元禄の世に大金持ちになった今川平助(いまがわ へいすけ)。どんな技術の名人なの?

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★歴史★
問題:古い冗談に、自分の名前を和田平助であると名乗るのがあります。後から読むと「助平だわ」。飲み屋の言葉遊びですね。
■江戸初期の水戸藩の剣客に和田平助という人物が実在したという話もあります。水戸光圀(みつくに)につかえ、門弟数は3000余人とも伝えられています。名人気質で奇行が多かったとのこと。その性が災いしたのか、最期は咎(とが)めを受けて自刃したともいわれます。講談師によれば、鉄砲を構えた敵をその武器ごと切り倒したことがあったとか。ルパン三世に登場する五右衛門のように、斬鉄剣でも使っていたのでしょうか。
■本日は、おなじ平助でも、今川平助という人物にまつわる問題です。どちらも光圀公が生きていた時代ですから、ひょっとしたら剣豪の和田平助氏と同時代の人かもしれませんね。今川平助氏は、元禄時代、ある技術を活かして大成功をおさめたそうです。時流にのったことが蓄財を大いに助けたらしい。食うや食わずの貧乏人から高額所得者となった今川平助氏。成り上がりの原動力となったその技術系の職業とは次のどれでしょうか?
[い]刀工
[ろ]陶工
[は]奇術師
[に]獣医師
[ほ]肖像絵師
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[に]獣医師
説明:今川平助は、5代将軍綱吉のころに活躍した獣医師だそうです。
■ご承知のとおり、綱吉は生類憐れみの令という法律をこしらえました*3。中野に大型の犬舎をつくり、年間予算10万両をかけて運営したらしい。犬が病気したり怪我をしたりしたら、すぐに医者にみさせよといったらしい。犬を斬って流罪や改易、切腹になった武士がいるそうです。病んだ馬を捨てて島流しになったものもいたらしい。ツバメを吹矢で殺したのが見つかって斬罪になったものもいるとか。困った法律ですね。
■今川平助は、大坂の薬屋の手代(てだい)だったそうです。番頭ほどは偉くないけれど丁稚よりは上の階級らしい。なにかしくじりがあって江戸に流れて来たとのこと。神田旅籠(はたご)町の木戸番の仕事を見つけ、雑用係のようなことをしていたそうです。
■あるとき、町の犬が病気になり、医師に診察してもらったけど治りません。平助は自分がやると申し出たようです。まかせてみると、平助が調合した薬で犬は元気になったそうです。
■専門の獣医がいない時代です。病犬を放置すればどんなお咎めを受けるかわかりません。噂を聞きつけ、あちこちから今川平助にお呼びがかかったらしい。繁盛し、屋敷を構え、弟子を抱え、乗り物で江戸中を往来するようになったとのこと。お城に召されるようにもなったそうです。あっという間に有名人になり、大金持ちになりました。
■宝永(ほうえい)6年(1709年)の冬に綱吉が死ぬと、6代目家宣(いえのぶ)と補佐役の新井白石らは先代の喪も明けぬうちから生類憐れみの令を廃止してしまいます。おかげで犬の医者に大金を支払う者はいなくなり、平助も運のツキだったようです。収入は激減したらしい。
■儲からなくなってから、ある人が平助にどんな薬を調合したのかたずねたらしい。平助の答えによれば、「犬はたいへん熱性なので、石膏・人の屎尿(しにょう)・小豆をまぜて使っただけだよ」。古伝でもなんでもなく、単に薬屋時代の若干の知識と思いつきだけで調剤したのが当たったようです。
■もし調合した薬で犬が死んでしまえば、首が飛んだかもしれません。いっときだけでもいい思いをした平助は、度胸と運のいい男なんでしょうね。
◆参考*1:書籍「日本史こぼれ話 近世・近代 続々編」新書初版28~30頁、笠原一男/児玉幸多編、ISBN4-634-59320-3、山川出版社
◇*2HP「剣豪人物一覧 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%A3%E8%B1%AA%E4%BA%BA%E7%89%A9%E4%B8%80%E8%A6%A7
◇*3HP「中野に大規模犬舎が建造された日。中野の住民はみんな強制退去なの?」
http://blog.q-q.jp/200712/article_9.html

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2011年11月03日 06:26
動物愛護は賛成ですが、現代の綱吉みたいなのが、あちこちにいますね。
シーシェパードなど、かなり怪しいですけどね。
ねこのひげ様<素町人
2011年11月03日 09:04
コメントをありがとうございます。

 シーシェパードはキリスト教の偽善のひとつの象徴ですね。

 偽善は弱みです。日本ではキリスト教徒の人口比は1%を越えないそうですが、布教が不振である理由のひとつはシーシェパードの行動にあるのかもしれません。
気違いの仲間と思われるのは嫌ですからね。
(^^;) 

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