幻の昭和天皇暗殺計画。使われなかった強力爆弾はどんな凶悪事件を引き起こしたの?

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★歴史★
問題:昭和49年(1974年)の明日、8月14日午前11時ごろ。栃木県の那須御用邸から東京に戻る昭和天皇を乗せた特別列車が荒川鉄橋を通過するはずでした。翌日の終戦記念日には恒例の全国戦没者追悼式があります。臨席される天皇は、前日の正午ごろに皇居に戻られるのが通例だったらしい。
■その前日の深夜。荒川鉄橋の高架下にあらわれた4人の人影がありました。東アジア反日武装戦線という極左暴力集団に属し、狼部隊と名乗る者たちです。大道寺将司(まさし)、同あや、片岡利明(としあき)、佐々木規夫(のりお)という面々だったらしい。
■4人は7月初めから準備を始めていたようです。現場の下見を重ね、細部まで案を詰めていいたらしい。計画では現場で直ちに黒装束に着替え、改造拳銃と刃物で武装し、鉄橋に爆弾をしかけるはずでした。
■ところが当日、何人か怪しい人影がありました。荒川の河原は、夏になると下町の若い恋人たちが愛情確認をする場所でもあります。その様子を覗き見する連中もいるらしい。怪しい複数の人影は単なる痴漢かもしれません。
■でもそのうちの何人かは妙に体つきがいいようにも思えます。まさか公安の奴らでは。かりに連中が痴漢だとしても、彼らに気づかれずに鉄橋の橋桁をよじ登ることはできそうもありません。しばらく待ってみましたが、疑惑の連中は立ち去ろうとしませんでした。せっかくの作戦でしたが、想定外の事態に中止のやむなきにいたったのは、彼らにとっては残念。日本国および日本国民にとっては幸いなことでした。
■昭和天皇の暗殺に使われるはずだった強力な爆弾は、その2週間後の8月30日に、別の場所で使われ、たくさんの死傷者を出す騒ぎになりました。では、その爆弾事件とは、次のどの事件だったでしょうか?
[い]韓国産業経済研究所爆破事件
[ろ]大成建設爆破事件
[は]三井物産爆破事件
[に]警視庁独身寮爆破事件
[ほ]三菱重工爆破事件
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[ほ]三菱重工爆破事件
説明:三菱重工爆破事件は、昭和49年(1974年)8月30日に東京丸の内で発生しました。いわゆる連続企業爆破事件のひとつだそうです。
■極左暴力集団の言い分によれば、防衛産業を手がけており、海外にも進出している三菱重工は、帝国主義であり経済的にアジアを侵略しているんだそうです。
■実行者たちは0時25分ごろに三菱重工業東京本社ビル1階出入り口のフラワーボックス脇に爆弾を仕掛けたらしい。0時45分に爆発します。玄関ロビーが破壊されたようです。東京本社ビルの窓は9階まですべて割れたらしい。向かいにあった三菱電機ビルの窓ガラスも割れました。その他、丸ビルなど近隣のビルの窓ガラスも割れ、ガラスの破片が降り注ぎます。
■爆風とガラスの破片で376人が負傷しました。死者は8人に及びます。戦後最悪の爆弾事件だそうです。犯行声明が出されています。参考資料*1に記されていました。読んでみました。妄想にとりつかれた内容です*1。質の低い脳みそから漏れ出た文字の流れです。液体状の言葉からは悪臭も漂います。
■のちに犯人は全員が逮捕されました。佐々木規夫と大道寺あやの2人は日本赤軍によるクアラルンプール事件とダッカ日航機ハイジャック事件によって超法規的措置で釈放され、逃亡してしまいました。残る2人は死刑が確定していますが、まだ執行されていないようです。日本国民の税金によって拘置所で命を永らえているらしい。どちらも腹立たしいことです。
◆参考*1:HP「三菱重工爆破事件 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E8%8F%B1%E9%87%8D%E5%B7%A5%E7%88%86%E7%A0%B4%E4%BA%8B%E4%BB%B6

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2011年08月14日 06:20
あれは、本当に驚きましたね。新聞の写真にどう見ても腕がない人の写真が載っていてショックでした。

先日亡くなったジョー山中さんが北朝鮮にコンサートで行ったとき、日航のハイジャック犯にあったそうですが、連中がハイジャックした理由がジョー山中さんが所属していた『フラワー・トラベリン・バンド』が海外公演に行ったのを聞いて、自分たちも行くかというのでハイジャックしたと言ったそうです。
そんな理由でハイジャックしたのかと頭にきたそうですけどね。
こっちはもっと頭にきました。(~_~メ)
ねこのひげ様<素町人
2011年08月14日 08:22
コメントをありがとうございます。

 わが国はクルマ社会で、毎年5000人もの犠牲者を出しています。米国や中国のクルマ社会ははるかに多くの犠牲者を出しています。クルマの便利さを受け入れる以上、この犠牲には目をつぶる。どの国でも暗黙の了解ができているようです。

 同様に、思想や結社の自由を認める社会にも犠牲者はつきもののようです。最近、フィンランドで起きた殺戮事件もその1つかもしれませんし、日本においてもかつては左翼犯罪集団、その後の偽宗教者たちのサリンによる殺戮事件がありました。

 三菱重工事件の被害者たちは、思想や結社の自由を認める社会が支払ったいたましくも悲しい犠牲だったのかもしれません。
 加害者は馬鹿げた思想に酔っ払った連中。この連中が轢き逃げしたまま罰を受けないというのは、どうも納得がいきませんね。
m(_ _)m
SFurrow
2011年08月14日 15:18
はじめまして。突然お邪魔いたし失礼申し上げます。
三菱重工爆破事件、もう何十年も前のことになりますが忘れられません。この年の6月末に結婚のため丸の内の会社を退職して家にいてニュースを見て、思わず会社に電話をしました。三菱ではありませんがすぐ近くの会社だったのです。幸い知人で巻きこまれた人はいなかったのですが、今も世界各地で横行するテロ思想には強い怒りを覚えます。

ところで、ずっとずっと前の記載で申し訳ないのですが、2007年1月31日の項の「イギリスのモルトン・ドロップの輸入」についてお尋ねしたいのですが…この「モルトンの飴」というのが、平岩弓枝「御宿かわせみ:華族夫人の忘れもの」の中の「麻太郎の休日」という一編に載っており、いろいろ検索している中でこちらにたどり着きました。
サクマドロップスの歴史については多数のHPがあるものの、モルトン(Moulton? Molton? Morton?)については全くわかりません。このイギリスの会社は今も存続しているのでしょうか? どこで御調べになったのか、もし差し支えなければ御教示いただければ大変うれしく思います。
SFurrow様<素町人
2011年08月14日 21:23
コメントをありがとうございます。

 2007年1月13日のモルトン・ドロップについての記述は、同項の末尾に記されている「明治・大正・昭和の新語・流行語辞典」という米川明彦編著・三省堂発行の書籍に記されていた…ということしかわかりません。

 残念ながら現在はこの本が手元にありません。細かいことは記憶していません。モルトン・ドロップについてさほど詳細に記されていたという覚えはないのですが。

 Amazonなどでは、この本は現行商品として販売されているようです。若干高価です。図書館にもあるかもしれません。ご面倒でも、お近くの図書館等でお調べいただくしかないのかもしれません。

 ちなみに東京都では23区でも都下でもかなりの図書館が蔵書としているようです。
(東京都図書館の横断検索…http://metro.tokyo.opac.jp/
他の区域から借りることもできます。他の道府県でも同様の制度はある可能性がありますので、お調べください。

お役に立てずにもうしわけありません。
m(_ _)m

SFurrow
2011年08月17日 16:34
さっそく丁寧なお返事を頂き有難うございました。
「明治・大正・昭和の新語・流行語辞典」は近所の図書館ですぐに借り出すことが出来ました。「手話辞典」で新村出賞を受賞された先生だったのですね。
モルトンのドロップについては、金子光晴自伝などにも記載があるようですし、日本の菓子製造業の歴史の中にも出て来ますが、本家のモルトンという英国の会社(商標?)についてわからないのは不思議ですね…本国より日本で有名だったのでしょうか。
貴重な情報を有難うございました。これを機会に時々立ち寄らせていただきたいと思います。
SFurrow様<素町人
2011年08月18日 13:22
コメントをありがとうございます。

 資料が入手できてよかったですね。
 ご近所にお立ち寄りの節には、ぜひおたずねください。
(^^;)

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