大昔の人がピラミッドの高さを測った方法はどんなものなの?

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★科学★
問題:紀元前624年~紀元前546年ごろに生きていたギリシャの哲学者にターレス、あるいはタレスと呼ばれる人がいます。ソクラテス(紀元前469年頃~紀元前399年4月27日)が生まれる80年前ぐらいまで生きていたらしい。日本でいえば弥生時代のまっただなかでしょうか。
■ターレスは「万物の源は水である」と言い切ったことでも知られます。世界は水からなり、そして水に帰るとのこと。現在ではこの主張はあまりかえりみられなくなったようです。「万物」という言葉を「生物」に置き換えると、正しさがますかもしれません。
■ターレスは、エジプトを訪れ、その測量技術に感心し、しばらく滞在して研究していたことがあるらしい。その成果なのでしょうか。ターレスはピラミッドの高さを正確に測定したことがあるそうです。
■もし太陽が顔を出しており、その高さが45度ならば、算数の苦手な素町人でもピラミッドの高さは測れます。当たり前ですが、口絵のようにすればいいわけですね。頂上の影から側面のちょうど半分までの距離が、ピラミッドの高さになります。ターレスは、二等辺三角形の三角定規を持っており、太陽の高さが45度になるまで待った、というお話もあるようです。なお、ピラミッドの側面が水平面とつくる角度はおおむね51度余りだそうです。
■別のお話では、太陽の高さが45度になる前でも測れたとされています。ではそのときに使った道具は、物差し・巻き尺以外にはどんなものでしょうか?(正解は複数かも)
[い]コンパス
[ろ]30度60度の直角三角定規
[は]オモリのついた紐
[に]天秤
[ほ]何も使わない
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[ほ]何も使わない
説明:ターレスは、エジプトの測量技術者たちのノウハウをかなり体得していたのかもしれません。45度とか30度などのキリのいい高さに太陽がなくても、ちゃんと測れたようです。
■まず自分の影を測ったそうです。自分の背の高さはターレスもわかっています。次に自分の影の長さを測ります。身長をA、影の長さをBとします。
■次にピラミッドの影の位置を記録し、側面の半分からの距離を測ります。この長さをCとします。太陽からの光は平行と考えられますから、自分の影が作る三角形とピラミッドの影が作る三角形は相似形です。そのため、A:B=X:Cという関係が成り立ちます。AとB、Cは既知の数値です。XはA掛けるCをBで割った数値になります。たとえば身長Aが1m70cmで影の長さBが3m40cm、側面の半分から頂点までの影の長さが120mだとすれば、高さは60mというわけですね。
▼太陽の高さが何度か不明のときにピラミッドの高さを測るやりかた
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■このやりかたは、正午近くになり、太陽があまり高くなってしまうと使えません。ピラミッドの影ができなくなるからです。
■正午に測るとき、あるいは曇りの日で影が使えないときでも、理屈の上からいけば二等辺三角定規を使えば測れます。二等辺三角定規の下辺を地面に平行にしながら、45度の角度に視線をあわせます。その先にピラミッドの頂点がくるような位置に立ち、そこから側面の半分までの距離を測れば、ピラミッドの高さがわかります。この場合は、自分の目までの高さを足す必要があります。
▼太陽が隠れて影が使えないときにピラミッドの高さを測るやりかた
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■ターレスは、中学の数学で必ず習うターレスの定理を考え出しました。「直径に対する円周角は直角である」というものだそうです。その後の図形の問題を解く際にずいぶんと使った記憶があります。たしか試験では点数をあまり取れなかったような。少しいまわしく、かつなつかしい思い出です。
◆参考*1:書籍「恥ずかしくて聞けない数学64の疑問」初版41~42頁、仲田紀夫(なかだ のりお)著、ISBN4-654-07587-9、黎明書房
◇*2HP「タレス - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%B9

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