顔をヨクヨク見ると、成る程、うまいッ!まさに、おかちめんこなのである。決して他の何物でもない。何う見ても、彼はおかちめんこなのである」。
■この文章は、徳川夢声『漫談集』見習諸勇列伝の巻(昭和4年(1929年))の一節だそうです。男性に向かってオカチメンコと言っているのがわかります。他には男性の悪口として使われている事例はほとんど見当たらないようですが。
■余談です。容貌の不自由な人に対する悪口にはなかなか凄まじい表現があります。たとえばちょっと前に流行した「一円玉ブス」。「これ以上くずしようがない」ほどの不美人なのだそうです。
■江戸時代からあるのでしょうか、「人三化七(にんさんばけしち)」という言葉も凄いですね。「人間の要素が30%、化け物の要素が70%」の不美人だそうです。人三化七は、坪内逍遙(しょうよう)先生の御本「当世書生気質」にも登場するとか。上梓された明治18年(1885年)ごろには盛んに使われていたのでしょうね。昭和24年(1949年)から翌年にかけて書かれたという石坂洋次郎(ようじろう)先生の「石中先生行状記」という作品の中にも登場するらしい。戦後にも使われていたんですね。
■現在でも八代目桂文楽の落語「心眼(しんがん)」などでは聞くことができます。ただし、こちらでは「東京で何人という指折りのまずい女だよ…悪口で人三化七などというが人無し化十(にんなしばけじゅう)といって人間の方へ籍が遠いんだよ」という極端な表現になっています。
◆参考*1:HP「おかちめんこ」ってどんな意味?」
http://blog.q-q.jp/200703/article_38.html
◇*2書籍「読んでニンマリ 男と女の流行語」米川明彦著、ISBN4-09-504410-1、小学館

ぬけられます→日本語雑学クイズ一覧

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
石で出来たメンコですか。
えっ!?紙ではないのか?でしたが、考えてみれば、あの時代、紙は貴重品で子供のおもちゃにするわけにはいかんかったのでしょうね。
石なら、拾えばいいですからね。
ねこのひげ
2012/03/09 06:03
コメントをありがとうございます。

 誤解を与えて申し訳ない。書き方が悪かったですね。
 雄勝町の硯が有名なので、そこでもしメンコが作られるのなら、石で作るのではないかというのはあくまでも昔の人の想像であり、冗談です。
 草加でもしメンコが作られるなら煎餅で作るのではないか。そんな感じの冗談だと思います。
m(_ _)m
ねこのひげ様<素町人
2012/03/09 10:42
ジョークですか・・・・(^_^.)
石のメンコ?
すぐに、割れないかな?とは思いましたが、ありそうにも思えましたよ(^^ゞ
ねこのひげ
2012/03/10 06:28
コメントをありがとうございます。

 当時の人の冗談だろうと思います。
 ひょっとしたらあるのかなと思ってネットを探してみましたが、石で出来たメンコの商品および噂話は見当たりませんでした。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2012/03/11 11:20

コメントする help

ニックネーム
本 文
「おかちめんこ」ってどんな意味?(その2) 町人思案橋・クイズ集/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる