カンデラとルーメンとルクス。それぞれどんな意味なの?

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★科学★
問題:クルマの前照灯は1灯につき1万2000cd(カンデラ)以上などと規定されています。カンデラは明るさの単位らしい。当然ですが、大きいほうが明るいようです。
■LEDの電球を購入されたかたは、店頭広告や箱に800lm(ルーメン)などと記されているのを目にしたと思います。明るさの単位らしい。800lmと1000lmでは、1000lmのほうが1.25倍明るいのかな。こちらも大きい数値のほうが明るいようです。
■勉強机では最低500lx(ルクス)~最高1000lxの範囲内で照明することなどといわれます。こちらも明るさの単位らしい。こちらも大きいほうが明るいようです。
■カンデラとルーメンとルクス。これらはどれも明るさの単位であり、数値が大きいほうが明るいという点では共通するようです。でもこのうちひとつは、他とやや異質らしい。それはどの単位でしょうか?
[い]カンデラ
[ろ]ルーメン
[は]ルクス
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[は]ルクス
説明:カンデラやルーメンは、一般には光源の明るさを表現する単位として使われるらしい。これに対してルクスは光が届いた先の明るさを表現する単位のようです。そこに仲間はずれの理由があります。
■光源と光が届いた先の明るさの関係は、地震における震源と震度にたとえられます。地震の震源の揺れのエネルギーはマグニチュードという単位であらわされます。地震の波が伝わった各地での揺れの大きさは震度という単位(尺度)であらわされます。震源でのエネルギーがどんなに大きくても、遠い場所では震度は低くなります。逆に震源でのエネルギーがさほど大きくなくても、近ければ震度は高くなり、甚大な被害が出る場合があります。
■光源の明るさをマグニチュードとすれば、ルクスは震度なわけですね。おなじ距離ならば光源が明るければ、ルクスも高くなります。光源からの距離が遠くなるとルクスは低くなります。距離が倍ならば1/4になりますし、3倍ならば1/9になるらしい。
■日本語ではカンデラは光度。ルーメンは光束。ルクスは照度と呼ばれるそうです。光度は光の強さの度合いというほどの意味でしょうか。照度は照らされる強さの度合いかな。でも光束はわかりにくいですね。光の束。なんでしょうか。
■まずカンデラについて考えましょう。Wikipediaによるとその定義は次のようになります。1カンデラとは、「周波数540×10の12乗Hz(ヘルツ)の単色放射を放出し、所定の方向におけるその放射強度が1/683ワット毎ステラジアンである光源の、その方向における光度」。ハハハ。なるほど。これはわかりやすいな。
■「周波数540×10の12乗Hzの光」は、人間の目がいちばん敏感に感じる光だそうです。これについては深く考えないでよさそうです。
■「放射強度」というのは、単位立体角に照射されるエネルギーのことらしい。立体角というのは、次のような考えかたをするそうです。
▼立体角
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■立体角はステラジアンという単位で測るらしい。意味は図のとおりです。2次元の角度とおなじような単位が3次元でも欲しくて考えられたものなのかな。全球では4π(約12.6ステラジアン=12.6単位立体角)、半球では2π(約6.3ステラジアン=6.3単位立体角)になるわけですね。逆に考えれば、全球の約1/12.6、半球の約1/6.3が1ステラジアンです。
■で、例のこむずかしいカンデラの定義ですが、1ステラジアンあたり1/683ワットであるような光源のその方向における光度(明るさ)が1カンデラだそうです。なお、ここでいうワットは電力の単位ではなく、エネルギーの単位らしい。う~ん、やっぱりむずかしいですね。
■いくつか疑問も生じます。カンデラの定義の中では、方向が限定されています。「…のその方向における光度」。ということは、おなじ電球でも真下方向では100カンデラ。真横方向では50カンデラといったように光度が異なることになるのかな。
■まったく別の角度からの定義も見かけます。少し古いので現在では使われない定義のようです。カンデラは英語のキャンドルなどと同根の言葉らしい。蝋燭(ロウソク)1本の光の明るさが1カンデラだったようです。ロウソクにも太いのもあれば細いのもあります。それぞれ明るさに違いはあるでしょう。基準になる蝋燭の製品を決めておいたのかな。いずれにせよ、ちょっと曖昧な定義ではあります。でも、こちらのほうが感覚としてはわかりやすいですね。
■昔の電球は、燭(しょく)という明るさの単位を使っていました。ほぼ1カンデラ=1燭だったそうです。家庭用の電球は10燭ぐらいが多く使われていたらしい。現在から比べると、かなり暗いものだったと考えられます。
■次はルーメンです。Wikipediaによれば、その定義は、1ルーメンは、「全ての方向に対して1カンデラの光度を持つ標準の点光源が1ステラジアンの立体角内に放出する光束」だそうです。これもむずかしい。
■次のような表現も掲載されていました。「光束をあらわすのはルーメン、あるいはカンデラ×ステラジアン」。これはわかりますね。たとえば、全球方向に1カンデラの光を発する光源であれば、全体では約12.6ルーメンという明るさになりそうです。LED電球の場合などは、半球のことが多いようです。もし630ルーメンというLED電球があり、半球に対して均一に光を発しているとすれば、そのLED電球は約100カンデラという計算になりそうです。昔風にいえば100燭なのかな。
■実際にはそうはなりません。電球やLEDの光源は、すべての方向に均一な光を発しているわけではなさそうです。たとえばLED発光部品の仕様書を眺めると、半値角=120度などという表現を見かけます。真っ正面方向に100の光を発していても、両側とも60度をこえる方向に対しては、50以下の光しか発せられないという意味らしい。
■さて、最後に残ったルクスです。これもWikipediaを調べてみました。1ルクスの定義は、「1平方mの面が1ルーメンの光束で照らされるときの照度」というものでした。ルーメン/m^2(平方m)ということらしい。月の光が1ルクスぐらい。テレビ放送のスタジオは1000ルクスぐらい。太陽光は3万2000ルクス~10万ルクスぐらいだそうです。太陽光は明るいものですね。
■なお、明るさは人間の視覚で感知するわけですが、かなり精度を欠くものらしい。50%以上の変化がないと、人は明るさの変化に気づかないという意見も見かけました。これがホントならば100の光ならば50になればようやく暗く感じ、150になればようやく明るく感じるということかな。
■また、色温度によっても感じる明るさは異なるようです。一般におなじ光度(カンデラ)ならば、色温度が低いほうが明るく見えるらしい。たしかに、おなじ200ルーメンのLEDでも、6500K(白昼光の色、ほぼ白)と3000K(白熱電球よりはやや白っぽい程度の色)では、3000Kのほうが明るく感じます。不思議ですね。
◆参考*1:HP「ルーメン - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3

◇*3HP「ルクス - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2011年10月05日 07:03
数字を見ると頭が痛くなりますが(~_~;)
LED電球というのは、ギラギラしているので、省エネかもしれないけど好きになれませんね。
自動車とか懐中電灯のようなものには向いている気がします。
家では部屋全体をホンワカと暖かく明るくしてくれる明かりのほうがいい感じがします。(*^_^*)
ねこのひげ様<素町人
2011年10月05日 07:57
コメントをありがとうございます。

 おっしゃるとおりですね。LED電球の白い光は冷たい感じがします。色温度の低いやつ、ふつうの電球に近い色の光を放つやつだと、そうでもないようですが。
(^^;)
スピリット級移動要塞
2014年02月27日 03:43
なんとなく分かっていたつもりでしたが、こうやってまとめていただくと、とても分かりやすいですね┌(。Д。)┐
ただこの単位を使って店員さんに聞いたら困らせてしまいそうですねw(≧∀≦●))ケッケッケッ
スピリット級移動要塞様<素町人
2014年03月02日 14:23
コメントをありがとうございます。

 明るさの単位は、なかなかむずかしいですね。
 お役に立てばなによりです。
(^^;)

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