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zoom RSS 虎にまつわる慣用句。「市に虎あり」とはどんな意味なの?

<<   作成日時 : 2010/01/04 08:08   >>

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★日本語★
問題:あけましておめでとうございます。ことしもよろしくおねがいします。
■さっそくですが、寅年にちなんで、虎にまつわる言葉のクイズからまいりましょう。次の「虎」を含む言葉の説明文のうち、正しい記述はどれでしょうか? 複数回答もありえます。
[い]「市に虎あり」とは、「安全と思われる場所に意外な危険が潜む」という意味である
[ろ]「虎落」とは、「強いはずの虎さえ捕まえることができる罠」の意味である
[は]「御虎子」とは、「ふたつとない、かけがえのない大切なもの」を表す
[に]「虎魚」とは、「ハリセンボン」と読む
[ほ]「乳虎」は、「おおよそ虎のなかでいちばん猛々しく危険な虎」を表す
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:[ほ]が正しい
説明:
[い]「市に虎あり」とは、「安全と思われる場所に意外な危険が潜む」という意味である(×)
■正しくは、「事実無根の風説も、言う人が多ければ、ついに信じられるようになる」という意味だそうです。「三人市虎(しこ)をなす」ともいうらしい。古い中国の「戦国策」という書物に登場する故事から生まれた言葉だそうです。
□虎の口は人の急所に噛みつくわけではなく、人の悪口を言うものなのかな。現代でいえばネットの中傷、あるいはマスコミのでっちあげですね。
□「市に虎あり」のひとつの例です。大正7年(1918年)に米騒動が起こりました*2*3。このとき、鈴木商店という当時の大きな総合商社が焼き討ちされました。Wikipediaの鈴木商店の項には次のように記されています。「1918年(大正7年)7月23日から始まった米騒動は、鈴木商店が米を買い占めているという朝日新聞の報道によって焼き討ち事件に発展する」(100104現在)*1。
□ところが、実際には鈴木商店は米の買い占めなどしていなかったといわれます。小説家城山(しろやま)三郎は、鈴木商店の生き残りたちなど300人に取材し、その事実を「鼠」という小説にして発表します。「買い占め」について書かれた記事を論破していったようです。事実を伝えるのが職務である新聞が嘘をつく。やむを得ず、作り話が本業の小説家が事実を伝えようとしたらしい。
□「鼠」という小説は、昭和39年(1964年)に発表され、やがて文庫本になったらしい。それが平成元年(1989年)に再び単行本として発売されています。あまり例のないことのようです。
□いくら売れたとしても、単行本は100万部ぐらいのものです。大新聞は毎日その数倍から十倍も売っており、世論の形成に巨大な力があります。テレビも同様です。そのため、鈴木商店の焼き討ちは、いまでも「米の買い占めが原因」と信じている人が多いそうです。
□「ときに嘘をつく市の虎」をどう点検・制御すべきか。21世紀の大きな課題なのでしょう。
[ろ]「虎落」とは、「強いはずの虎さえ捕まえることができる罠」の意味である(×)
■虎落は「もがり」と読むそうです。「竹を筋違いに組み合わせ、縄で結び固めた柵(さく)や垣根」をさすようです。また、「特に紺屋で、枝つきの竹を立て並べ、物を掛けて干すもの」だそうです。竹を利用した屋外の工作物ではありますが、罠ではないらしい。
□「虎落笛(もがりぶえ)」という言葉があります。「冬の激しい風が竹垣や柵(さく)などに吹きつけて発する笛のような音」とのこと。俳句がお好きな方々ならご存じの季語のようです。
[は]「御虎子」とは、「ふたつとない、かけがえのない大切なもの」を表す(△)
■御虎子は「おまる」と読みます。「病人や小児が使う、持ち運びのできる便器」ですね。御虎子が2つ以上あるご家庭は少ないでしょう。その意味では、「ふたつとない、かけがえのない大切なもの」ではありますけど。
□御虎子は「おかわ」とも読みます。落語に登場するときには、発音どおりに川に流れていたりします。木製の品が多かったのかな。火事に追われて川に飛び込みます。それでも火の粉が降って来て熱い。困っていると御虎子が流れてくる。ちょっとばっちいけれど、あれを頭からかぶれば火の粉が避けられる。手に取ろうとすると「エヘン」と咳払い。先客がいたようです。
[に]「虎魚」とは、「ハリセンボン」と読む(×)
■正しくは「オニオコゼ」の別名だそうです。「一般に頭は凹凸が激しく、背びれのとげが強大で、奇異な姿をしている」魚だそうです。ハリセンボンは「魚虎」と書くらしい*4。まぎらわしいですね。
□オコゼの唐揚げは旨い。でもお値段が張ることもあります。若かったころ、接待した人がオコゼの唐揚げを注文なさいました。「時価」でした。会計のときにエッと驚くほどの金額を言い渡され、手持ちの現金はぎりぎり。冷や汗をかいた覚えがあります。
[ほ]「乳虎」は、「おおよそ虎のなかでいちばん猛々しく危険な虎」を表す(○)
■乳虎は「にゅうこ」と読むそうです。「出産後の乳飲み子をもつ雌虎」だそうです。「性質が最も狂暴」とされているらしい。日本画の題材としてときどき取り上げられるようです。江戸時代の岸駒(がんく)の「乳虎之図」、明治の平福穂庵(ひらふく すいあん)の「乳虎」などがあるらしい。想像画なんでしょうね。気の立っている乳虎を間近で写生するのは難しいでしょう。
□関西には、一時期、「招き乳虎(まねきにゅうこ?)」という像が置かれていたことがあるそうです。平成11年(1999年)前後には、阪神電鉄梅田駅の駅長室横にあったとのこと。幼い虎を連れた母虎が右前足を招き猫のように挙げている図らしい。「関西から元気にしたろう会」の人々が作ったものだそうです。撤去されたという話が参考資料*5にありました。その後、どうなったのかな。
◆参考*1:HP「鈴木商店 - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E5%95%86%E5%BA%97
◇*2HP「みんな怒り出した米の暴騰ってどのくらいのもの? 」
http://blog.q-q.jp/200607/article_32.html
◇*3HP「夏の甲子園第1回大会開催の日。戦争以外での中止はどんな理由なの? 」
http://blog.q-q.jp/200808/article_14.html
◇*4HP「漢検1級程度の難読単語。「魚虎」はなんと読むの?
http://blog.q-q.jp/200902/article_12.html
◇*5HP「nyuko」
http://www.sankai-sports.com/nyuko.html

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