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zoom RSS 「仮名手本忠臣蔵」からの漢字読み問題。「耽る」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2009/12/14 07:30   >>

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★日本語★
問題:今日、12月14日は、300年ほど前、元禄15年に赤穂の浪人たちが吉良上野介(きら こうずけのすけ)の屋敷に押し入って乱暴狼藉を働いた…じゃなかった、討ち入って主君の無念をはらした日ですね。西暦でいうと1703年の1月30日の火曜日だったらしい。
■この日は夕方からは雪が降っていたといわれます。翌朝、見事に本懐を遂げた連中が本所(ほんじょ)から芝まで歩いて帰るときには、雪はあがっていたと聞きますけど。ともかく寒い日だったようですね。
■本日は、赤穂浪士たちの奮闘を称えつつ、「仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)」という歌舞伎の脚本からの読み問題です。次の漢字・熟語はなんと読むのでしょうか? 
[い]「権柄眼」
[ろ]「具に」
[は]「狼狽える」
[に]「剰え」
[ほ]「耽る」
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]「権柄眼」はけんぺいまなこと読む
■「権柄眼」は、「権勢に任せて、人をおさえつけるような目つき」だそうです。「横柄な目つき」らしい。いわゆる「上から目線」の一種かな。
□「仮名手本忠臣蔵」の悪役、高師直(こうのもろのお、役名、史実では吉良上野介)は、塩冶判官(えんやはんがん、役名、史実では浅野内匠頭)より上位の人です。タテ社会ですから上から目線は当然ですが、どうも異常にきつかったらしい。「仮名手本忠臣蔵」の大序(だいじょ、最初の部分)「…在鎌倉の執事武蔵守高師直、御膝元に人を見下ろす権柄眼…」と記されています。
[ろ]「具に」はつぶさ(に)と読む
■「具に」は、「細かくて、詳しいさま」だそうです。「詳細に」とほぼ同じ意味ですね。また、「もれなく」とか「ことごとく」という意味もあります。「具に」の他に、「備に」、「悉に」という漢字表記もあります。
□「仮名手本忠臣蔵」の中では、「先程より伺い申さんと存ぜしところ。委細具(つぶさ)に、御仰せ下さるべし」と使われていました。「さっきからおうかがいしようと思っていました。詳細にお聞かせください」といった意味でしょうか。松の廊下で塩冶判官が高師直を切ろうとしたとき、取り押さえた加古川本蔵(かこがわ ほんぞう、役名、史実では梶川頼照(よりてる))の台詞です。
[は]「狼狽える」はうろた(える)と読む
■「狼狽える」は、「不意を打たれ、驚いたり慌てたりして取り乱す」という意味だそうです。音読みすると「狼狽(ろうばい)する」ですね。
□「仮名手本忠臣蔵」の中では、おかると勘平(かんぺい)の2人の台詞で使われています。この2人の美男美女は芝居用に作られた役のようです。2人はイチャイチャしていたのでしょうか。勘平は主人塩冶判官が師直に切りつける場に居合わせませんでした。そのことを悔やむ場面での台詞らしい。
---かる「コレ待って下され、コリャ狼狽えてか勘平どの」
---勘平「オヽ狼狽えた、これが狼狽えずに居られようか」
勘平は腹を切ってお詫びをしようとしています。おかるは必死に止めようとします。
[に]「剰え」はあまつさ(え)と読む
■「剰え」は、「別の物事や状況が、さらに加わるさま」だそうです。多くの場合、悪い事柄が重なるときに用いるとのこと。ひらたく言えば、「そのうえ」とか「おまけに」だそうです。「地震で被害を受け、剰え台風も直撃とは」などと使われるのかな。
□「剰」という漢字は、常用漢字表では「ジョウ」という音読みだけが掲載されています。漢和辞書「字通」によれば、「あまる、あまつさえ」という字訓もあります。「過剰、余剰」という熟語にも使われていますね。
□「仮名手本忠臣蔵」の中では、「主人一所懸命の場に有り合わさず、剰え囚人(めしうど)同然の網乗物、館は閉門…」と勘平が自分を悔いる場面で使われています。現代の者から見れば、勘平自身は主人の犯罪にはほぼ無関係。そんなに悔やむこともないじゃんと思われますけどね。
[ほ]「耽る」はふけ(る)と読む
■「耽る」は、「一つの物事に熱中する」という意味だそうです。「仮名手本忠臣蔵」の中では、おかると勘平は主人が事件を起こしているときに、「色に耽っていた」ことになっています。ただし、その場面の描写はなく、2人が一緒に舞台から消えることで暗示されるだけのようです。
□「耽」という漢字は、常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」によれば、「タン、みみたぶ、たのしむ、ふける」という字音・字訓があります。「耽溺(たんでき)」という熟語を作ります。「おぼれるほどに楽しみ、ふける」ことかな。
□「仮名手本忠臣蔵」の中では、「…主人一所懸命の場に有り合わさず、剰え囚人(めしうど)同然の網乗物、館は閉門、その家来は色に耽り、御供に外れしと人中へ、両腰さして出らりょうか」。[に]の文章の後に続く箇所に使われています。「お役目を忘れて色に耽り、主人の大事の場に居合わせることもなかった。恥ずかしいことをしてしまってもう人前には出られない」という意味らしい。
□なお、「仮名手本忠臣蔵」という題名は、47人の浪士が討ち入ったことに由来するそうです。「いろは」は47文字、「ん」を加えて48文字あるわけですね。47士とはいうものの、主君の墓のある泉岳寺に戻って来たときには46人だったそうです。寺坂吉右衛門(きちえもん)という人物がいなかったらしい。逃亡したとすれば46士というのが筋だろうともいわれます。大石内蔵助他の内密の命を受けて離れたという説もあるそうです。
◆参考*1:書籍「名作歌舞伎全集2 丸本時代物集1」戸板康二他監修、東京創元社
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林
◇辞書「字通」白川静、平凡社

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