人間の身体が光を発しているというのはホントなの?

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★科学★
問題:オーラという言葉は、素町人が子供のころは誰も使っていなかったと記憶します。いつごろから使われはじめたのでしょうか。おそらくは最近の流行ですね。少なくとも昭和54年(1979年)版の「日本国語大辞典(小学館)」には立項されていませんでした。
■平成23年(2011年)現在のネット上の「大辞泉」によれば、「人体から発散される霊的なエネルギー」という説明があります。転じて、「ある人や物が発する、一種独得な霊的な雰囲気」だそうです。まっ、その存在は誰も証明できないようですが。
■実は、どんな生物も微弱な光を放っているという話があります。生物フォトン(バイオフォトン)、日本語では「微弱生体発光」と呼ばれる光らしい。人間も生物ですから微弱生体発光があるそうです。部屋を暗くして鏡の中に目を凝らすと、あなたの身体からも、薄ぼんやりと後光がさしているのが見えるはずです。
■というのは残念ながら嘘です。微弱生体発光は、ホントに微弱であり、夜空に輝く星の100万分の1程度のわずかな明るさしかないとのこと*1。もちろん肉眼では見えません。
■ひょっとしたら「オーラ=微弱生体発光」ではないか。そう考える人たちもいるようです。とくに霊に異常な関心を寄せている人たち、あるいは霊で一儲けを企んでいる人たちの中には少なくないらしい。Wikipediaのオーラの項にも、そんな考えが紹介されています。ただし、「…これをそのまま科学だと信じてしまうと、それは疑似科学ということになる」とのこと(110114現在)。
■オーラの存在は証明されませんが、微弱生体発光は確実にあるそうです。日本でも昭和61年(1986年)から平成3年(1991年)にかけて国家的プロジェクトとして研究されたことがあるらしい*1。
■では、われわれ生物の体内から発する生物フォトン、微弱生体発光は、どんな時によく光るのでしょうか? (正解は複数かも)
[い]「ヤッター!」と喜びが爆発するとき
[ろ]「あっ、そうか!」と何かが閃(ひらめ)いたとき
[は]座禅を組んでしばらくしてアルファ波が出始めたとき
[に]健全な性欲が昂進しているとき
[ほ]ガンにかかっているとき
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ほ]ガンにかかっているとき
説明:気持ちが高揚しているときに発光すると面白いですよね。とくに何か思いついたときに発光すると、漫画みたいで愉快なのですが、どうもそういうことはないらしい。微弱生体発光は、精神の状態よりは、肉体の状態にかかわるもののようです。とくに、病気のときによく見られるとのこと。参考資料*1には次のような記述があります。「…培養細胞に発ガン性物質を加えると、多くのフォトンが細胞から出ることが発見されました」。
■次のような記述もありました。「フォトン発生には、活性酸素とよばれる毒性の強い酸素の一種が深くかかわっていることもわかりました。さらに腎不全患者の血漿中に、やはり活性酸素の一種に酸化されて発光する物質が発見され…」。微弱生体発光の検出を利用した精度の高い腎不全診断法の可能性が示されたそうです。
■細胞内の情報伝達においても微弱生体発光があるらしい。DNAが傷ついたときにも微弱生体発光があることが知られているそうです*1。
■微弱生体発光に関するプロジェクト自体は終了したそうですが、現在でも微弱生体発光を利用した光CT装置の開発が引き続き行なわれているとのこと。ガンなどの難病の診断や治療法に光を投げかけるものとして期待されているそうです*1。
■「あなたはオーラが強い」といわれたことがありますか? 「オーラ=微弱生体発光」説が事実だとすると、あなたには悪性腫瘍や腎不全の可能性があります。念のため、精密検査かな。
■ただし、「オーラ=微弱生体発光」説は、医学の専門家たちは主張していないようです。おもに「スピリチュアル」とか「パワー」などという言葉を乱用する胡散臭い(うさんくさい)連中が唱えているだけらしい。やはり精密検査は意味がないかな。
◆参考*1:書籍「光と色の100不思議」初版34~35頁、監修左巻健男(さまき たけお)/担当筆者山本文彦(ふみひこ)、ISBN4-487-79700-4、東京書籍
◇*2HP「オーラ - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%A9

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