コンビニの黒毛牛弁当に入っている肉は黒毛和牛ではないの?

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★科学★
問題:参考資料*5に面白いことが書かれていました。コンビニの弁当に「黒毛牛弁当」と銘打たれた商品があるそうです。つい、黒毛和牛の高級肉が使われているのかと思います。でも、黒毛和牛と黒毛牛は違うらしい。黒毛牛は多くがブラックアンガス種という品種で、多くが輸入牛だそうです。肉の形で輸入されたものらしい。
■コンビニの弁当はほとんど買ったことがないので知りませんでした。どこのコンビニかはわかりませんが、ずいぶんきわどい商売に見えます。われら初心(うぶ)な消費者は騙されそうです。世界中の黒い毛の牛は、どんなにまずい肉質でも黒毛牛と表示して問題はない…法律上はそうなのかもしれませんが、商道徳上は問題ありですよね。
■もうひとつ。牛肉の表示で素人にわかりにくいのは和牛と国産牛の違いですね。Wikipediaによれば、和牛というのは、「明治時代に日本在来の牛に外国種を交配・改良した、食肉専門4品種の牛のこと」だそうです*1。
■品種の名前らしい。細かく言うと、「肉専用種で、黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種の4品種とその4品種間の交雑種及び前記の交雑種を含む5品種間内の交雑種」が和牛と呼べるそうです*1。松坂牛とか但馬牛とか前沢牛とか米沢牛とか鹿児島牛とかいろいろな銘柄があるようです。そのうちのどれが和牛と呼べるのでしょうかね。全部かな。
■品種の名前であるがゆえに、外国産の和牛もありうるらしい。とはいえ、Wikipediaによれば、食肉流通業界の自主規制および農林水産省の指導により、外国産の牛が和牛として流通することは事実上不可能なんだそうです*1。なんだか不透明な感じですね。
■もう一方の国産牛。こちらも謎に包まれています。では問題です。国産牛にかんする次の記述のうち、正しいのはどれでしょうか?
[い]外国で生まれ、外国で育ったジャージー種の乳牛でも国産牛と表示して売ることは不可能ではない
[ろ]国産牛の半分以上は雄である
[は]国産牛の半分以上はホルスタイン種である
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[い]と[は]が正しい
説明:[い]外国で生まれ、外国で育ったジャージー種の乳牛でも国産牛と表示して売ることは不可能ではない(○)
■国産牛とは国内で生まれ育てられた牛。ついそう思いがちですが、定義は違うようです。国内で食肉に加工された(屠殺された)牛のうち、和牛以外のもの。これが国産牛らしい*2。
□参考資料*3には興味深いことが記されていました。国産牛は原産国が日本である牛。原産国が日本以外なら輸入牛です。そして、公正取引委員会の原産国の見解は、「その内容について実質的な変更をもたらす行為がおこなわれた国」というものらしい。
□「実質的な変更をもたらす行為」は、食肉の場合、食肉加工された(屠殺された)国になるようです。理屈の上では、どんな外国の牛も生きたまま輸入し、日本国内で屠殺すれば、国産牛の表示になるようです。それがジャージー種の乳牛であり、肉牛として飼育されていないのであまり美味でなかったとしても、日本で屠殺したなら国産牛である。どうもそんなお話らしい。
[ろ]国産牛の半分以上は雄である(△)
■実際には、外国産の牛を生きたまま輸入するのは無駄が大きいのであまりないそうです。では国産牛はどんな牛かといえば、かなり多くが乳牛の雄らしい。乳牛の場合、雌は利用価値がありますが、雄はただ肉にされるだけのようです。しかも肉質をよくするために去勢されているらしい。「ホル抜き」と呼ばれるそうです*5。乳牛のニューハーフですね。そのうち、いちばん脂がのっており、サシが入っていて旨そうなのはマツコ・デラックス種と呼ばれます。嘘です。
□一説には雌も乳が出なくなれば雄のあとを追って国内で食肉加工されるそうです。経産牛、あるいは廃用牛と呼ばれるらしい。ん? ちょっと変かな。もし誕生時の雄雌の割合が半々なら、乳用種の国産牛は結果として雄雌半々になりそうな気もします。違うのかな。よくわからないので△にさせていただきました。
□なお、国産牛全体から乳用種を除いた残りは交雑種と呼ばれる牛が占めているそうです。交雑種は肉用種と乳用種をかけあわせた品種らしい。味は肉用種と乳用種の中間だそうです。肉用種より早く大きくなる、つまり早くお金になるようです。
[は]国産牛の半分以上はホルスタイン種である(○)
■参考資料*4によれば、平成16年(2004年)度の統計では、国産牛肉35万6000トンのうち、2/3に近い21万7000トンが乳用種の肉だったとのこと。そのほとんどがホルスタイン種という乳用種の肉だそうです。
□国産牛のホルスタイン種では、誰が有名なんでしょうね。米国産ではかつてはマリリン・モンロー種やジェーン・マンスフィールド種が知られていました。古いか。
◆参考*1:HP「和牛 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E7%89%9B
◇*2HP「「国産牛=和牛」ではありません」
http://www.niku-nishi.com/cgi-bin/niku-nishi/siteup.cgi?category=1&page=0
◇*3HP「おじさん通信」
http://www.netricoh.com/contents/antenna/ojituu/data/0025.html
◇*4HP「ホルスタインの牛肉は食べられるのでしょうか?市場に出回っていますか? - Yahoo!知恵袋」(回答欄の参照元はリンク切れ)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail.php?qid=129114862
◇*5書籍「頭にやさしい雑学読本5」文庫初版58~59頁、竹内均編、lSBN4-8379-0981-7、三笠書房
◇*6HP「usi2」
http://www.geocities.jp/wantarou/usi2.htm

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この記事へのコメント

ねこのひげ
2011年01月07日 09:33
松坂牛というのも、そういった牛の品種ではないそうですね。
松坂の業者が、よその県から子牛を買って来て、ビールなどを飲ませたりして育てて大人にした牛を松坂牛として販売しているそうで。
品種はバラバラということのようです。
以前、ニュースでやってましたが、松坂市内でしか育てた牛以外は松坂牛と呼ばせないとかいうのでスッタモンダしてました。

遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。
m(__)m
ねこのひげ様<素町人
2011年01月07日 11:46
コメントをありがとうございます。
こちらこそ今年もよろしくお願いします。
m(_ _)m

 例の宮崎県の口蹄疫問題もそうでしたけれど、畜産に関することは、一般消費者にはわかりにくい。不透明にすることで誰が得をするのでしょうね。
(^^;)
 

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