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zoom RSS 日本初のカメラマン下岡蓮杖の誕生日。女性モデル探しには苦労したの?

<<   作成日時 : 2012/03/24 09:29   >>

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★歴史★
問題:文政(ぶんせい)6年2月12日。西暦では1823年の今日、3月24日。おそらく月曜日だったと思われます。のちに日本で初めての写真師の1人となる下岡蓮杖(れんじょう)が生まれました。ちなみに、日本で初めての写真技師は他に上野彦馬(ひこま)、あるいは鵜飼玉川(うかい ぎょくせん)がいて、ほぼ同時期に写真店を開業しているようです。
■下岡蓮杖は伊豆国下田村に生まれたそうです。最初の名前は桜田久之助(ひさのすけ?)。でも養家は岡方村に住んでおり、ふたつの頭文字をとって下岡と自称していたらしい。東京都下国立(くにたち)市の地名の由来みたいな命名です。
■絵が好きな少年だったようです。13歳で江戸に出ましたが、絵にかかわる仕事には就くことができず、足袋屋の丁稚になったとのこと。ある日、年配の客に片足を突き出されて足袋の採寸をさせられます。屈辱を覚えたのでしょうか。他人の足を拝む仕事はいやだと思い、故郷に帰って下田砲台の足軽になったそうです。
■しばらくしてつてを得て江戸の絵師狩野董川(とうせん)に入門します。董園(とうえん?)と名乗ったらしい。そのころ、ある旗本の家で銀板写真を見る機会がありました。写真術に魅せられるきっかけとなったようです。
■安政(あんせい)2年(1855年)、満32歳ぐらになったころ、下田の玉泉寺にタウンゼント・ハリスが滞在しました。下岡蓮杖は給仕役として出入りしたそうです。通訳のヒュースケンスと親しくなり、写真術の概要を理解したらしい。ここから写真技師としての人生が始まるようです。
■では日本で初めてのカメラマン・写真技師の1人の189回目の誕生日を記念し、下岡蓮杖についての雑学クイズです。つぎのうち、正しい記述はどれでしょうか? (正解は複数かも)
[い]ハリスだけでなくフランスのレオン・ロッシュ公使の応接係もつとめたことがある
[ろ]安政(あんせい)6年(1859年)の横浜開港以後に完全に独学で写真術を体得した
[は]最初は横浜野毛で、のちには横浜の弁天通りで写真店を構えた
[に]写真機には魂を吸われるという迷信のため、日本人はなかなか客にならなかった
[ほ]日本で初めて乗合馬車、石版印刷を事業化した
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[は]と[に]、[ほ]が正しい
説明:[い]ハリスだけでなくフランスのレオン・ロッシュ公使の応接係もつとめたことがある(×)
■正しくは、「ロシアのプチャーチンの応接係をつとめたこともある」だそうです。日本に開国を要求してきた人たちといちばん末端で知り合うことができたわけですね。
□下岡蓮杖は13歳で丁稚になっています。とくに学問があったわけではない。外国語に堪能というわけでもなさそうです。でも、浦賀に停泊中のアメリカ軍艦に乗船を許可され、絵図面を描かせてもらったりしています。勝手な憶測ですが、絵が上手だったので、言葉が通じないままでも親しくなれたのかもしれません。
□アメリカ軍艦の絵図面を描かせてもらったとき、船長に赤い酒を出されたそうです。見たこともない色だったので、毒かもしれないと危ぶみながら飲んだらしい。赤い葡萄酒だったのでしょうね。身体がポカポカしてきます。毒が回ってきたかなと覚悟したら、船長もおなじ酒をグイグイやっています。ようやく安心したそうです。
[ろ]安政(あんせい)6年(1859年)の横浜開港以後に完全に独学で写真術を体得した(×)
■写真術は、はじめアメリカ人の写真家に教えてもらおうとしたようです。でも商売の秘密を明かしてはもらえませんでした。助手をつとめていたウラダという女性から薬液などを譲り受け、技術を伝授されましたが、いわれたとおりにやってもなかなかうまくいかなかったようです。横浜の戸部で妻と2人で食うや食わずの生活をしながらもう薬液、おそらくは現像液も尽きようとしたとき、やっと鮮明な画像が現れたそうです。喜んだんでしょうね。満37から38歳ぐらいのころだったと思われます。
□なお、史上初の実用的な写真機ダゲレオタイプの発表が天保(てんぽう)10年(1839年)だそうです。それから20年余りで日本にも写真の技術が導入されたことになります。
[は]最初は横浜野毛で、のちには横浜の弁天通りで写真店を構えた(○)
■下岡蓮杖は最初は横浜に店を構えます。お客さんは外人ばかりだったようです。文久(ぶんきゅう)2年(1862年)に生麦事件が起こると、「いつ死ぬかわからん」という空気がひろがったのでしょうか。生きていた証拠に写真をとりたがる武士が増えてきたそうです。
□坂本龍馬のいちばん有名な机によりかかった姿勢で靴を履いている写真は慶応(けいおう)4年(1868年)の1月ごろに上野彦馬の弟子によって撮影されたといわれます。龍馬のいちばん古い写真としては慶応元年(1865年)のものが残されているらしい。
[に]写真機には魂を吸われるという迷信のため、日本人はなかなか客にならなかった(○)
■下岡蓮杖は維新前に東京上野に写真館を開きます。ところがこちらの店でもなかなか日本人客がこなかったそうです。よくいわれるように「写真機に魂を吸われる」という迷信がはびこっていたらしい。
□外人客は、せっかく日本に来たのだからと日本風の扮装で写真を撮りたがったらしい。でも、洋服の上に鎧兜(よろいかぶと)をつけたり、珍妙な格好をしたがるので、写真屋としては困ったようです。
□外人客は日本の若い女性の写真を欲しがったそうです。下岡蓮杖は迷信を信ずる若い女性に大金を支払ってモデルになってもらったらしい。お金は迷信よりも強いんですね。口絵の写真は、横浜美術館が所蔵する下岡蓮杖の作品、「傘を持つ女」だそうです。彼女にも高額のギャラが支払われたのかな。
□風景写真もよく売れたので、ときどき町に出て撮影したらしい。ところが幕末の騒然とした時代です。浪人者に写真機を奪われかけたこともあるとのこと。当時の屋外撮影は戦場カメラマン並みに危険な仕事だったのかな。
[ほ]日本で初めて乗合馬車を事業化した(○)
■下岡蓮杖は不思議な人物です。写真で成功すると、日本で初めて乗合馬車を事業化したそうです。さらに石版印刷と牛乳屋も日本で初めて開業したといわれます。
□好奇心が旺盛なのでしょうか。いろいろなことに挑戦していくエネルギーがあったようです。生命力のほうも旺盛だったようです。下岡蓮杖が亡くなったのは明治も終わり、大正に入って3年目の大正3年(1914年)。満91歳まで生きたそうです。
◆参考*1:HP「下岡蓮杖 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8B%E5%B2%A1%E8%93%AE%E6%9D%96
◇*2書籍「世界人物逸話大事典」初版474頁、朝倉治彦・三浦一郎編、ISBN4-04-031900-1、角川書店
◇*3HP「史上初実用的写真機発表日。ポラロイドより早くインスタント写真は生まれていた?」
http://blog.q-q.jp/200803/article_21.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
下岡だけでなく、日本人そのものが、好奇心旺盛な国民性を持っていることは、間違いないですね。
ちょっとしたきっかけで日本全体に広まりますからね。
レコードとCDの入れ替わりなんてあっという間でしたからね。
鉄砲も、あっというまに広まり、当時の世界一の所有数になりましたしね。
ねこのひげ
2012/03/25 06:24
コメントをありがとうございます。

 情報の広まるのが速いのはなぜなんでしょうね。損得勘定が発達しているからかな。日本語が効率の高い言語だからかな。素人にはよくわかりませんね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2012/03/25 12:18

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