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zoom RSS 新しく採用される常用漢字・木偏(きへん)系。「ケタ違い」の「ケタ」はどう書くんだっけ?

<<   作成日時 : 2010/10/25 08:17   >>

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★日本語★
問題:相変わらず、常用漢字表の新メンバーのご紹介です。早ければ、平成22年(2010年)の11月から常用漢字表が新しくなるそうです。196字が追加されます。5字が削除されます。191字の増加で、2136字になるらしい。
■196字の新採用の漢字の中には、「枕(まくら)」とか「柿(かき)」、「栃(とち)」、「梨(なし)」などのように木偏(きへん)の漢字が9つほど含まれています。本日はこれらの漢字をクイズにしました。次のカタカナ部分を漢字に直してください。言うまでもなく、すべて木偏です。旁(つくり)だけを考えることになります。
[い]「鴎外はコウ概(こうがい)をつくるのが得意だった」
[ろ]「鉄サク(てっさく)の内側で八朔(はっさく)を育てた」
[は]「武騎手はケタ違いに強い」
[に]「脊ツイ(せきつい)をつい損傷してしまった」
[ほ]「草書は曲線が多く、カイ書(かいしょ)は直線が多い」
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)


























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]「鴎外はコウ概(こうがい)をつくるのが得意だった」は梗(概)と書く
■「梗概」は、「物語などのあらすじ」だそうです。要約ともいえるのかな。森鴎外は梗概をつくるのが得意だったといわれます*5。
□「梗」という漢字は、漢和辞書「字通」によれば、「コウ、やまにれ、あらい」という字音・字訓があります。「概」という漢字にも「おおむね」という意味があります。「概算(がいさん)」という熟語をつくりますね。
□「梗」という漢字には、「ふさがる」という意味もあるらしい。この意味では、「心筋梗塞」などという不吉な病名に使われています。心臓の冠状動脈が血栓などによりふさがり、ポンプを動かす筋肉が壊死することで起こる病気らしい。桑原桑原。
□歌舞伎の「音菊天竺徳兵衛(おとにきくてんじくとくべえ)」の脚本では、「梗概」と書いて「あらまし」と読ませていました。「サアサア徳兵衛殿、殿さまの御前だ、そこへ出て天竺へ渡った梗概を、申し上げたがよいぞや」。遠くインドにまで旅をしたという船乗り徳兵衛が、その漂流譚を語る場面です。
□落語ファンならご存じの「蛙茶番(かわずちゃばん)」という演目があります。劇中劇(?)として演じられるのが「天竺徳兵衛」ですね。
[ろ]「鉄サク(てっさく)の内側で八朔(はっさく)を育てた」は(鉄)柵と書く
■「柵」という漢字は、漢和辞書「字通」によれば、「サク、まがき、とりで」という字音・字訓があります。他に「しがらみ」と読む場合もありますね。「世間のしがらみ」などと使います。「しがらみ」は、水中に設けられた柵だそうです。「山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり」という百人一首の歌がありました。風に吹き寄せられ川面にとどまる紅葉を人工構造物であるしがらみに見立てたようです。
□マグロやカツオなどの大型の魚では、生のまま「さく」で売っていることがあります。切って刺身にして食しますね。「柵」と関係があるのかなと思って調べましたが、どうも関係はなさそうでした。
[は]「武騎手はケタ違いに強い」はと書く
■「桁」という漢字は、漢和辞書「字通」によれば、「コウ、けた、ころもかけ」という字音・字訓があります。そもそもは「柱に渡した横木」という意味だそうです。英語でいうところのバー(bar)でしょうか。サッカーのゴールの設備では、柱はポスト(post)、横棒はバーと呼ばれていますね。
□桁は算数の世界でも使われる言葉です。辞書によれば、「算盤(そろばん)の珠を縦に貫く串のような棒」という意味があるそうです。そこから「位取り記数法によって数を表したときの、並んでいる数の位置」という意味も生まれたらしい。そもそもは横木という意味だったのに90度回転して「縦に貫く串のような棒」になったのは不思議です。物知りに聞いた話では、昔の算盤は90度回転していたのかもしれないよということでした(口絵参照)。
□「衣桁(いこう)」という熟語をつくります。「室内で衣類などを掛けておく道具」だそうです。時代劇などでは、ときどき見かけますね。
▼衣桁
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[に]「脊ツイ(せきつい)をつい損傷してしまった」は(脊)椎と書く
■「脊椎」は、「脊柱をなす骨」だそうです。つまりは背骨ですね。「脊髄(せきずい)」と間違えることがあります。こちらは、脊骨の中に空いている管状のすきまを縦に走っている神経系だそうです。脳味噌の近所で延髄(えんずい)とつながります。
□「椎」という漢字は、漢和辞書「字通」によれば、「ツイ、スイ、つち、うつ、たたく、しい」という字音・字訓があります。「つちで打つ」といった意味の熟語が多いようです。ほとんど使われないでしょうけど、「椎剥(ついはく)」という熟語があるそうです。「残虐にいためる」という意味らしい。つちで骨を叩きつぶしたり、肉を剥がしたりするのかな。
□「椎茸(しいたけ)」というおだやかな熟語もつくります。椎茸の風味が加わると、蕎麦つゆも旨味がぐんと増します。
[ほ]「草書は曲線が多く、カイ書(かいしょ)は直線が多い」は楷(書)と書く
■「楷書」は、「漢字の書体の一。点画を正確に書くもの」だそうです。21世紀初頭の日本においては、手書き文字では、いちばん標準的な書体らしい。ご存じのように、他には行書、草書などがあります。楷書は直線が多く、行書から草書になるにつれて曲線が多くなっていくようです。
□「楷」という漢字は、漢和辞書「字通」によれば、「カイ、かた、かいしょ」という字音・字訓があります。1字でも「かいしょ」なんですね。
□「手本、法式、式にかなった、正しい」という意味があるらしい。ほとんど目にしない熟語ですが、「楷隷(かいれい)」という熟語をつくります。「正式の手続きで登録された奴隷」という意味ではありません。「楷書と隷書(れいしょ)」という意味と、単に「楷書」という意味があるそうです。隷書も書体の1つです。古い中国の漢の時代には「正式な書体として用いられた」そうです。隷書体にもいろいろ種類があるようです。参考資料*4で眺めることができます。
□隷書体は現代では脇役です。おもに紙面や画面の意匠を考案する人たちが利用します。明朝体やゴシック体の群れの中に投じて変化を求めるようです。
◆参考*1:HP「常用漢字表:文部科学省」
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/k19811001001/k19811001001.html
◇*2新聞「新常用漢字表を国語分科会了承」100519読売新聞東京夕刊10頁
◇*3HP「新常用漢字(常用漢字に追加される196字)の読み方などの一覧:漢字辞典ネット」
http://www.kanjijiten.net/joyo/newjoyo.html
◇*4HP「和文フォント大図鑑 [隷書体]」
http://www.akibatec.net/wabunfont/category/reisho.html
◇*5HP「漢検準1級程度の難題です。「怯弱」は「きょじゃく」と読むの?」
http://blog.q-q.jp/200702/article_34.html

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