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zoom RSS 芥川龍之介の小説「あばばばば」からの読み問題。「朦朧」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2011/06/20 07:10   >>

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★日本語★
問題:芥川龍之介に「あばばばば」という妙な題名の小説があります。題名に惹かれて読んでみると、たわいのない話ではあります。でも、なんとなく心に残るところがありました。ご賢察どおり、「あばばばば」は幼児をあやす言葉です。Wikipediaにも項目が立っていましたので、あらすじはそちらをごらんください*4。全文は青空文庫のほうをごらんください*1。
■本日は、けったいな題名の短編小説「あばばばば」からの漢字の読み問題です。わりと簡単なものを選びましたが、中には難しいのもまざっています。次の漢字・熟語の読みはなんでしょうか? 
[い]葡萄(ヒント 干すと栄養や旨味が増します)
[ろ]眇(ヒント 目つきの形容です)
[は]生憎(ヒント 副詞としても使われています)
[に]朦朧(ヒント 見た目の印象です)
[ほ]燻製(ヒント 主に動物性蛋白が対象です)
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]葡萄はぶどうと読む
■「葡萄」は、「ブドウ科の蔓性(つるせい)の落葉低木」だそうです。ご存じのように秋になると汁気の多い旨い果実が店頭に並びます。
□漢字の当て字で「葡萄牙」はポルトガルだそうです。ひょっとしたらブドウは連中が持ち込んだ帰化植物かしらんと思いきや、日本には昔からヤマブドウが自生していたそうです。現在栽培されているのは、ヤマブドウとは異なる欧州からの品種だそうですが、それも中国を経由して流れてきたらしい。なぜポルトガルは「葡萄牙」という表記なんでしょうね。信長が最初に飲んだ葡萄酒が葡萄牙産だったからという説もあるようです*2。ひょっとしたらポートワインだったのかな。
□なお、「葡萄」と書いて「えび」という読みをする場合もあるそうです。「大辞泉」によれば、「葡萄色」は「えびいろ」とも読み、「赤みをおびた紫色」を指すらしい。葡萄の古名が「葡萄葛(えびかずら)」だったとのこと。
[ろ]眇はすがめと読む
■「眇」は、「片目が細くなる。また、ひとみが片寄った目」だそうです。隻眼(せきがん、片目)、あるいは斜視と記された辞書もあります。動詞で「すがめる」と使われることもあります。「目を眇めて狙いをつける」といえば、ゴルゴ13が狙撃銃のスコープを覗き込んでいる場面なのかな。
□「ためつすがめつ」という慣用句があります。「矯めつ眇めつ」と漢字表記するらしい。「あるものを、いろいろの方面からよく見るようす」ですね。宝石とか絵画など、物により価格の落差が激しいものはおおむね「矯めつ眇めつ」眺めます。食品や日用品は、チラ見で判断することが多いようです。
[は]生憎はあいにくと読む
■「生憎」は、「期待や目的にそぐわないさま。都合の悪いさま」、あるいは「折あしく」の意味ですね。前者は形容動詞、後者は副詞だそうです。「体育祭だというのに生憎の天気だ」といえば、雨が降りそうなのかな。強風かな。寒いのかもしれません。
□「生憎、小銭の持ち合わせがないので」といってコーヒー代を払わない奴がいたりします。いいよ、大きいので払ってくれてもというと、突然怒りだし、小さいのがないのに大きいのがあるわきゃねぇだろうと気色ばみます。落語「らくだ」の登場人物の理不尽な怒りとおなじですね。
□「おあいにくさま」という丁寧ないいかたもあります。「相手の希望に応じられず申し訳ないという気持ちを表す語」だそうです。皮肉の気持ちを込めて使われることもありますね。訪問や電話での営業を断る際にもよく使われます。「御生憎様、新聞はもう5紙もとっていますので」なんていいます。
[に]朦朧はもうろうと読む
■「朦朧」は、「ぼんやりとかすんで、はっきり見えないさま」です。転じて、物事の意味・内容がはっきりしなかったり、意識がはっきりしないときにも使われます。
□「朦」という漢字は、漢和辞書「字通」には掲載がありませんでした。国字なのかな。「大辞泉」によると「月の光がおぼろなさま」で慣用的に「モウ」という音読みだけがあるらしい。
□「朧」のほうは、漢和辞書「字通」によれば、「ロウ、おぼろ」という字音・字訓があります。こちらも、「月光のおぼろなさま」を意味する漢字らしい。「朧月夜(おぼろづきよ)」は、一種の重複表現なのかもしれません。「朦」「朧」どちらの漢字も、大気が水蒸気を多く含み、光が反射・屈折しやすい状況をあらわしているようです。
□「朦朧体」という絵の技法があるそうです。輪郭をぼかして描くらしい。明治の後半に、横山大観(たいかん)、菱田春草(しゅんそう)などが試みたそうです。文章にも朦朧体と呼ばれるものがあり、意味や内容をつかみにくかったりします。
□弊クイズでも文体の朦朧体をあえて試みています。内容がわかりにくいとすれば、それは実験が成功裡に進んでいることを意味します。なんちゃって。
[ほ]燻製はくんせいと読む
■「燻製」は、「魚や獣の肉を塩漬けにし、ナラ・カシ・桜など樹脂の少ない木くずをたいた煙でいぶし、乾燥させた食品」だそうです。独特の風味が食欲をそそります。生のままよりは長持ちするようです。
□「燻」という漢字は、常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば、「クン、ふすべる、やく、かおり」という字音・字訓があります。「ふすべる」は「くすべる」とおなじらしい。
□梅の実などを燻製にする場合もあるそうです。「烏梅(うばい)」と呼ばれ、名前どおり黒いらしい。漢方薬に使われるとのこと*3。
◆参考*1:HP「図書カード:あばばばば」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card14.html
◇*2HP「新・おじさん通信」
http://www.netricoh.com/contents/antenna/ojituu/data/N0013.html
◇*3HP「世界最古のハチミツは日本最古の梅干しよりも古いの?」
http://blog.q-q.jp/201008/article_14.html
◇*4HP「あばばばば - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%B0%E3%81%B0%E3%81%B0%E3%81%B0

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
だれが決めたのか知らないけれど、国の名前に使われている当て字というのは読みにくいのが多いですね。
たしかに海老は生のままだと青紫色で不気味な感じですよね。
はじめて茹でたとき、鮮やかに赤い海老になったときは感激しました。
「眇」は疑りのまなざしと思っていました。
まあ、たしかに絵画などを本物か偽物かと疑るとき目を細めますからね。
ねこのひげ
2011/06/21 07:54
コメントをありがとうございます。

 いままでに見た国の名前の当て字でいちばん難しいのは、狸々波土王国です。

 ただし、これは実在の国ではありません。ガリバー旅行記に登場する小人の国、リリパット王国だそうです。しかも「狸々波土王国」は、知人が勝手に漢字を当てたそうで、説明されるまでまるでわかりませんでした。

 ひょっとしたら、国名の当て字がわかりにくいのは、みんなが思い思いに勝手に漢字を当てているからかな?
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2011/06/21 09:11

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