時間や角度が60進法である理由はなんなの?

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★科学★
問題:パソコンや携帯電話などデジタル系の道具では、0と1、入と切の信号だけを使う2進法だと聞いたことがあります。お金の計算をするときは10進法ですね。ただし、江戸時代の日本では、金貨については1両が4分(ぶ)であり16朱という一種の4進法になっていたらしい。
■日本はまだましなほうらしい。イギリスは昭和46年(1971年)2月14日に10進法に移行するまでは1ポンド=20シリング、1シリング=12ペンスでした。しかも1ギニー=1ポンド1シリング=21シリング=252ペンス(?)という不思議な単位もあったらしい。こういうのは何進法と呼ぶべきなのかな。現在では1ポンド=100ペンスだそうです。
■指は10本ある人が多数派です。そのせいか、最近では10進法が多くなっているとのこと。もちろん、19世紀のメートル法制定で計量関係は10進法に統一されたことも一役買っています。
■でも、なぜか時間と角度についてのみは60進法だそうです。そういえば1時間は60分、1分は60秒ですね。角度は60×6の360度で1周をあらわすようです。
■60進法は、ある大昔の文明の伝統を引き継いでいることもひとつの存在理由らしい。ではその文明とは次のどれでしょうか?
[い]エジプト文明
[ろ]インダス文明
[は]メソポタミア文明
[に]黄河文明
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[は]メソポタミア文明
説明:現在のイラクに栄えたシュメール民族のメソポタミア文明では、グノモンと呼ばれる日時計を使っていたそうです。日時計から暦が製作されていたらしい。シュメール民族は1年間を360日として暦をつくっていたとのこと*1。
■そのままでは実際の季節とずれが生じます。日本で使われていた太陰太陽暦というのでは、ときどき閏月をつくって調整していました。シュメールの人たちも、なにか調整する方法は持っていたのでしょうね。
■シュメール民族を滅ぼしたバビロニアでは昼間を6等分した日時計を使っていたそうです。シュメールの影響を受けている可能性があるそうです*2。
■単に昔の人が使っていたというだけでは60進法は長く続かなかったかもしれません。でも、実用性の高い2つの長所があったらしい。1つはコンパスで描きやすかったことだそうです。円はもちろんコンパスで描けます。コンパスがあれば、円を6等分することも簡単だそうです。そういえば小学生のころに、コンパスで円から6角形を描く練習をしたように記憶します。6の倍数を使うのが楽なわけですね。
▼円から6角形
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■もうひとつは、60が約数の多い数だからだそうです。100までの整数のうちでいちばん約数が多いのは60らしい。1と60自身を含めて12の約数があるとのこと。現在の多くの小学生同様、大昔の人も割り算が苦手らしい。分数なんて概念は、少なくとも一般の人はとても理解しないようです。約数が多いと大変使いやすいわけですね。
■1年を360日としておけば、1/4は90日。2/3は240日。5/9は200日。割り切れます。1時間の7/12は35分。とても便利です。1時間がもし100分だったりすると、1・2・4・5・10・20・25・50・100の9つしか約数がありません。それだけ便利さが減るようです。
◆参考*1:書籍「恥ずかしくて聞けない数学64の疑問」初版34~35頁、仲田紀夫(なかだ のりお)著、ISBN4-654-07587-9、黎明書房
◇*2HP「時計の歴史(1) -原始時計の時代- | Horology | TOKEI ZANMAI-時計三昧-」
http://kawai3.hp.infoseek.co.jp/history1.html

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