褌(ふんどし)の歴史。初期の褌は麻製だったの?

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★歴史★
問題:褌は、いまではお祭りとか土俵の上でしか見られないものになりました。でも、つい数十年前までは、男子はトランクスやパンツではなく、褌が下着の主流でした。素町人の家庭でも、大正生まれの父親や明治生まれの祖父は、越中褌をしめていましたね。
■本日は褌の歴史についての雑学クイズです。次のうちで正しい記述はどれでしょうか?
[い]最初は麻などの粗い繊維が使われていたが、のちに木綿や絹でも作られるようになった
[ろ]褌は中国から朝鮮半島を渡って日本にやってきたというのが定説である
[は]「踏通(ふみとおし)」から「ふんどし」という言葉が生まれたという説が定説である
[に]江戸時代には多くの男性が赤い緋縮緬(ひぢりめん)の褌を締めた
[ほ]歌舞伎の女形は褌をせずに腰巻をしていた
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★歴史★
正解:[い]と[は]が正しい
説明:[い]最初は麻などの粗い繊維が使われていたが、のちに木綿や絹でも作られるようになった(○)
■参考資料*1によれば、麻の褌は戦国時代までは主流だったらしい。江戸に入り、徐々に木綿と主役を交代したとのこと。
□「褌」という漢字は衣偏(ころもへん)に「軍」と書きます。もともとは戦闘服に関係していたらしい。「戦国時代には戦死者の身分は褌の有無で判断した」という話もあるようです。織田信長も上杉景勝(かげかつ)も直江兼続(なおえ かねつぐ)も、麻の褌をしていたのかな。死んだときに褌をのぞかれるのがわかっているわけですから、新しい褌をおろし、緊褌一番(きんこんいちばん)で出陣するのでしょうね。
□なお、戦国時代の一部の大名、武将たちは、割褌(わりふん?)と呼ばれる形式のものを愛用していたらしい。本格的な六尺褌と簡易な越中褌の中間の存在だそうです。長さ150~160cm、幅30~40cmの布を使います。片方の端から55~60cmほどをまん中で裂き、割れた部分を腰に巻いたらしい。残った布は股間を通して他方に引っ掛けたのかな。
□武田信玄との三方原(みかたはら、三方ヶ原とも)の戦いに敗れた徳川家康は、あまりの恐怖に馬で逃走しながら思わず脱糞してしまったという話が残されています。褌をしていてよかったですね。浜松城にもどってまず水で身体を洗い、汚れた褌を始末して新しいのにかえたのかな。真冬だそうですからお湯を使ったかもしれません。
[ろ]褌は中国から朝鮮半島を渡って日本にやってきたというのが定説である(×)
■正しくは、「大陸から伝来したという説と南方から伝来したという説があり、定説はない」だそうです。東南アジアやポリネシア、南米などには六尺褌とほぼ同じ物が残されているとのこと。ときどき映画などで見かけることがあります。尻の肉が丸出しになったあのスタイルですね。
□中国大陸には特鼻褌(トクビコン)と呼ばれる褌があるらしい。局部が牛の鼻のように見える締めかただそうです。これが日本にやってきたという説もあるようです。
[は]「踏通(ふみとおし)」から「ふんどし」という言葉が生まれたという説が定説である(○)
■「ふんどし」の語源としては、「踏通」や「踏絆(ふもだし)、馬や犬を繋ぎ止める綱」などから来ているという説が一般だそうです。ただし、他にもいくつか異説があるらしい。
□古語では「たふさぎ(犢鼻褌)」という呼びかたをしていたらしい。「またをふさぐ」から来たという説、「布下げ(たふさげ)」から来たという説などがあるらしい。
□九州の方言では、褌を兵児帯(へこおび)と呼ぶのでしょうか。Wikipediaにはそのように読み取れる文章がありました。で、この「へこ」は「へのこ」から来ていると記されていました。「へのこ」は松茸にたとえられることの多い男性の局部ですね*2。
□余談です。兵児帯は、一般には男性や子供のカジュアルウェアのひとつです。柔らかい素材で結び目が垂れ下がります。だらしなく見えるので外出には向かないらしい。その昔、大正生まれの父も日曜日は兵児帯でリラックスしていましたね。
[に]江戸時代には多くの男性が赤い緋縮緬(ひぢりめん)の褌を締めた(×)
■落語の「蛙茶番(かわずちゃばん)」は、素人芝居で舞台番という役をまかされた町内のおっちょこちょいが、高価で派手な緋縮緬(ひぢりめん)の褌を皆に自慢したがるという話です。でもせっかくの褌を銭湯に置き忘れます。褌を締め忘れているのに気づかず、みんなに股間をアッピールして笑いや悲鳴を誘っています。
□縮緬(ちりめん)は細かいシボのある絹織物です。粘膜の感触はけっこうなものでしょう。でも、高価です。洗濯に耐えるのかも心配になりますね。おそらく多数派はそんな贅沢はしなかったと思われます。
[ほ]歌舞伎の女形は褌をせずに腰巻をしていた(×)
■参考資料*1によれば、歌舞伎の女形は、「もっこ褌」と呼ばれる褌をふだんから着用しているらしい。もっこ褌は、土木作業などに使われる畚(もっこ)に似た形をしているとのこと*3。長さ約70cm、幅約35cmの布の両端に紐を通した形をしているらしい。坂東玉三郎氏も日ごろからご愛用なのでしょうかね。
◆参考*1:HP「ふんどし - Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%8C
◇*2HP「漢検一級の当て字問題。「海扇」は「シャコ貝」と読むの?」
http://blog.q-q.jp/200709/article_28.html
◇*3HP「漢検1級程度の書き取り。「エンマ大王」のエンマはどう書くの?
http://blog.q-q.jp/200903/article_3.html

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