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zoom RSS 太宰治(だざい おさむ)の小説「富嶽百景」からの読み問題。「毛脛」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2009/06/19 07:31   >>

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★日本語★
問題:明治42年(1909年)の今日、6月19日。小説家の太宰治、本名津島修治(しゅうじ)が生まれたそうです。ちょうど100年前なんですね。出版関連業界は節目の年で少し盛り上がっているそうです。太宰治フェアなんか開かれていたりするらしい。
■便乗して、弊クイズでも太宰治の作品からの読み問題を出題します。「富嶽百景(ふがくひゃっけい)」という小品からです。「富士には月見草がよく似合う」という一節がよく知られているらしい。かなりローカルな駄洒落では、「富士そばには月見うどんがよく似合う」というのがあります。新宿にある立ち食い蕎麦屋さんだそうです。5丁目の角とのこと。グーグルの風景写真で調べたら、看板は見えました。いまでも営業しているのかな。
■では問題です。次の漢字・熟語はなんと読むでしょうか? 
[い]華奢
[ろ]呟く
[は]流石
[に]毛脛
[ほ]疾駆
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:
[い]華奢はキャシャと読む
■「華奢」は、「姿かたちがほっそりして、上品に感じられるさま」だそうです。「繊細で弱々しく感じられるさま」も華奢ですね。漢字表記としては「花車」もあるらしい。知りませんでしたね。
□「カシャ」という読みもあります。この場合は、「華やかに奢(おご)ること。はででぜいたくなこと」だそうです。
□「富嶽百景」では、前者の意味で使われています。「広重(ひろしげ)、文晁(ぶんちょう)に限らず、たいていの絵の富士は、鋭角である。いただきが、細く、高く、華奢である」と使われていました。冒頭の部分ですね。広重は安藤広重、文晁は谷文晁です。広重は江戸末期の浮世絵師、谷文晁はそのほんの少し前の画家です。どちらも富士山を描いた作品があるようです。
[ろ]呟くはつぶや-くと読む
■「呟く」は、「小さい声でひとりごとを言う」ことですね。
□「呟」という漢字は、常用漢字表には掲載がありません。漢和辞典「字通」、「字源」にも掲載がありません。「大辞泉」、「大辞林」にもありませんでした。MS-IMEの辞書によれば、「ケン、つぶや-く」という音読み・訓読みがあるらしい。
□「富嶽百景」では、「…おう、けさは、やけに富士がはつきり見えるぢやねえか、めつぽふ寒いや、など呟(つぶや)きのこして…」と使われていました。
[は]流石はさすがと読む
■「流石」は、「評判や期待のとおりの事実を確認し、改めて感心するさま」だそうです。「流石だね」は厚みのある褒め言葉です。「いいね」とか「凄いね」よりも、「長期に渡って認めている」という重々しさが感じられます。
□余談です。南流石(みなみ さすが)という女性の振付師がいるらしい。本名ではないとのこと。面白い命名ですね。桑田佳祐(けいすけ)が名付け親だとか。
□「富嶽百景」では、「…われながらむさ苦しく、少し工夫して、角帯をしめ、茶屋の壁にかかつてゐた古い麦藁帽をかぶつてみたのであるが、いよいよ変で、井伏氏は、人のなりふりを決して軽蔑しない人であるが、このときだけは流石に少し、気の毒さうな顔をして、男は、しかし、身なりなんか気にしないはうがいい、と小声で呟いて私をいたはつてくれたのを、私は忘れない」という文章で使われていました。
[に]毛脛はけずねと読む
■「毛脛」は、「毛深い脛」だそうです。「脛」は、「膝から踝(くるぶし)の間」だそうです。「はぎ」ともいいます。前方は「むこうずね」ですね。逆側は「ふくらはぎ」になります。
□「脛(すね)」は「臑」という漢字もあります。「富嶽百景」では「臑」のほうが使われていました。
□「富嶽百景」では、[は]と同じ文章で使われていました。「茶屋のドテラは短く、私の毛臑は、一尺以上も露出して、しかもそれに茶屋の老爺から借りたゴム底の地下足袋をはいたので、われながらむさ苦しく、少し工夫して、角帯をしめ…」
[ほ]疾駆はシックと読む
■「疾駆」は、「馬や車などを速く走らせること」だそうです。ローリング族など、違法競争型暴走族諸兄は、愛車を疾駆させています。
□「疾」という漢字は、常用漢字表では「シツ」という音読みだけが掲載されています。漢和辞書「字通」によれば、「やまい、はやい、にくむ」という字訓があるそうです。
□「やまい」の意味では、「疾病(しっぺい)」、「疾患(しっかん)」という熟語をつくります。どちらも病気のことですね。「にくむ」という意味では、「疾心(しっしん)」という熟語をつくります。あまり見かけない熟語ですが、「憎悪心」のことらしい。
□「疾駆」は、「はやい」という意味で使われているようです。「疾(と)く駆ける」と読み下すこともできます。
□「富嶽百景」の中では、「窓の下のアスファルト路を、さかなやの自転車が疾駆(しつく)し…」と使われていました。
◆参考*1:HP「図書カード:富嶽百景」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card270.html
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林
◇HP「常用漢字表」
http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003929&clc=1000000068

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