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zoom RSS 江戸の小噺(こばなし)。自惚れ(うぬぼれ)が強いと凧(たこ)と何を間違えるの?

<<   作成日時 : 2009/07/15 07:31   >>

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★日本語★
問題:本日は、江戸時代の女性の自惚れにかんする小噺の話題です。自分の美しさに確信を持ち、陶酔するというのは、男女ともにかかる一種の病気らしい。西洋でも毎日、「鏡よ、鏡よ、鏡さん」と鏡に対して答えにくい質問をする女性の話がありましたね。
■次のふたつの江戸小噺は落ちに虫食い部分があります。どんな言葉が入るでしょうか。ユーモア感覚を総動員して上手に埋め、小噺として成立させましょう。なお、[い]のほうは伝説にまつわる言葉、[ろ]のほうは叱責の言葉です。
[い]自惚れの強い女房が丁稚(でっち)を供に歩く。後ろに凧(たこ)が落ちる。「今落ちたのは何だ」。「凧でございます」。「なんだ。○○かと思った」
[ろ]十八、九の娘が髪を綺麗に結い、こざっぱりとした着物を着て子猫を抱いて門口に立っている。往来の人が猫を見て「かわいらしい」と褒めれば猫は「ニャアウ」と鳴く。娘は猫の頭をはたいて、「○○…○○」
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]…「なんだ。○○かと思った」の虫食い部分には仙人が入る
■このお話は、久米の仙人の伝説が下地になっています。久米の仙人は、奈良県橿原(かしはら)市にある真言宗のお寺、久米寺の開祖といわれる人物で超能力を備えていたらしい。空を飛ぶ仙術を獲得していたとのこと。
□ある日、仙人が散歩がてら空を飛んでいると下界になにやら白いものが見えます。よ〜く見ると、それは川で洗濯をしている若い女性の脛(はぎ、膝からくるぶしまでの部位)だったそうな。突然、色欲が生じ、それとともに仙術が破れ、仙人は地上に落下してしまいます。俗世間には女の色香に迷って酷い目にあう人はたくさんいます。でも神様の仲間で人間のフェロモンに負けたのは、そう多くはないでしょうね。
□仙人はその女性と結婚し、俗人として暮らします。時の天皇が遷都することになり、労役でかりだされた元仙人は、肉体労働の仲間から、「お前は元仙人だというじゃないか。こんな材木など、仙術で一気に運んでしまったらどうだ」とからかわれたらしい。悔(くや)しがった元仙人が7日7晩祈り続けると、仙術は見事に回復し、材木は空中を飛んで新しい都に運ばれたそうです。この話をヒントにして作られたのがスタジオジブリのアニメ映画「魔女の宅急便」だといわれています。嘘です。
□天皇は喜んで田を与えます。これで建てられたのが久米寺だそうです。このお話は「今昔物語」に収録され、「徒然草」でも触れられているとのこと。江戸時代の庶民たちも、若い女の足に見ほれて空から落ちた仙人の話はよく知っていたのでしょう。
[ろ]…娘は猫の頭をはたいて、「○○…○○」の虫食い部分にはおまえじゃない!が入る
■「わたしだよ!」でもいいでしょうね。自惚れは古今東西、老若男女を問わずあるものだそうです。ある程度の自惚れはあったほうがいいらしい。まるでないと、人生に張りが生まれませんよね。では、もうひとつ小噺を。おなじ参考資料*1に記されていたものです。前2つもそうですが、わかりやすいように、少し改変しています。
□ある若い絵描きが殿様からお多福の絵を注文される。お多福とはどんな顔か。見たことがないと悩む絵描きの友人が「見せてやろう」と、ある居酒屋に連れて行く。座って飲んでいると調理場の陰から若い女が店を覗き込む。「あれを見よ。お多福の手本はあれだよ」と友人は絵描きに教える。娘はうちに入って、「かあさん、姑(しゅうとめ)さんのうるさいおうちはいやよ」。
□気の毒にもお多福の手本として見つめられている若い女性です。花嫁候補で下見されていると勘違いしてしまったようです。
◆参考*1:書籍「江戸小噺女百態」文庫初版252〜255頁、興津要編、lSBN978-4-480-42409-9、筑摩書房

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