「星の王子さま」にも登場するバオバブの木。果実には猛毒があるの?

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★科学★
問題:バオバブの木をご存じかと思います。アフリカの紀行番組などを観ているとときどき見られる変な形をした巨木ですね。「悪魔が大木を引き抜いて、逆さまに突っ込んだ」ような形をしています。アフリカ探検家のスタンレーは、「巨人が大木を引き抜いて~」と似たような記述をしているらしい。「星の王子さま」では、王子のウサギ小屋のような小惑星にもバオバブの萌芽があると記されているそうです。いずれは根を張って小さな星を壊してしまうのかもしれません。
■本日は、日本には自生していない不思議な植物、バオバブについての無駄知識クイズです。次のうちで正しい記述はどれでしょうか? (正解は複数かも)
[い]現地の言葉では「ボッキ」とも呼ばれている
[ろ]自生しているのはアフリカ大陸とマダガスカル島だけ。他には世界中探しても見つからない
[は]果実には猛毒があり、悪魔の木とも呼ばれている
[に]幹は極めて固く、材木としての利用もままならない
[ほ]バオバブの木の老木は樹齢1000年を越えるものもあるといわれるが、年代の測定が不可能とされている
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[い]と[ほ]が正しい
説明:[い]現地の言葉では「ボッキ」とも呼ばれている(○)
■バオバブという名称は、アラビア語のブー・フブーブという発音から来ているらしい。懐かしのテレビ児童劇「ブー・フー・ウー」のような発音ですね。意味は「種がたくさんあるもの」だそうです。
□現地の言葉では、さまざまな方言があるらしい。Wikipediaによれば、ズールー語では「ウムコーモ」、ハウサ語では「クーカ」、スワヒリ語では「ムブユ」、フルベ語では「ボッキ」、バンバラ語では「シラー」、モシ語では「トゥエガ」などと呼ばれるとのこと。
[ろ]自生しているのはアフリカ大陸とマダガスカル島だけ。他には世界中探しても見つからない(×)
■正しくは、「オーストラリアにも自生する」だそうです。気候としては乾期と雨期のある熱帯に生えるものらしい。マダガスカル島に6種、アフリカ大陸とオーストラリアに1種ずつ自生しているそうです。
□マダガスカル島にとっては大切な観光資源だそうですが、残念ながら近年はサイクロンの暴風雨などで巨木が倒れる例があるらしい。若い木も育っていないため、多くのバオバブが屹立する不思議な眺めが失われつつあるようです。
[は]果実には猛毒があり、悪魔の木とも呼ばれている(×)
■果実はヘチマのように垂れ下がるそうです。堅いらしい。果肉は食用や調味料とされているとのこと。アフリカ大陸のセネガルでは「サルのパン」と呼ばれているとのこと。セネガルは、アフリカ大陸を横から眺めた右向きの頭蓋骨とすると、後頭部やや下めにあたる位置にある国です。
□果実は、ビタミンCがオレンジより多く、カルシウムも牛乳より多いといわれているらしい。種からは油も採取できるとのこと。
□現地では、若い葉っぱを野菜として利用し、樹皮は薬草として使われているようです。樹皮を割いて細くし、これを編むと強い綱ができるらしい。悪魔の木どころか、現地の人々に多くの恩恵を与えているようです。
[に]幹は極めて固く、材木としての利用もままならない(×)
■バオバブは幹に大量の水を貯えているそうです。乾期への備えでしょうか。大きな木では10トンもの水があるらしい。
□樹皮は強靭ではありますがぶよぶよしているようです。参考資料*1によれば、「こぶしでなぐるとくぼみができる」とのこと。
□昭和49年(1974年)の10月30日。旧ベルギー領コンゴの町において、ヘビー級ボクサーのモハメッド・アリは、王者ジョージ・フォアマンにKO勝ちして奇跡の復活を遂げます。キンシャサの奇跡と呼ばれる出来事ですね。その練習中、アリは仮設ジムの庭にあったバオバブの木を殴り続けます。1ヶ月かけてついに1本のバオバブを殴り倒します。パンチ力に自信がつき、最高のハードパンチャーといわれたフォアマンを8ラウンドにリングに沈めます。…そんな伝説があると面白いのですが、残念ながらこの逸話はたったいま創作したものです。なお、キンシャサは、アフリカ大陸を頭蓋骨に見立てたとき、耳のあたりにある町であり、現在ではコンゴ民主共和国の領内になるらしい。
[ほ]バオバブの木の老木は樹齢1000年を越えるものもあるといわれるが、年代の測定が不可能とされている(○)
■Wikipediaによれば、樹齢数千年に達するといわれる木があるそうです。バオバブの木には年輪がないらしい。年輪では年齢がわかりませんが、放射線を利用した年代測定は可能だそうです。
□最大の木は高さ47m、直径15mもあるらしい。それだけ高さや重さがある木の幹なのに、なぐると凹むぐらいに柔らかいというのは実に不思議ですね。
□スタンレーとおなじ19世紀のアフリカ探検家リビングストンの話では、「バオバブの幹の大きな空間に人間が三十人も野宿できた」そうです。バオバブの枯木だったのかな*1。
◆参考*1:書籍「花・ふしぎ発見」新書初版54~57頁、鈴木正彦(まさひこ)著、ISBN4-06-257026-2、講談社
◇*2HP「バオバブ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%AA%E3%83%90%E3%83%96
◇*3HP「地球異変余録 マダガスカル編(2)(1/16) - 地球異変余録 - ライフスタイル - [どらく]」
http://doraku.asahi.com/lifestyle/earthphoto/090615.html

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2011年10月28日 07:30
近所のホームセンターでバオバブの木を売っていましたが、小さいときは、平凡な形のそこいらの雑木と変わらないです。
調べてみると、あの形になるには、何十年もたって巨大にならないとならないそうで・・・・で買うのをやめました。
乾季になると、アフリカゾウが、幹を牙でえぐって水の補給や食料にするために、倒れたり枯れたりするというのも減少していく一因だそうで、観光資源にしたい人間にとっては困ったことのようですね。
ねこのひげ様<素町人
2011年10月29日 08:34
コメントをありがとうございます。

 何十年かたつとバオバブはあの珍妙な姿になるわけですね。ホームセンターで購入してどこかの荒れ地にたくさん植えておくと、孫の代には観光名所ができるかもしれません。まぁ、うまく育ってくれればの話ですけれど。
(^^;)

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