宇宙帆船イカロスは、いまや秒速10kmで進んでいるの?

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★科学★
問題:平成22年(2010年)の5月21日に、種子島宇宙センターから打ち上げられたイカロス(IKAROS)を覚えていますか? 成功した世界初の宇宙ヨットです。専門家たちは小型ソーラー電力セイル実証機と呼んでいるらしい。13日後の6月3日から1週間ほどかけてゆっくりと帆を張ったようです。
■帆は1辺14mの正方形だそうです。0.0075mmというたいへん薄い膜でできているらしい。ポイミド樹脂という素材だそうです。家族計画に利用されるご存じの道具が0.02mm前後の薄い膜らしい。それよりもさらに薄いわけですから素人には破損が心配です。
■14m平方の帆は、太陽から飛んでくる光子の圧力を受けるそうです。大女優の森光子(みつこ)や草笛光子(みつこ)、ピアノ奏者の内田光子(みつこ)とは無関係です。あくまでも光子(こうし)です。光は波の性質と粒子の性質をあわせもった存在という話を聞きます。光子は「光を粒子として扱う場合の呼び名」だそうです。
■光子の圧力は1.12mn(ミリニュートン)ほどだそうです。「地球上で0.114gの物体にかかる重力にほぼ等しい」らしい。1円玉を八つ裂きにした1片の重さよりももっと軽い重さ。その程度の力で押されながらイカロスは進んでいるようです。宇宙空間には抵抗となるものがほとんどありません。終端速度などは気にしなくていいらしい*4。どんな小さな力でも加え続ければ加速していくのかな。帆には太陽電池も貼り付けられ、エコな雰囲気で宇宙空間を航行していくようです。太陽の恵みをいっぱいに浴びているイカロスではありますが、旨い干物にならないのが唯一の欠点かな。
■平成23年(2011年)の11月といいますから、もうしばらくですね。イカロスの速度はある目標値に到達するらしい。本日の問題は、その目標値についてです。イカロスを送り出したJAXA(宇宙開発機構)の研究者たちが想定している目標値は、次のどれに近いでしょうか?
[い]時速3600km(秒速1km)
[ろ]時速1万8000km(秒速5km)
[は]時速3万6000km(秒速10km)
[に]時速18万km(秒速50km)
[ほ]時速36万km(秒速100km)
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ほ]時速36万km(秒速100km)
説明:秒速100kmとはどんな速度なのか。ちょっと想像しにくいですね。東京から静岡県の富士宮市、あの焼きそばで知られるB級グルメの聖地までの距離が100km前後と聞きます。1秒で飛んでいけるわけかな。
■地球が自転する速度は、赤道付近では24時間で約4万km進みます。1秒あたりでは460m強でしょうか。地球の公転では、秒速約30km、時速約10万kmも進んでいるそうです。そうしないと9億3981万9740kmもの軌道は365日では1周できないらしい*3。
■天文学的数字がたくさん並びますと、宇宙では秒速100kmもたいしたことがないように見えます。でも1分で6000kmです。7分かからないうちに地球を1周します。やっぱり速いですよね。
■イカロスは、実験や練習のための宇宙ヨットだそうです。平成32年(2020年)ごろには、木星圏を探査する宇宙ヨットを実現するもくろみがあるらしい。その第一歩がイカロスだそうです。木星は地球よりも5倍以上も太陽から離れています。光子の圧力は25分の1以下になりそうです。で、さらに大きな、現在のもくろみでは10倍ぐらいの面積の帆を使うらしい(6倍説もあり)。不足分を補うためでしょうか、はやぶさで知られるようになったイオンエンジンも搭載するらしい。これも一種のハイブリッドなんでしょうかね。なんにせよ頑張ってほしいものです。
■余談です。イカロスは帆を広げたあとに小さなカメラを放出し、その姿を撮影させたそうです。カメラは使い捨て。撮影したデータを送ったあとは世界最小の人工惑星として太陽のまわりを公転しているらしい。このときの様子をアニメ化したものが参考資料*6にありました。意外に面白かったので皆様にもお勧めします。ページのいちばん下にあります。
◆参考*1:HP「JAXA|小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(イカロス)」の光子加速確認について」
http://www.jaxa.jp/press/2010/07/20100709_ikaros_j.html
◇*2HP「IKAROS - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/IKAROS
◇*3HP「地球の自転、公転の速度 - 地学 - 教えて!goo」
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1370514.html
◇*4「水中の大・中・小のビー玉。落下する速度に差はあるの? 」
http://blog.q-q.jp/200901/article_14.html
◇*5雑誌「宇宙ヨット『イカロス』、あらたな任務へ」Newton (ニュートン) 2011年 4月号14頁、担当編集者小松研吾、ニュートンプレス
◇*6HP「~翼を広げて~ IKAROS(イカロス)専門チャンネル」
http://www.jspec.jaxa.jp/ikaros_channel/bn006.html

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2011年08月26日 07:24
宇宙ヨット『イカロス』が成功したときは感激しましたね。
子供のころアーサー・C・クラークの短編で宇宙をヨットで飛んでいくのを読んでいたので、ついに!と感動しました。
こんどは、有人で行ってくれないかと思います。(^^♪
ねこのひげ様<素町人
2011年08月26日 18:05
コメントをありがとうございます。

 はやぶさとイカロスは成功。金星の周回軌道に入ろうとしたあかつきは失敗。JAXAもなかなかハラハラさせてくれますね。

 そろそろ日本も有人飛行をやってもいい時期なのかもしれませんね。予算をかき集めてやれないのかな。
(^^;)

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