お湯と水。屋外で早く凍るのはお湯のほうなの?

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★科学★
問題:2つの木の桶を準備します。蓋は必要ありません。木の桶は熱伝導率がたいへん低いものとします。
■冬の寒い日、大気の気温がマイナスになる日を選んで次のような実験をします。1つの木の桶には冷たい水を入れます。もう1つの木の桶には熱湯を同量だけ入れます。
■両方を同時に屋外に出したとします。2つの桶のあいだには、互いの熱が伝わらないように、十分な距離を置きました。さてどちらの桶が先に凍り付くでしょうか? 
[い]水を入れた桶
[ろ]お湯を入れた桶
[は]どちらも同時に凍り付く
[に]どちらも凍り付かない
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ろ]お湯を入れた桶
説明:参考資料*1には、そのような記述がありました。不思議な現象ですね。
■ホントにそんなことが起こるのか、疑いたくなります。でも、フランシス・ベーコンという実証主義の学者は、1620年(元和(げんな)6年)に発表した「ノウム・オルガヌム(新機関)」という著作の中でこの現象を紹介しているそうです。
■なぜそんなことが起こるのでしょうか。以下のような説明がされています。「冷却を起こす最大の要因は、お湯の表面で発生する急激な蒸発です。続いて、お湯の上部から下部へ向かい、冷たい水が温かい水と混じりあおうとする現象が起こります。最初の水の温度が十分に高ければ、この蒸発と対流があいまって、熱エネルギーが急速に外部へと流れ出ていきます。桶が木製の場合、水面からの熱エネルギー移動率は、木の壁を通して伝わる移動率の何倍にも達します。おまけに、木の桶にもともと入っていた温水の最大約26%は蒸発で失われるため、凍るべき水の量も、冷水に比べずっと少なくなってしまうのです」。
■参考資料*1によれば、カナダや北欧諸国のように冬が寒くて長い国々では、この現象は多くの人に理解されているらしい。習慣・文化の一部にもなっているそうです。たとえば、自動車の洗車にお湯は使うなといわれているとのこと。お湯のほうが冷水より車の表面ではやく凍ってしまうことを、みんなが知っているかららしい。スケート・リンクに撒かれるのも温水だそうです。そのほうがはやく凍りつくそうです。
■この実験は全然試していません。残念ながら出題者の住む地域では、夏は暑いのですが冬はあまり寒くなりません。木の桶は発泡スチロールの容器などで代用できそうですけど。寒冷地にお住まいのかたで、この現象をご存じのかた、あるいは実験を追試してみたかたは、ご一報いただけると幸いです。
◆参考*1:書籍「おもしろ物理雑学 目からウロコ編」初版27~28頁、クリストファー・ヤルゴスキー/フランクリン・ポッター著、茂木健(たけし)訳、ISBN4-07-231225-8、主婦の友社

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2011年11月12日 06:23
以前、テレビの番組で北海道の寒い町でバケツのお湯を空中に撒いたら、たちまち凍りつくというのを見たことありますけど・・・・これは実際にやってみないとわからないでしょうね。
理論と実際が違ってくることが、多々ありますかからね。(~_~;)
ねこのひげ様<素町人
2011年11月13日 17:25
コメントをありがとうございます。

 湯のほうが早く凍るというのは、実感してみないと理解できないんでしょうねぇ。不思議な現象があるものです。

 もうひとつ、水の凍結で理解しにくい現象は、素焼きの壺に水を入れておくと、暑い地方でも氷が作れるというお話です。
 Wikipediaによれば、「…古代エジプトにおいては、素焼きの壷に水を入れ、水の蒸発潜熱を利用して氷を作成していたらしい」とあります。
 この種のお話は他の書籍でも目にしたことがあります。この現象を利用し、最近の新素材等を使い、氷の作成の効率を最大化すると、ひょっとすると、電気を使わずに冷房ができたりするのかな。凄い省エネ効果になりそうですが。無理かな。
(^^;)

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