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zoom RSS 雛祭りの菱餅は女性の局部をかたどったものなの?

<<   作成日時 : 2012/03/01 13:10   >>

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★日本語★
問題:明後日3月3日は雛祭りです。昔の女の子にとっては意味のある大きな行事だったようです。最近ではバレンタインデーのほうが重要かな。
■雛はもともとは葉っぱや紙で出来ていたといわれます。人間の形に切り抜いたらしい。形代(かたしろ)と呼ばれたそうです。人間の身代わりになるものだったようです。三月の上巳(じょうし)の節供(せっく、あるいは祓え)に、形代で身体を撫でるそうです。身の穢れや災いが形代に移動するらしい。穢れや災いの付着した形代を川や海に流し、幼子の無事な成長を祈るわけですね。なお、上巳の節供は、桃の節句の原形といわれる催しだそうです。
■江戸時代に猫の蚤(ノミ)をとる商売がありました。狼の毛皮でできた手袋に木天蓼(またたび)の粉をふりかけて客の猫の身体をこするそうです。猫は木天蓼の臭いをかいでおとなしくしています。摩擦熱のせいでしょうか、手袋のほうが暖かいので蚤はみんなそちらに移動するらしい。しばらくこすり、蚤の引っ越しが完了したところで手袋を離すそうです。集まった蚤は川や海に流したのかな。形代信仰の実用的な変化形かもしれません。
■雛祭りに欠かせないものにもうひとつ、菱餅があります。本日は菱餅の由来についてのクイズです。次のうち、菱餅の由来として語られている説はどれでしょうか? Wikipediaの菱餅の項にあげられている説のみを正解とします(120301現在)。
[い]元は三角形だったが、菱の繁殖力が高いので子孫繁栄の願いをこめて菱形にした
[ろ]菱形は女性の性器の形を模したものである
[は]室町幕府の足利家では紅白の菱形の餅を食べていた。宮中に取り入れられて草餅と重ねて菱餅になった
[に]文治(ぶんじ)元年(1185年)の文治京都地震の際、菱形になりながらかろうじて倒れなかった建物が多かったので、菱は縁起のよい形とされ、鎌倉時代から餅を菱形に切る習慣が生まれた
[ほ]菱餅には菱の実を入れていた、あるいは菱の実の粉で作るものだった
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:[い]と[ろ]、[は]がWikipediaに記された説である
説明:[い]元は三角形だったが、菱の繁殖力が高いので子孫繁栄の願いをこめて菱形にした(○)
■菱は繁殖力の強い植物だそうです。伝説では菱の実を食べて千年も長生きをした仙人がいたらしい。長寿とか子孫繁栄などの願いをこめて餅を菱形にしたという説がWikipediaに記されています。
[ろ]菱形は女性の性器の形を模したものである(○)
■この説もWikipediaに掲載されています。いわれてみればたしかに似ているかな。口絵の菱餅も片目をつぶってじっと見つめていると、だんだんあれに見えてきます。なんてね、そんなわけないな。女性の性器は饅頭にも喩えられます。そして饅頭と菱餅の形はあまり似ていません。共通点といえばどちらも和菓子だというだけかな。
[は]室町幕府の足利家では紅白の菱形の餅を食べていた。宮中に取り入れられて草餅と重ねて菱餅になった(○)
■菱餅は赤白緑の三色のものが定番です。このうち足利家が赤と白を提供し、天皇家が緑色を補って三色になったという説です。
□Wikipedia以外のHPでは別の説もあります。たとえば参考資料*3では、もともとは中国で母子草と呼ばれる植物を搗(つ)きこんだ緑色の餅を食べていた。日本に渡り、蓬(よもぎ)を搗きこんだ餅になった。江戸時代の初期に菱の実を入れた餅と二枚重ねて菱形にした。さらに緑白緑とか緑白緑白緑などの奇数枚の餅になった。明治時代になって梔(くちなし)の実を入れた赤い餅が入って三色になった。まるで根拠はありませんが、細かい記述がある分だけ、参考資料*3のほうがホントかなと思ってしまいます。
[に]文治(ぶんじ)元年(1185年)の文治京都地震の際、菱形になりながらかろうじて倒れなかった建物が多かったので、菱は縁起のよい形とされ、鎌倉時代から餅を菱形に切る習慣が生まれた(×)
■この年にM7.4の地震が京都地方を襲ったのは事実のようです。鴨長明(ちょうめい)は「方丈記」の中で元暦(げんりゃく)2年(1185年)に大地震があったと記しています。「海はかたむいて陸地を一面に濡らした」とのこと。津波がひどかったのかな。なお業界では文治京都地震と呼ぶのですが、実際に起きたのは7月であり、8月に元暦から改元される前のようです*5。天災が原因で改元されたのですから、「元暦京都地震」と呼ぶほうが適切かと思われますけど。
□菱形になってしまった建物はおそらくもう利用できないでしょうね。中の人の命は助かったかもしれませんが、建物の損害は大きいですね。
□落語には、三月裏(さんがつうら)という裏長屋の呼び方が紹介されることがあります。建物がまっすぐに建っていません。少し菱形になっているので桃の節句の菱餅にかけて三月裏だそうです。住人たちは大家さんに修繕を要求する権利があると思いますが、なにしろ家賃滞納がひどいので、誰もそんなことは言い出せないのでしょうね。
[ほ]菱餅には菱の実を入れていた、あるいは菱の実の粉で作るものだった(△)
■菱の実が入っているという説はWikipediaにも参考資料*3にもありました。菱の実の粉で作るというのは参考資料*3だけでした。
□菱の実は茹でて食べると栗のような味がするそうです。おだやかな味なので餅にあうのかな。
□その他に、民俗学のほうでは菱餅の形は心臓の形を模したものという説があるそうです。正月の鏡餅も五月の粽(ちまき)も心臓の形を模したということになっているらしい*4。う〜ん。それぞれの形はあまり似ていないような気もしますけどね。
◆参考*1: HP「雛人形(ひな人形)の歴史を語る・・・かなり詳しく〜」
http://www.kougetsu.co.jp/hinamatsuri/rekisi.html
◇*2HP「菱餅 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%B1%E9%A4%85
◇*3HP「菱餅とひなまつりの色の由来 - ひな祭り | 雛人形 ひなあられ 雛飾り 蛤 - AllAbout」
http://allabout.co.jp/aa/special/sp_hinamatsuri/contents/10103/220647/
◇*4書籍「たべもの歳時記」文庫初版67頁、池田弥三郎著、ISBN4-309-47148-X、河出書房新社
◇*5HP「地震の年表 (日本) - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E9%9C%87%E3%81%AE%E5%B9%B4%E8%A1%A8_(%E6%97%A5%E6%9C%AC)

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内 容 ニックネーム/日時
若いころ、江戸時代の古典を読んでいたら、町娘が雪で滑って転んだひょうしに毛饅頭が見えたので、男どもが大喜びした云々という記述があり、毛饅頭ってなんだ?と思ったことがあります。
ようするに、江戸時代は、下着をつけてないので、女性性器が見えたということで・・・うまいこというものだと感心しました。
言われてみれば、菱餅の形も似てないことはないですね。
ねこのひげ
2012/03/02 06:32
コメントをありがとうございます。

 落語に「饅頭こわい」というのがありますね。昔は、あれも実はそういう意味なのかなと思っていました。考えすぎだったようですが。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2012/03/02 06:43

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