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zoom RSS 漢検準1級の「表外の読み」の問題。「械の仕掛け」の「械」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2011/11/14 07:44   >>

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★日本語★
問題:表外の読みは、常用漢字表に掲載されていない読みという意味です。たとえば「愛」という漢字は、常用漢字表では「アイ」という音読みだけが掲載されています。でも、参考資料*1によれば、「いと(しい)、かな(しい)、おしむ、めでる、まな」といった表外の読みがあります。たしかに「愛娘」は「まなむすめ」と読ませるでしょうし、「花を愛でる」は「花をめでる」と読みますね。「かなしい」とか「おしむ」という読みの例は思いつきませんでしたけど。
■表外の読みは、おおむね訓読みです。日本語の長い歴史のなかで、慣用的に読み下され、定着した訓読みが多いらしい。
■本日は、漢検準1級程度の漢字の表外の読みです。意外性のある読みもあります。なんとか推理できる読みもあると思います。下の5つの漢字はなんと読むのでしょうか?
[い]「版木を刊る」の「刊る」
[ろ]「缶で産湯を使う」の「缶」
[は]「一縄の維ぐところ」の「維ぐ」
[に]「音りがなくなった」の「音り」
[ほ]「械の仕掛け」の「械」
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]「版木を刊る」の「刊る」はけず(る)と読む
■「刊」という漢字の右側の部首は「リットウ」と呼ばれるやつですね。「刈る」とか「刻む」、「刺す」、「削る」なども「リットウ」の漢字です。「リットウ」の漢字には刃物を使う意味が多いようです。「刑」もそうだとすれば、首をちょん切るのに刃物を使うからかな。
□「刊」という漢字は、常用漢字表には「カン」という音読みだけが掲載されています。漢和辞書「字通」によれば「カン、けずる、のぞく」という字音・字訓があります。「のぞく」は「除く」ほうですね。「覗く」ではないようです。
□「刊」という漢字は、「刊行」とか「発刊」など、出版に関する熟語を構成します。版木を刊り、墨をのせ、摺って綴じて本を作っていたころの名残なんでしょうね。
[ろ]「缶で産湯を使う」の「缶」はほとぎと読む
■「ほとぎ」とは、「水などを入れた瓦製の器」という意味があるそうです。もうひとつ、「湯殿で、産湯(うぶゆ)を使うのに用いたかめ」もほとぎと呼ばれたらしい。いずれにせよ容器ですね。現在の使用法である「金属製の容器」という意味のカンは、米製英語の「can」の発音から来ているという話もあります。たまたま漢字の缶と発音が似ていたので、当てたのかもしれません。
□「缶」は部首の名前としても存在します。6画です。「陶器」の「陶」、「揺らす」の「揺」、「鬱病」の「鬱」、「遙か」の「遙」、「謡い」の「謡」などが、この部品を使っています。共通した特徴は見られない気がします。
□「缶」という漢字は、常用漢字表には「カン」という音読みだけが掲載されています。漢和辞書「字通」によれば「カン、かめ、かん」という字音・字訓があります。
□産湯を使いながら赤ちゃんに話して聞かせる物語のことを「ほとぎ話」といいます。ん、ちょっと違っているかな。
[は]「一縄の維ぐところ」の「維ぐ」はつな(ぐ)と読む
■むずかしい慣用句ですが、「大樹の将(まさ)に顛(たお)れんとするは一縄(イチジョウ)の維(つな)ぐ所に非ず」という表現があるそうです。「大きな木が倒れようとするときには、一本の縄ではとても防げるものではない」という意味らしい。大きな会社とか組織の崩壊を描写するときなどに使われることがあるらしい。巨人軍のまさに倒れんとするときはどうなのかな。
□「維」という漢字は、常用漢字表には「イ」という音読みだけが掲載されています。漢和辞書「字通」によれば「イ、つな、つなぐ、これ」という字音・字訓があります。
□「維新」という熟語をつくります。「ものごとが一新する」という意味ですね。日本では明治維新がありました。「つなぐ」という読みとは関係がないようです。「これ」という読みのほうで、「維れ新たなり」が維新だそうです。
[に]「音りがなくなった」の「音り」はたよ(り)と読む
■「たより」はふつうは「便り」ですね。「音り」はあまり見かけません。でも「音沙汰(おとさた)」という言葉はよく使われます。「沙汰」は、「通知」や「知らせ」です。「音信(オンシン)」という言葉もよく使われます。いずれも「音」を「たより」という意味で使っています。
□「音」という漢字は、常用漢字表には「オン、イン、おと、ね」という音読み・訓読みが掲載されています。漢和辞書「字通」もおなじです。
□「郷音(キョウオン)」という熟語をつくります。「故郷の言葉、お国なまり」という意味と、「故郷からの便り」という2つの意味があるそうです。
[ほ]「械の仕掛け」の「械」はからくりと読む
■「械」は、「糸やぜんまい、水力などを応用し、精密な細工や仕掛けによっていろいろなものを動かすこと」だそうです。「機械などが動く原理」や「計略」も「械」と呼ぶことがあります。漢字表記としては「機関」とか「絡繰り」などのほうが多いのかな。
□「械」という漢字は、常用漢字表には「カイ」という音読みだけが掲載されています。漢和辞書「字通」では「カイ、かせ、からくり」という字音・字訓があります。「かせ」は、紡いだ糸を巻き取るH形、あるいはX形の道具だそうです。
□「からくり人形」という玩具があります。古い中国の指南車もからくり人形の一種らしい。江戸時代には制作側にさまざまな名人が出現しました。落語「蝦蟆の油(がまのあぶら)」でも紹介されます。「人形の細工人は数多(あまた)ありと言えども、京都にては守随(しゅずい)、大坂おもてには竹田縫之助(ぬいのすけ)、近江大椽藤原朝臣(おうみのだいじょうふじわらのあそん)。手前持ち出したるは近江のつもり細工…」。昔の大道商人は、からくり人形など人目を惹く玩具も使い、善男善女が集まったところで商売を始めたようです。
◆参考*1:書籍「本試験型 漢字検定準1級試験問題集09年版」成美堂出版編集部編、ISBN978-4-415-20422-2、成美堂出版
◇*2HP「【大樹の将に顛れんとするは一縄の維ぐ所に非ず】 - 「くろご式 慣用句辞典」の更新履歴 - Yahoo!ブログ」
http://blogs.yahoo.co.jp/tomomi965/53944675.html
◇*3HP「「剣道を指南する」などという場合の「指南」はそもそもどんな意味?」
http://blog.q-q.jp/200610/article_70.html

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
巨人はいいかげん”江川の空白の1日”以来の老害を排除しないとプロ野球のためにもならないでしょう。
他の日本企業もですけどね。
ねこのひげ
2011/11/15 05:29
コメントをありがとうございます。

 内紛でも注目を集めているうちが華ですね。そのうち誰も見向きもしなくなるかも。
 巨人軍は永久に不滅のはずだったんですけど。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2011/11/15 16:34

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