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zoom RSS 新しく採用される常用漢字・熟語系。「狂気のサタ」のサタはどう書くんだっけ?

<<   作成日時 : 2010/07/26 08:05   >>

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★日本語★
問題:先週に引き続き、常用漢字表の新メンバーのご紹介です。早ければ、今年、平成22年(2010年)の11月から常用漢字表が新しくなるそうです。196字が追加されます。5字が削除されます。191字の増加で、2136字になるらしい。
■今回は、熟語の漢字2字がどちらも新メンバーという字を紹介しましょう。片方だけだと、いわゆる漢字混ぜ書き表記になる可能性があります。混ぜ書き表記とは、たとえば「駐とん地」とか「同せい」とか「こう配」、「禁こ」、「すい星」、「草なぎ剛」などたくさんあります。この中では、「勾配」の「勾」と「禁錮」の「錮」は新メンバーとして登録されました。でも他の漢字、「屯」、「棲」、「彗」、「g」は今回も落選の憂き目をみたようです。
■では、本日の漢字クイズです。次のカタカナを漢字に直してください。
[い]「シットは人間の性である」
[ろ]「耳鼻インコウ科の先生に診てもらう」
[は]「凶器をふるうとは狂気のサタである」
[に]「ルリ色の宝石のような鳥がいる」
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]「シットは人間の性である」のシットは嫉妬と書く
■「嫉妬」を構成する漢字は両方とも常用漢字表になかったんですね。教科書や法律では「しっと」で通していたのでしょうか。法律と嫉妬はあまり縁がないか。ヤキモチ罪なんて聞きませんね。
□「嫉」という漢字は、漢和辞書「字通」では、「シツ、ねたむ、にくむ」という字音・字訓があります。よく知られた熟語は「嫉妬」だけのようですね。
□「妬」という漢字は、漢和辞書「字通」では、「ト、ねたむ、そねむ」という字音・字訓があります。こちらも、よく知られた熟語は「嫉妬」だけのようです。「妬婦(とふ)」という熟語があります。焼き餅焼きのご婦人を意味するらしい。落語の「悋気(リンキ)の火の玉」に登場するオカミサンかな。
□「嫉妬」はどちらも「女偏」の漢字です。でも、男性も女性に負けずに嫉妬します。落語でいえば、「不動坊(ふどうぼう)」。美人のカミサンをもらう独身男に、おなじ長屋に住むヤモメ連中が嫉妬して悪戯をしかけるお話…という見方もできますね。
□なお、問題文の「…性である」の「性」は、「さが」と訓読みします。「生まれつきの性格」とか「持って生まれた運命」を意味します。常用漢字表では「セイ、ショウ」という音読みしかありません。いわゆる「表外の読み」を使うことになります*4。
[ろ]「耳鼻インコウ科の先生に診てもらう」のインコウは咽喉と書く
■「咽喉」の「咽」という漢字は、漢和辞書「字通」では、「イン、エン、エツ、のど、むせぶ」という字音・字訓があります。あまり使われる言葉ではありませんが、「咽語(いんご)」という熟語をつくります。「ささやく」という意味だそうです。のどの奥でむせぶように発音するのでしょうか。「咽頭(いんとう)」という熟語もあります。「口腔(こうこう)、鼻腔および食道の間の筋肉性の袋状の管」という意味らしい。声を出したり、食べ物を飲み込んだり、呼吸のときに空気を通す働きがあるそうです。風邪のときに炎症を起こす部位かな。
□「咽喉」の「喉」という漢字は、漢和辞書「字通」では、「コウ、のど」という字音・字訓があります。「喉自慢(のどじまん)」という熟語をつくります。日曜日のお昼にやっています。「喉笛(のどぶえ)」という熟語もあります。「を掻(か)き切る」と続けて不吉な表現になる例が多いですね。「喉元(のどもと)」という熟語は諺で使わます。「喉元過ぎると熱さを忘れる」ですね。
□「咽喉」という熟語は、「咽喉を扼する」という慣用句をつくるらしい。「のどを押さえる」から転じて、「重要な地点を占める」という意味があるそうです。辞書には「東西貿易の咽喉を扼する」という使用例がありました。俗な表現ですが、「キンタマを握る」というのにちょっと似ているのかな。
[は]「凶器をふるうとは狂気のサタである」のサタは沙汰と書く
■「沙汰」は、「裁決・裁判」という意味があります。「地獄の沙汰も金次第」と使われます。さては、閻魔(えんま)大王は汚職裁判官なのかな。それでは大王自身が地獄行きになりそうですけど。
□その他に、「是非が問われるような行為」という意味があります。「正気の沙汰ではない」とか「狂気の沙汰」というのはこちらですね。
□「手紙」とか「音信」という意味もあります。「ご無沙汰しています」というのは、この意味かな。
□「沙」という漢字は、漢和辞書「字通」によれば、「サ、シャ、すな」という字音・字訓があります。構成する熟語はたくさんありますが、いま使われている言葉は少ないようです。「沙漏(サロウ)」というのは砂時計のことらしい。なるほど砂が漏れますね。
□「汰」という漢字は、漢和辞書「字通」によれば、「タ、タイ、にごる、よなげる」という字音・字訓があります。「よなげる」は、「淘げる」とも表記します。「米を水に入れてゆすってとぐ」とか「水に入れてかきまぜ、細かいものなどをゆらしてより分ける」という意味があるらしい。「自然淘汰(トウタ)」という際の「淘汰」は、「よなげる」という漢字が重なっているわけですね。
□上方落語「代書屋」にでてくる主人公は川底をさらって鉄くずを拾う仕事をしているようです。三遊亭金馬師の話では、あの種の生業を関東では「よなげ屋」と呼ぶらしい。たしかに、「川でより分ける」わけですから、「よなげる」商売なんですね。
[に]「ルリ色の宝石のような鳥がいる」のルリは瑠璃と書く
■「瑠璃」は、「青色の美しい宝石」を意味するそうです。ラピスラズリという名前の宝石も瑠璃と呼ばれているらしい。写真を検索すると、たしかに美しい青色です。また、鳥のルリカケスなども瑠璃と呼ばれるらしい。
□しりとりで相手に「ビール」といわれたとき、「ルリカケス」はよく使いますね。「る」から始まる言葉は貴重品です。うっかり「留守番」と答えて負けちゃうこともあります。「ルール」と答えて反撃する人もいるようですが。
□「瑠」という漢字は、漢和辞書「字通」によれば、「リュウ、るり」という字音・字訓があります。
□「璃」という漢字は、漢和辞書「字通」によれば、「リ、たま、るり」という字音・字訓があります。どちらも「瑠璃」以外にはめぼしい熟語はありません。
□「瑠璃も玻璃(ハリ)も照らせば光る」という諺があるそうです。「すぐれた素質や才能をもつものは、どこにいても目立つ」という意味らしい。玻璃は水晶、あるいはガラスのことらしい。
□真逆ではありませんが、ちょっと逆らった諺もあります。「瑠璃の光も磨きがら」は、「瑠璃が美しいのも磨くからである」という意味らしい。素質があっても修練を積まねば大成しないというたとえだそうです。
◆参考*1:HP「常用漢字表:文部科学省」
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/k19811001001/k19811001001.html
◇*2新聞「新常用漢字表を国語分科会了承」100519読売新聞東京夕刊10頁
◇*3HP「新常用漢字表が迫るUnicode移行、「シフトJIS」では対応不可能 - 新常用漢字が引き起こす文字コード問題:ITpro」
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20091209/341831/?ST=management&P=1
◇*4HP「漢検準一級程度の漢字の読み。「表外の読み」はかなり難しいの?」
http://blog.q-q.jp/200805/article_14.html

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