3000年以上経った今も検死が続くツタンカーメン。最新の説では死因は腹上死なの?

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★歴史★
問題:ツタンカーメンは、紀元前1342年ごろ~1324年ごろを生きた人だそうです。古代エジプト第18王朝のファラオであり、紀元前1333年ごろ~1324年ごろに在位していたらしい。日本でいえば縄文時代の末期(後期・晩期)です。
■日本の縄文中期、5000年までは最多で26万人も人口がいたのに、エジプトでツタンカーメン王が登場する前後には急激にその数を減らしたそうです。専門家の推定では8万人ぐらいまで激減したらしい。伝染性の悪い病気が流行したという仮説があるようです。当時の瓦版には人口減少社会を危惧する社説が掲載されていたのかな。
■それ以降、病気の流行がおさまり、生産力があがってきたのか、弥生時代にかけて一気に60万人近くまで人口が増えていくそうです*2。
■話をエジプトに戻します。9歳ぐらいで王位につき、18歳で死んじゃったツタンカーメン王は、自身のミイラを含めた遺品を多く残したことで、20世紀以降いちばん有名なファラオとなりました。日本にも昭和40年(1965年)に黄金のマスクがやってきたそうです。その後も来日しているのかな。
■われわれ素人には金ぴかのマスクとか装飾品が目に楽しい。でも専門家たちにとって、ツタンカーメンの最大の遺品は、そのミイラだそうです。3300年前のエジプトの匂いがするらしい。
■ツタンカーメンの死因については、いろいろな説が立てられているようです。以前は撲殺による暗殺説があったり、マラリア説がありました。弊クイズでも触れたところでは、「膝を骨折し、その外傷から感染症にかかり死亡」というものでした*5。
■最近、ドイツの研究者たちは、いままでにない説を唱えているようです。では、その最新の死因は次のどれに近いでしょうか?
[い]痔の悪化
[ろ]脚気
[は]貧血
[に]寄生虫による感染症
[ほ]腹上死
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[は]貧血
説明:平成22年(2010年)の6月末、「アメリカ医師会雑誌」のオンライン版に、ツタンカーメンの死因についての新説が掲載されました。論文の書き手はドイツのベルンハルト・ノッホ熱帯医学研究所という研究機関の専門家たちだそうです。「ツタンカーメン王の死因は、遺伝性の血液疾患である」という主張であり、鎌状(かまじょう)赤血球貧血症という見立てらしい*1。
■放射線を使って遺骸を検査したらしい。足の骨から鎌状(かまじょう)赤血球貧血症の形跡を発見したそうです。
■鎌状赤血球貧血症は、赤血球が鎌のように細長い形になり、酸素の運搬機能が低下して起こる貧血症だそうです*4。重症と軽症があり、常時発症する重症では「たいていは成人前に死亡する」とのこと。
■レントゲンで調べると、後頭部の頭蓋骨に棒のようなもので打たれたような凹みがあったことから、まず最初は撲殺による他殺が有力視されていたそうです。この説をくつがえしたのが、平成18年(2006年)にザヒ・ハワス博士という科学者の「骨折した際の外傷から発症した感染症」という説です。CTスキャンによる調査の結果らしい。後頭部の傷は、発見者のカーターという人がミイラをどこかで落とした際についたのだろうという推測です。ザヒという人物は、エジプト考古最高評議会事務総長という肩書きを持っているそうです。なんだか偉そうですね。
■ザヒ氏の指摘する骨折は大腿骨に見られるらしい。チャリオットと呼ばれる戦車から落ちて骨折したのだろうという具体的な推測もあるようです。感染症が何かはわかりません。敗血症とか破傷風なのかな。
■その後、平成22年(2010年)の2月には、ザヒ氏と国際研究チームがCTスキャンとDNA鑑定の結果から少しだけ違う説を唱えます。「ツタンカーメンは事故によって足を骨折し、元々免疫が弱かったところにマラリアに感染して死んだ」というものです。
■その4か月後のドイツチームの新説です。こちらも説得力はあります。ツタンカーメンのころは王族は近親結婚をする例が多く、遺伝病が少なくなかったといわれます。
■どれがホントかはわかりません。素人には、謎のままのほうが、いろいろ推測できて面白い。ツタンカーメンの死因が実は痔でしたなんて特定されたら、興ざめですよね。
◆参考*1:雑誌「ツタンカーメン王の死因に新説」Newton (ニュートン) 2010年9月号121頁、担当編集者中村真哉、ニュートンプレス
◇*2HP「図録▽人口の超長期推移(縄文時代から2100年まで)」
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1150.html
◇*3HP「ツタンカーメン - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3
◇*4HP「鎌状赤血球症 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8E%8C%E7%8A%B6%E8%B5%A4%E8%A1%80%E7%90%83%E7%97%87
◇*5HP「早熟にして早世したファラオは誰なの?」
http://blog.q-q.jp/200606/article_28.html

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2011年08月04日 04:41
技術が発達向上するにつれ、新しいことがわかってくるということのようですね。
鳥取砂丘で見つかった遺体は、明治初期に埋められたことが判明したようで、日本人でもなさそうで、難破した海外の人間の可能性もあるそうで・・・・
しかし、腹上死はいやだな。男の本望とか言れてますが、あの状態を見られるなんて恥ずかしいすよね。(~_~;)
ねこのひげ様<素町人
2011年08月04日 07:49
コメントをありがとうございます。

 ツタンカーメンの死因については、今後も新しい見解が登場するんでしょうね。そしていつかは定説が生まれるのでしょう。

 エジプト考古最高評議会事務総長という長い肩書きを持つ人物が、自分や祖国の体面のために科学的事実を曲げないことを祈ります。
 まさか、腹上死だからみっともないから隠蔽するなんてことはないとは思いますけど。
(^^;)

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