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zoom RSS 野菜に関する川柳クイズ。「吸口へ 入れる(  )を もう忘れ」は、どんな野菜なの?

<<   作成日時 : 2011/03/17 07:06   >>

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★日本語★
問題:本日は野菜についての川柳をクイズにしました。
■題の問題で、吸口(すいくち)はお吸い物のことだそうです。食べると物忘れをするという野菜が答えです。夏の間は素麺でだいぶお世話になります。刻んで薬味に使います。そうです。茗荷(みょうが)ですね。
■余談です。落語の「八五郎坊主」によれば、釈迦の弟子にハンドクという人がいて、自分の名前も忘れてしまうほど記憶力が弱かったそうです。釈迦はけっして叱らず、覚えられないのならと、大きな板切れにハンドクと書き、これをかついで歩きなさいとおっしゃったらしい。
■ハンドク氏は立派な出家となって亡くなりました。その墓の周囲には見たこともない草が生え出します。これが茗荷だそうです。草冠に名を荷う(になう)と書いたものと言われます。別の見方もあって、草冠を2つとも取ると「名」と「何」です。名前は何だったかなぁというハンドク氏の独り言が茗荷の由来だという話です。
■では、本日のクイズに挑戦していただきましょう。5句の川柳のそれぞれの虫喰い部分を当ててください。いずれも野菜の名前が入ります。
[い]「(  )が やたらに逃げる 銀の箸」 ヒント 秋田地方の名産
[ろ]「(  )と 兎は月を 見てはねる」 ヒント ビールのつまみに
[は]「雁(かり)の声 聞くと(  )も 口を開け」 ヒント 秋のものは嫁には喰わすな
[に]「二番には 先づ(  )と 相模下女」 ヒント 相模下女は好色の噂あり
[ほ]「摺り子木(すりこぎ)で (  )を料る(りょうる、料理する) 年の暮」 ヒント 暴力賛成
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]「(  )が やたらに逃げる 銀の箸」は蓴菜(じゅんさい)が入る
■蓴菜はジュンサイ科の水生植物です。池や沼の水面に葉を浮かべます。若芽は寒天質で覆われています。お吸い物の具になります。最近では回転寿司でも蓴菜の軍艦巻きなどが見られますね。
□ご存じのとおり、ぬるぬるしています。割り箸ならともかく、銀の箸ではなかなか掴めないでしょう。キノコの滑子(なめこ)もぬるぬるで掴みにくいのですが、川柳としては字足らずになります。里芋なら正解かな。
□銀は毒物で色が変わることが多いため、毒味係は銀製の箸を使ったと聞きます。ひょっとしたら、箸を握っている人のそばにはお殿様がいるのかもしれませんね*2。そんな場面だとプレッシャーもかかってなおさら掴めないのかな。
[ろ]「(  )と 兎は月を 見てはねる」は枝豆が入る
■枝豆は、大豆の未熟なものを枝をつけたまま塩ゆでにして食べたところからついた名前だそうです。夏が旬でしょうか。月見の供え物にもされます。鞘(さや)をつまむと、勢いよく豆が飛び出すことがあります。はねるように感じられるわけですね。
□「枝豆で こちら向かせる 計り事(はかりごと)」という川柳があります。芝居の入れ込みの土間などに若い女性がいると、若い男性は、枝豆を飛ばす悪戯をしたそうです。気を惹こうとするのかな。江戸時代の江戸では男女の比率が1対1ではなかったようです。男性にとっては婚活も大変なのかもしれません。
[は]「雁(かり)の声 聞くと(  )も 口を開け」は茄子(なすび)が入る
■雁の声は秋になると聞こえるらしい。北からやってくるわけですね。9月ごろから日本にやってきて冬を過ごしたあと、3月や4月になると北へ帰っていきます。
□茄子は秋になるとひび割れが出来るそうです。それが「口を開け」なのでしょう。
□「秋なすは嫁に食わすな」は、嫁に対する思いやりであるとする説と、嫁に対する姑の意地悪であるとする説があるらしい。いずれにせよ、秋の茄子は旨いわけですね*3。
□「初茄子も 籠へ入ると 鴫(しぎ)となり」という川柳もあります。江戸時代、茄子の産地は駿河だったらしい。籠に入れられて江戸に送られたようです。茄子の鴫焼きは、油で炒め、味付け味噌をつけた料理だそうです。油を塗って火であぶるときもあるらしい。
□「菜(さい)もなき 膳に哀れは 知られけり 鴫焼き茄子の 秋の夕暮れ」という狂歌は、蜀山人の作品だそうです。動物性の蛋白質がまるで見られない淋しい食卓だったのでしょうか。ご賢察のとおり、「心なき 身にもあはれは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮れ」という西行の歌のもじりです。元の歌は三夕(さんせき)の1つにあげられている著名な作品ですね。
[に]「二番には 先づ(  )と 相模下女」は唐茄子(とうなす)が入る
■唐茄子はカボチャのことですね。南京、南瓜(なんきん)とも呼ばれます。女性が好きな物として知られる野菜です。「とかく女の好む物、芝居、浄瑠璃、芋、蛸、南瓜」という言葉がありますね。浄瑠璃のかわりに蒟蒻(こんにゃく)という人もいるらしい。
□相模下女は好色という評判があったらしい。ただし、他の地方の出身でも、好色と言われる場合があります。たとえば、「千葉の女の乳搾り、朝よし昼よし、晩によし」なんて言葉を聞いたことがあります。江戸時代のものかどうかはわかりませんけど。
□相模の下女は、1番好きなものはあれに決まっているので答えなかったのでしょうね。で、2番目が「先づ(まづ)」でカボチャが好きと答えたらしい。落語の「饅頭恐い」でも、1番好きな物はなんだと聞かれて「2番目が酒」と答える人が出てきます。1番目は若くて可愛らしい女性のようです。
□余談です。中国の昔の笑い話に、主人が使用人に、お前は何が1番好きかと聞く話があります。答えは「あれ」だそうです。ではあれを済ましてしてしまったら、何が1番好きだと聞くと、「もう1回あれをすること」という答えだったそうです。男性も女性もあれがいちばん好きな人が多いようですね。
[ほ]「摺り子木(すりこぎ)で (  )を料る(りょうる、料理する) 年の暮」は牛蒡(ごぼう)が入る
■この料理は叩き牛蒡と呼ばれるものとのこと。包丁の峰や摺り子木で牛蒡を叩いて柔らかくし、味を染みこみやすくするらしい。正月の御節料理に使われます。「叩き牛蒡は数の子の縁の下」という言葉もあるそうです。
◆参考*1:書籍「川柳食物事典」山本成之助著、牧野出版
◇*2HP「平安時代の天皇の食事は、温かい料理がひとつもなかったってホント?」
http://blog.q-q.jp/200612/article_52.html
◇*3HP「トマトとナスは親戚同士なの?」
http://blog.q-q.jp/200709/article_18.html

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
中国の方から聞いたのですが、中国人は街を歩いていて美人を見ると全部自分の女房だと言うそうです。
中国の諺か川柳か知りませんけど・・・・・(~_~;)
ねこのひげ
2011/03/17 08:00
コメントをありがとうございます。

 変な習慣(?)ですね。男としての見栄なのか。一種のボケなのか。
 美人が集団でやってきたらどうするのかな。「ひときわ綺麗なのが女房であとは愛人」とでもいうのかな。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2011/03/17 11:50
それだけ中国人は欲が深いということらしいですよ。
じっさいは、他人の物なのに、欲しいとなると自分の物だと言い張るということだそうです。
ねこのひげ
2011/03/17 19:19
コメントをありがとうございます。

 欲が深い…そういうことなんですか。

 欲しいとなると自分の物だと主張する。美女でも島でもおなじということですね。子供みたいだな。誰かが、「メッ」と叱る必要がありそうですね。
(^^;)
ねこのひげ様<素町人
2011/03/18 06:43
素晴らしいブログですね!!

ポンコツ川柳というのをやってますので、
良かったら覗いてあげてくださいな♪

http://freakchan.com
車イス障害者フリーク
URL
2011/03/21 17:58
コメントをありがとうございます。

辛い状況にも負けない明るい口調に救いを感じます。頑張ってください。
m(_ _)m
車イス障害者フリーク様<素町人
2011/03/21 19:30

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