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zoom RSS 末尾に「雨」のつく言葉。「淫雨」ってひょっとしたらアレのこと?

<<   作成日時 : 2011/06/02 07:05   >>

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★日本語★
問題:今年は梅雨入りが早くて、関東でもすでに雨の季節を迎えています。じめじめして嫌な日々です。でも、田や畑の作物には必要かつ大切な水らしい。毎年のことですが、豊作を祈りつつカビや食中毒と戦いましょう。
■本日は末尾に「雨」がつく言葉を集めてみました。題の質問、「淫雨(インウ)」とは何でしょうか? 淫らな雨です。AVを鑑賞しすぎたかたはアレかなと思われるかも。でも正解はアレではなくて、「長く降り続く雨」という意味だそうです。
■「淫」という漢字には、「淫らな性的関係にふける」という意味もありますが、もうひとつ、「物事に深入りする」とか「度が過ぎる」という意味もあるらしい。「淫雨」の場合は、度が過ぎて長期間にわたる雨という意味らしい。
■では、問題です。末尾に雨のつく言葉の次の説明のうち、正しい記述はどれでしょうか? (正解は複数かも)
[い]「身を知る雨」とは「空知らぬ雨」とおなじで涙の意味である
[ろ]「怪雨」とは「狐の嫁入り」のように太陽は出ているのに雨滴が降ってくることである
[は]「北山時雨」とは「惚れている」という意味がある
[に]「七つ下がりの雨」とは「質屋(七屋)で質草を流してしまったこと」を意味する
[ほ]「やらずの雨」とは「鑓(やり)がさびる→やらず」で戦場で降る雨を意味する
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)
























★日本語★
正解:[い]と[は]が正しい
説明:[い]「身を知る雨」とは「空知らぬ雨」とおなじで涙の意味である(○)
■「身を知る雨」とは、「自分の身の程を知る雨の意から、涙のこと」だそうです。「伊勢物語」の百七段に、「数々に 思ひ思はず 問ひがたみ 身を知る雨は 降りぞまされる」という歌があるとのこと。この段は、藤原敏行(としゆき)という人物が若い女性に求婚し、女性と和歌のやりとりをする場面だそうです。残念ながら女性本人ではなく、代理人が歌を詠んでいるそうです。「数々に…」の歌も代理人の作らしい。ラブレターの代筆みたいなものなのかな。
□参考資料*2によれば、この歌は、「思っているかどうかをあなたにお聞きすることも出来ませんので、この雨があなたの私に対するお考えなのでしょう」という意味だそうです。これで「涙」の意味になるらしい。古典が苦手な者としては理解できませんけど。
□「空知らぬ雨」のほうはもっと単純です。「空から降って来たわけではない雨」ということで涙ですね。
[ろ]「怪雨」とは「狐の嫁入り」のように太陽は出ているのに雨滴が降ってくることである(×)
■「怪雨(かいう)」は、「つむじ風で巻き上げられた土砂や魚・虫などが、雨にまじって降ってくるもの」だそうです。竜巻が発生し、池に棲む小さな魚や蛙などが空に吸い上げられ、やがて落ちてくるということでしょうか。小判などが降ってくるといいのですが、だいたい役に立たないものが落下してくるようですね。
[は]「北山時雨」とは「惚れている」という意味がある(○)
■「北山時雨(きたやましぐれ)」は「むだ口」の一種だそうです。「むだ口」とは、「ああうまかった、牛負けた」の「牛負けた」の部分のことらしい。意味もなく会話にはさみ、調子を出したり滑稽味を加えたりする言葉です。
□「北山時雨」はそもそもは「京都の北山のほうから降り渡る時雨」を意味していたらしい。でも使われ方としては、「あいつ、おれには北山時雨だよ」などと使われるそうです。意味は、「あいつは俺に惚れている」ということらしい。「キタ(来た)」という部分だけに意味があるようです。現在でも「ちょっと来てるね」などということがありますね。
□なお、「北山時雨」には、「腹が空いてきた」という場面でも使われるようです。「どうやら腹も北山時雨」なんていいかたをするらしい。やはり「来た」という部分だけに意味があるようです。
□余談です。ネット上で使われる「キター!」は、ご存じのように、「何かが出現・登場・発生した際の驚き・期待等を強調する表現」だそうです。「90年代前半の『サンテFX』のCMにおいて、織田裕二(ゆうじ)が目薬を差し、その爽快感に対して『キターーー!』と絶叫した事」に由来するとのこと。インターネットの商用化以前、いわゆるパソコン通信の時代からあった言葉のようですね。アスキーアート(文字絵)では、
「キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!」
と表記するらしい。
[に]「七つ下がりの雨」とは「質屋(七屋)で質草を流してしまったこと」を意味する(×)
■「七つ」は、時刻を言っているらしい。午前・午後とも4時前後が「七つ」だそうです。季節によって若干ずれるようです。夏至に近い今日あたりだと、4時半〜5時ぐらいになるのかな。
□「七つ下がりの雨」という場合は、おおむね午後4時過ぎに降り出した雨を指すとのこと。この時刻から降り出すと、「大概は長く降り続く」そうです。科学的事実なのかな。気象予報士の方々に聞いてみたいところです。でも、江戸時代の言葉としてはそんな言い方になっており、転じて「なかなか終わらないもののたとえ」にも使われたそうです。
□「七つ下がりの雨と四十過ぎての道楽は止まない」などといわれます。落語「悋気(りんき、嫉妬)の火の玉」では、固い一方だった商人が仲間に連れられて吉原に行き、やみつきになって支出がふえ、もったいないからと身請けして二号さんとすることから話が始まっています。四十過ぎての道楽だったようです。
[ほ]「やらずの雨」とは「鑓(やり)がさびる→やらず」で戦場で降る雨を意味する(×)
■「やらずの雨」は、「帰ろうとする人をひきとめるかのように降ってくる雨」だそうです。恋人どうしが別れねばならない時刻になったとき、突然やらずの雨が降ってくると嬉しいのでしょうね。その雨が七つ下がりの雨でなかなか止まなかったりすると、2人は行くところまで行っちゃうのかな。
□落語の「湯屋番(ゆやばん)」には、やらずの雨が登場することがあります。道楽が過ぎて勘当をくらった若旦那。居候暮らしを卒業して湯屋(銭湯)に奉公に行くと殊勝なことを言い出します。
□ところが番台に上がりながら、妄想をたくましくして、ちっとも仕事に身がはいりません。…粋筋の女性客の家の前を偶然通りかかる。寄って行きなさいよと誘われる。酒がでる。やらずの雨が降り出す。近所に落雷。おびえた女がひしと抱きついてくる。2人はわりない仲になる…なんていう桃色の白日夢をみるわけですね。若旦那の浮世離れした暢気さが楽しいお話です。
◆参考*1:HP「涙河」
http://www.isemonogatari.com/koi/namidagawa.htm
◇*2HP「古文の(伊勢物語)の 昔、あてなる男ありけり。 〜 蓑も傘も取りあへで、しとどに... - Yahoo!知恵袋」
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1338015158
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林

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