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zoom RSS 漢検1級程度の書取。「のど飴をナメル」のナメルはどう書くの?

<<   作成日時 : 2011/09/12 07:10   >>

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★日本語★
問題:漢検1級程度。かなりむずかしい書き取りです。次のカタカナ部分を漢字に直してください。
[い]「ガレキの山から救出さる」のガレキ
[ろ]「降らず照らず油コボサズ」のコボサズ
[は]「とんでもないロクデナシだ」のロクデナシ
[に]「我が子をセンジンの谷に突き落とす」のセンジン
[ほ]「のど飴をナメル」のナメル
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]「ガレキの山から救出さる」のガレキは瓦礫と書く
■「瓦礫」は、「かわらと小石。破壊された建造物の破片など」だそうです。転じて「値打ちのないもの」のたとえに使われるとのこと。テレビ番組「なんでも鑑定団」で「印刷です」とか「お土産用に焼かれたものです」などといわれるやつは多くが瓦礫なのかな。
□「瓦」は、新しく常用漢字に追加された漢字だそうです。「ガ、かわら」という音読み・訓読みがありました。常用漢字表にはありませんが、他に「かわらけ」とか「グラム」という読みもあります。「かわらけ」は、「釉薬(うわぐすり)をかけない素焼きの陶器」、あるいは「素焼きの杯」という意味があります。他にもちょっと面白い意味がありました。ご存じない向きは辞書で引いてみるべきでしょうね。
□「グラム」という読みは不思議です。発音に由来する当て字でしょうか。中国人あるいは日本人の耳には、西洋人の「gram」の発音が「ガ」に聞こえたのかもしれません。
[ろ]「降らず照らず油コボサズ」のコボサズは零さずと書く
■「降らず照らず油零さず」は、米の成育にとって好い天候や条件を表したものらしい。長雨も困るし、旱(ひでり)も困ります。油は、寄生虫である雲霞(ウンカ、浮塵子とも)がついたとき、対策として水田に油を注ぐそうです。そういう作業も必要がないとなれば豊作になるのかな。
□「零」という漢字は、常用漢字表では「レイ」という読みだけが記されています。漢和辞書「字通」によれば、「ふる、おちる」という字訓もあるらしい。「零落(レイラク)」という熟語をつくります。落ちぶれることですね。「零細(レイサイ)」、「零点(レイテン)」などの熟語もあります。なんとなく景気の悪い漢字ではあります。
[は]「とんでもないロクデナシだ」のロクデナシは陸でなしと書く
■「♪陸でなし」は、故越路吹雪(こしじ ふぶき)女史の十八番でしたね。「のらくらしていて役に立たない者」の意味です。落語でいえば与太郎かな。
□「碌でなし」とも書きます。ただし、こちらは当て字らしい。ではなぜ「陸でなし」が役立たずの意味になったのでしょうか。あるHPには次のような意味のことが記されていました。「日本で『陸』は、土地が平らかなことから物や性格がまっすぐなさまを意味していた。その否定として陸でなしは性格が曲がった人という意味に使われた」。
□「土地が平らだから『陸』はまっすぐという意味になった」というのは中国ではありえるかもしれません。でも日本においてはどうでしょうか。起伏の多い我が国です。平らな陸はさほど多くありません。他の部分はともかく、「陸=真っ直ぐ@日本」説は感覚としては納得しにくいですね。
□「陸」という漢字は、漢和辞書「字通」によれば、「リク、ロク、おか、くが」という字音・字訓があります。その旁(つくり)には、神を迎える幕舎(バクシャ、幕を張った臨時で簡易な建物)という意味があったらしい。
□理由は不明ですが、「陸」という漢字は、江戸時代には「物の形がゆがまず正しい」という意味になっていたようです。そこから「ろくでなし」は「まともでない」という意味が出たとのこと。
□なお、「陸」は、「六」の意味でも使われます。「一、二、三」は、難しく書くと「壱(壹)、弐(貳)、参(參)」ですね。その続きは、「肆、伍、陸、漆、捌、玖、拾」などと書くらしい。なお、ゼロは、このクイズにも登場している「零」です。
□このような数字の書き方を大字(ダイジ)と呼ぶそうです。「おおあざ」ではありません。書き換え・改竄(カイザン)を予防する工夫らしい。領収書の「6」を「8」に書き換えて2万円をパクるといった細かい悪事を防ぐための漢字のようです。財布を調べてみると、福沢諭吉の絵が描かれた紙には、「壱」万円とも記されていますね。
[に]「我が子をセンジンの谷に突き落とす」のセンジンは千尋と書く
■「千尋」は、「山などが非常に高いこと。また、谷や海などが非常に深いこと」だそうです。「千仞」と書いても正解です。映画の題名でも知られるように、「千尋」は「ちひろ」とも読みます。この読みでの意味は、「きわめて長いこと。また、きわめて深いこと」だそうです。大きい意味のある名前ですね。
□童謡の「♪箱根八里」には、「万丈の山 千仞の谷」という表現がありました。1丈=10尺で約3.03mだそうです。万丈の山は、約30300mの山を意味します。
□太陽系の最高峰は、火星にあるオリンポスという山で周囲の地表から27000mほど盛り上がっているらしい。万丈には少し足りません。万丈の山はわれらが惑星系にはないらしい。他の惑星系や銀河系に行けば見られるのかな。そういえば声優さんに銀河万丈というかたがいました。こちらも大きい意味のある名前ですね。
□「千尋/千仞」の「尋/仞」はどちらも長さの単位です。説はいろいろにわかれますが、5尺説がわりと強いらしい。1丈の半分ですから約1.515mかな。とすると千尋の谷は約1515mの谷です。これなら地球上にはいくらもありそうです。ただし、箱根八里のうちにあるかどうかはわかりません。
[ほ]「のど飴をナメル」のナメルは舐めると書く
■「舐める」は、ご存じのとおり、「舌の先でなでるように触れる」ことです。「嘗める」とも書きます。
□食べ物や料理の皿、切手の裏、恋人の耳など、舐めるものは数多くあります。そのうち、「辛酸(シンサン)」は舐めたくないもののひとつですね。
□「舐める」という行為が対象に対する警戒心を喪失した行為だからでしょうか。「舐める」には、「甘く見る、みくびる」という意味もあります。「あんな若僧に舐められてたまるか」などと使われます。
◆参考*1:書籍「本試験型 漢字検定1級試験問題集09年版」成美堂出版編集部編、ISBN978-4-415-20421-5、成美堂出版
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇辞書「日本国語大辞典」小学館
◇*2HP「大字 (数字) - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%AD%97_(%E6%95%B0%E5%AD%97)

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