広い公園のソメイヨシノが一斉に咲き始める理由はなに?

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★科学★
問題:東京の新宿に新宿御苑という公園があります。江戸時代には信州高遠(たかとお)藩の中屋敷があった場所だそうです。高遠藩は内藤家の所領であり、その土地が内藤新宿として甲州街道の最初の宿場になったらしい。元々は高井戸が最初の宿場でしたが遠すぎます。途中に新しい宿場を設けさせてくれという民間人の請願が叶って元禄(げんろく)10年(1697年)に新しい宿場、新宿が誕生したそうです。
■ちなみに民間人たちはそのかわりに5600両を幕府に上納したとのこと。今のお金で5億円以上でしょうか。許認可する奴は儲けるな。
■新宿御苑にはソメイヨシノが23本ほど栽培されているそうです。毎年、23本のソメイヨシノは一斉に開花するらしい。これには何か特別な理由があるのでしょうか? 下の中から選んで下さい。(正しい記述は無いかもしれないし複数かもしれません)
[い]ソメイヨシノに向いた場所を探して植えたら、たまたま似た土壌の場所になった
[ろ]ソメイヨシノに向いた場所を探して植えたら、たまたま似た風向・風力の場所になった
[は]ソメイヨシノに向いた場所を探して植えたら、たまたま似た日照時間・温度の場所になった
[に]23本のソメイヨシノはみんな遺伝子情報がおなじだった
[ほ]とくに理由はなく偶然である
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[は]と[に]が正しい?
説明:桜の開花がいつなのか。観光業および大道商人の皆様方はご商売に影響するので強い関心をもっておられることと思います。気象予報会社では、自分たちの予報の精度を試されるわけですから、やはり強い関心を抱いておられることでしょう。
■一般に桜の開花は「5度以上気温の有効積算温度(平均気温×日数)が5~600度」といわれているらしい*3。もちろん品種による差はあるそうです。原則としては暖かい土地ほど早く開花するわけですね。
■ただし、なぜか鹿児島はあまり早くないらしい。鹿児島は他の土地にくらべ、おしなべて気温が高めです。有効積算温度の計算開始時点の日付、寒い時期そのものが遅くなるらしい。よって有効積算温度が閾値を越えるのも遅くなるという説が参考資料*3に紹介されていました。またヒートアイランド現象のため、東京・名古屋・大阪・福岡などの市街地では開花が早いという説も紹介されていました。
■新宿御苑のソメイヨシノがもし一斉に咲くのなら、有効積算温度が一斉に閾値を超えるのかもしれません。似たような日当たりの場所に植えられているのかな。
■なお新宿御苑のソメイヨシノは、すべておなじ遺伝子情報を持つそうです。あの羊のドリー君とおなじでDNAがまったくおなじクローンらしい。新宿御苑だけではありません。全国各地のソメイヨシノは、すべて単一の遺伝子情報を持っているとのこと*1。ソメイヨシノは接ぎ木とか挿し木で増やすので、そんなことが起こるようです。ソメイヨシノは全国各地でそれぞれに一斉開花します。DNAは完全に単一なので、あとは有効積算温度だけが問題になるらしい。
◆参考*1:新聞「[ふしぎ科学館]サクラの分類 品種整理 約200に見直し」読売新聞120303 東京夕刊08頁
◇*2HP「内藤新宿 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E8%97%A4%E6%96%B0%E5%AE%BF
◇*3HP「桜の開花時期について - 生物学 - 教えて!goo」
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/5763094.html

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2012年03月24日 07:06
ソメイヨシノは一本の木から作られたクローンであるというのは、ニュースで観た覚えがあります。
日本中のソメイヨシノが、たった一本のソメイヨシノのクローンなのだそうです。
人工的に作った桜なので、種から発芽して増えることがないそうです。
ソメイヨシノの寿命は短く60年から80年だそうで、その80年が、そろそろ来るので、日本中のソメイヨシノがいっせいに枯れてしまう可能性があるそうで、ある時点から、見れなくなるかもしれないそうです。
まあ、他の桜はありますけどね。
ねこのひげ様<素町人
2012年03月24日 10:12
コメントをありがとうございます。

 ソメイヨシノに寿命があるという話は確かに囁かれてはいるようです。ても間違いのようですね。
 古新聞の記事によれば「樹木には、基本的に寿命はありません。何年でも生きます」とのこと。桜に詳しい原田幸雄・弘前大学名誉教授という人の発言だそうです。(「ソメイヨシノ寿命60年説って本当?」060325読売新聞東京夕刊10頁)

 木の勢いが衰えることはあるらしい。手入れが悪いとカビがついたりして駄目になる場合も少なくないようです。

 「肥料を与えて体力をつけ、病気は早期に治療し、不必要な枝をバッサリ切る」と寿命は延びるとのこと。

 桜の枝は切らないほうがいいとは聞きますが、おなじバラ科のリンゴは枝を切って樹勢を回復させたりするらしい。試しに桜でもやってみたら成功したようです。「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」というあの俚言はなんだったのかな。

 DNAが多様でないと種としての生存率が下がるとは聞きます。たった1つの外敵に全部がやられる可能性があるらしい。ソメイヨシノは多様どころかひとつしかないのですから、なんとなく生存率は低そうではありますよね。
(^^;)
ねこのひげ
2012年03月25日 06:17
なるほど、樹木に寿命がないというのは、聞いたことがあり、ソメイヨシノだけが、寿命があるというのは、不思議に思ってました。
クローンだからかな?となんとなく納得してました。
人間も交じり合った方が生存率が高まるのかな?
だから、浮気を・・・・ちょっと違うか?(笑)
ねこのひげ様<素町人
2012年03月25日 12:28
コメントをありがとうございます。

 浮気だけでなく、子孫を残していかねばなりません。人類全体としてはいいことでしょうけれど、家庭内ではもめるでしょうね。
(^^;)

 マツ科の針葉樹トウヒという種類の木の1本は、樹齢9550歳だそうです。もう少しで1万歳に手が届きます。この木は根はずっと同じですが、地上部は何回か再生しているらしい。

 根も幹も枝もずっと一緒に長生きしているという例ではブリスルコーンパインという種類の木は5000年弱ほど生きているらしい。

 どちらもマツの仲間だそうです。松は目出度い植物といわれます。これが理由なのかな。
(^^;)

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