大化改新暗殺事件の日。蘇我入鹿(そがのいるか)の遺体は車裂きにされたの?

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★歴史★
問題:本日、7月10日は、蘇我入鹿の命日です。ご存じのとおり、中大兄皇子や中臣鎌足(なかとみのかまたり)らによって暗殺されました。それまでは権勢を誇っていました。当時の旧勢力の代表です。
■小学校ではこのクーデターを指して大化の改新と呼んでいたような気もします。でも、Wikipediaによると、大化の改新は、翌年、大化(たいか)2年(646年)の改新の詔(みことのり)に基づく政治改革を指す言葉だそうです。「暗殺事件もまとめて大化の改新と呼ぶことがある」とのこと*1。現代とおなじで主役は「改革」らしい。本来は、「大化の改新ムシロッピキ」と覚えるべきなのかな。
■ともあれ、蘇我入鹿が死んだのは大化(たいか)元年(645年)の今日らしい。1365年も前の出来事です。ずいぶん昔の話なんですね。
■本日は、宮廷における殺人事件発生の日にちなみ、被害者蘇我入鹿にかんする雑学クイズです。次のうちで正しい記述はどれでしょうか?(正解は複数かも)
[い]祖父は馬子(うまこ)、父は蝦夷(えみし)である
[ろ]聖徳太子の実の弟を殺害したことで恨みを買っていた
[は]父親ともども死体が車裂きの刑に処されている
[に]歌舞伎の「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」では、入鹿は「鹿の生き血を飲んだ母」から生まれた人間を超えた能力を持つ者として描かれている
[ほ]奈良県十津川村に残された入鹿の邸宅跡が5年ほど前に発掘された
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[い]と[に]が正しい
説明:[い]祖父は馬子(うまこ)、父は蝦夷(えみし)である(○)
■蘇我家は、6世紀の蘇我稲目(そがのいなめ)という人物から権勢を誇っていたようです。藤原氏に似ています。一族の女性を天皇家に嫁がせたりしたらしい。皇室との血縁関係で権力を拡張する方式を採用したようです。
□稲目の息子馬子は、551年ぐらいから626年6月19日まで生きた人だそうです。伝来してきた仏教の扱いをめぐって物部(もののべ)氏と対立してきた蘇我氏は、物部守屋(もののべのもりや)を倒します。蘇我家は全盛期を迎えたらしい。邸宅には島を浮かべた池があったらしい。嶋大臣とも呼ばれたとのこと。
□馬子は崇峻(すしゅん)天皇5年11月3日、西暦では592年12月12日に、東漢直駒(やまとのあやのあたいこま)という人物を使って天皇を暗殺したことでも知られます*6。他にも灰色の事例は何例かありますが、真っ黒な天皇暗殺事件はこの件だけらしい。
□馬子の息子蝦夷は、586年ぐらいから645年7月11日まで生きた人です。舒明(じょめい)天皇の即位を企て、対立する山背大兄王(やもしろのおおえのおう)の支持派を粛清したらしい。その中には自分の叔父も含まれていたようです。自分の墓所を作らせるのに部下や領民以外の者を動員したり、息子に対して勝手に官位を授けたりもしたそうです。この人の評判もさほど芳しくないらしい。
□蝦夷の息子入鹿は、なぜか生誕年が不明です。亡くなったのは645年の今日ですね。その2年前、643年に山背大兄王を自殺に追い込み、多くの恨みを買ってクーデターで殺されてしまいます。
□余談です。蘇我馬子と入鹿。悪役は「馬鹿」じゃん。これは憶えやすいと、中学生のころでしたか、喜んだものです。試験のとき、「馬子と入鹿の親子」とつい書いてしまってなきをみました。
[ろ]聖徳太子の実の弟を殺害したことで恨みを買っていた(×)
■入鹿が自殺に追い込んだのは山背大兄王です。聖徳太子の実の息子さんだそうです。
□素人にはちょっと疑問が残ります。聖徳太子そのものの実在が疑われていると聞きます。歴史の教科書から聖徳太子が消える日も近いなんて噂がありました。Wikipediaの聖徳太子の項には、さまざまな形の虚構説が掲載されています。「実は、蘇我入鹿=聖徳太子である」という大胆な説も紹介されていました*3。
□もしホントに聖徳太子が実在していないとなると、息子さんも実在の人物ではないのでしょうか。う~ん。わかりませんね。
[は]父親ともども死体が車裂きの刑に処されている(×)
■蘇我入鹿は、皇極(こうぎょく)天皇の目の前で暗殺されたそうです。蘇我倉山田石川麻呂(そがのくらのやまだのいしかわのまろ)という長い名前の人物が上表文(じょうひょうぶん)を読んでいるときに事件が起こったようです。上表とは「意見を書いた文書を、君主に奉ること」とのこと。この日、外国からの使者が来ており、その歓迎式典の最中に事件が起きたという話も聞いたことがありますけど。
□蘇我倉山田石川麻呂は、蘇我入鹿の従兄弟だそうです。でも、蝦夷や入鹿とは反目していたらしい。陰謀を知らされていたのかもしれません。上表文を読む肩が震えていたらしい。変だなと入鹿が思ったそのとき、中大兄皇子ほかの刺客が飛び込んで来て、斬りつけられたらしい。
□Wikipediaには「天皇に無罪を訴えた」と記されています。ということは、中大兄皇子は、「蘇我入鹿、公職選挙法違反および政治資金規正法違反の容疑で斬罪する!」とか叫びながら斬りつけたのでしょうか。入鹿は、「裁判官様、そんな証拠はございません。無実です。冤罪です。疑わしきは罰せずです!」とかなんとか叫んだのかな。
□蘇我入鹿は中大兄皇子らにとどめを刺され、その遺体は宮殿の外に放り出されたらしい。外は雨が降っていたようです。
□父親である蘇我蝦夷は、蘇我一族の周囲に不穏な動きがあると感じ、屋敷の守りを固めていたという話もあります。入鹿殺害さるという知らせが入り、諦めて屋敷に火を放ち、自殺したらしい。いったんは立てこもって戦う姿勢を見せたけど、やっぱり諦めたという説もあります。いずれにせよ、翌日には亡くなっているようです。車裂きの刑に処せられたという話は作り話です。
[に]歌舞伎の「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」では、入鹿は鹿の生き血を飲んだ母から生まれた人間を超えた能力を持つ者として描かれている(○)
■入鹿はフィクションの世界でも有名人らしい。おおむね悪役として描かれているようです。天皇暗殺者の孫です。さらに自身も聖徳太子の息子を殺したとされる人物ですから、しょうがないのかな。聖徳太子は善玉中の善玉ですものね。
□「妹背山婦女庭訓」という作品では、入鹿は通力、特殊な能力を持った存在として描かれているそうです。普通の人間ではとてもかなわないらしい。「入鹿を倒すには、爪黒の鹿の生血と疑着(ぎちゃく)の女の生血を混じて笛にそそいで吹く」といいらしい。通力が衰えるそうです*5。「疑着」とは「嫉妬の塊と化した」というほどの意味らしい。
[ほ]奈良県十津川村に残された入鹿の邸宅跡が5年ほど前に発掘された(×)
■正しくは、「奈良県明日香村に…」だそうです。甘樫丘東麓(あまかしのおかとうろく)遺跡という場所で発掘されたらしい。倉庫など、建物5棟分が見つかっているとのこと。焼けた痕跡があるようです。蘇我蝦夷は自邸に火を放ったとき、入鹿邸にも火を放っていたといわれます。残された記録と一致する部分が多く、入鹿の屋敷という見方が強いようです。
◆参考*1:HP「大化の改新 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%8C%96%E3%81%AE%E6%94%B9%E6%96%B0
◇*2HP「蘇我入鹿 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%98%87%E6%88%91%E5%85%A5%E9%B9%BF
◇*3HP「聖徳太子 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%96%E5%BE%B3%E5%A4%AA%E5%AD%90#.E8.99.9A.E6.A7.8B.E8.AA.AC
◇*4新聞「蘇我入鹿邸跡?出土 谷を造成5棟、焼けた壁土 日本書紀と一致/奈良・明日香」051114読売新聞東京朝刊01頁
◇*5書籍「歌舞伎・主人公百選」初版32~33頁、藤田洋(ひろし)著、ISBN978-4-8133-2097-5、たちばな出版
◇*6HP「飛鳥時代の殺し屋。仕事が終わったら消された男はどんな奴? 」
http://blog.q-q.jp/200609/article_86.html

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