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zoom RSS 西洋の諺「ワニの涙」と日本の「鬼の目に涙」とはおなじことなの?

<<   作成日時 : 2009/04/07 06:11   >>

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★日本語★
問題:日本語の中には西洋を起源とする慣用句や成句が少なからず含まれているようです。
■たとえば、「芸術は長く人生は短い」という言葉があります。ベレー帽をかぶって喫茶店で難しい本を読み、「アルス・ロンガ・ヴィタ・プレビス」と呟いたりする人が昔はいました。「芸術家の一生は他の人と同様で短いが、その作品は長く生き続ける」といった意味に使われるようです。キリストと同時代だったローマのセネカという人物の「人生の短さについて」という文章に出てくるとのこと。さらに元があって、セネカの400年ほど前の人、医学の祖といわれるヒポクラテスの言葉でもあるそうです。
■ヒポクラテス氏は「アルス」を医学の技術という意味で使っていたようです。「人生は短いが医学の技術を学ぶには時間がかかる」といって、学生たちに教訓を垂れたらしい。ヒポクラテス氏のほうは、「少年老いやすく学なりがたし」と似た意味のようですね。
■「ソクラテスの妻」という言葉も西洋起源です。悪妻を意味します。ソクラテス氏は、結婚を勧めていたようです。「もし良い妻なら幸せな家庭ができる。もし悪い妻なら哲学者ができる」とかいっていたらしい。お宅はいかがですか。
■本日はエジプトやギリシャ、ローマなどで生まれた慣用句を集めてみました。次のうち正しい記述はどれでしょうか?
[い]「ワニの涙」は、「鬼の目にも涙」と同じ意味である
[ろ]「われわれはアルファなり、オメガなり」とは聖書に出てくる言葉である
[は]「液体の道」とは古代ギリシャの言葉で葡萄酒が運ばれたバルカン街道のことである
[に]「健全な精神は健康な肉体に宿る」はギリシャ人の理想をあらわした言葉だが、そう信じていたわけではない
[ほ]「汝自身を知れ」はソクラテスが最初に言い出した言葉である
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:[ろ]が正しい
説明:[い]「ワニの涙」は、「鬼の目にも涙」と同じ意味である(×)
■正しくは、「ワニの涙とは『そら涙』」のこと」だそうです。ワニは、涙を流してだまされたカモを捕まえて食べるという伝説があるようです。カモを食べながらも涙を流すともいわれます。そんなところから、西洋ではワニは偽善者の象徴とされているらしい。
□ワニは爬虫綱に属する動物だそうです。おなじ爬虫綱に属するウミガメも涙を流します。こちらは、塩涙腺(エンルイセン?)と呼ばれる器官から海水の2〜3倍の濃度の塩水を排出しているだけらしい。体内の塩分濃度の調節が目的であり、感情の起伏とはあまり関係がないようです。
□ワニの涙もまた塩涙腺から分泌されているそうです*4。でも、少なからぬ種類のワニは淡水をホームグラウンドとしていると聞きます。塩涙腺から液体を分泌しているとしても、そんなに塩辛くはないのかもしれませんね。
[ろ]「われわれはアルファなり、オメガなり」とは聖書に出てくる言葉である(○)
■ギリシャ文字は、フェニキア人から学んだものだそうです。ギリシャ文字の最初はアルファで最後がオメガ。「アルファとオメガ」は「始めと終わり」の意味があるとのこと。聖書では、「ヨハネ黙示録(22章13節)」という箇所に登場する言葉だそうです。
□意味ははっきりわかりません。われわれがすべてだといっているのかな。それともアルファ・ロメオとオメガ・シーマスターが好きだといっているのかな。
□漢字文化圏には「阿吽二字(アウンニジ)」という言葉があるらしい*3。「阿吽」は密教で万物の初めと終わりを象徴するものだそうです。「アルファとオメガ」にちょっと似ていますね。「阿吽二字」は、「万物の初めと終わりを象徴するもの」として、涅槃(ネハン)とか菩提心(ボダイシン)の意味になるらしい。涅槃は、「悟りの境地」。菩提心は、「悟りを求めようとする心」だそうです。こちらの意味も不信心な者にはよくわかりません。
[は]「液体の道」とは古代ギリシャの言葉で葡萄酒が運ばれたバルカン街道のことである(×)
■正しくは、「海」のことだそうです。ギリシャは山が海にまで迫っています。川は急流が多いそうです。陸上の交通には骨が折れるらしい。そのかわり、海岸の出入りは多く、港を設けるには恵まれた地形です。アジアとのあいだに横たわるエーゲ海は別名が多島海です。海上交通には便利でした。そこから、ギリシャの人々は海を「液体の道」と呼んだそうです。陸上と海上の交通の難易から、「陸はわかち、海は結ぶ」ということわざもあるそうです。
□「液体の道」とは尿道のことかと勘違いされたかたもいるでしょう。理科系のかたかな。あるいは単にビールを飲みながら読んでいるだけかな。生物学の見地、あるいは酔っ払いの見方としては、それが正しいのかもしれません。
[に]「健全な精神は健康な肉体に宿る」はギリシャ人の理想をあらわした言葉だが、そう信じていたわけではない(×)
■ギリシャ人の教育の目的は、体育の訓練で美しい肉体をつくり、雄弁術その他を学んで徳を身につけることだったらしい。ギリシャ人は、「健全な精神は健康な肉体に宿る」とずいぶん単純に信じていたそうです*1。
□神様を冒涜したとして訴えられたフリュネという売春婦がいたそうです。紀元前4世紀なかごろの人らしい。彼女は、法廷で全裸になってみせたそうです。陪審官たちは、「このような美しい肉体の持主に、罪があるはずはない」と、無罪にしたというのですが*1。この考えが現代でも生きていたら女優は法廷で脱ぐのかな。もしそうなら陪審員制度に賛成してもいいな。
□なお、フリュネ嬢は売春婦ですが、単なる援助交際ではありません。ヘタイラと呼ばれ、教養もあって権力者などに愛された女性たちだそうです。ペロポネソス戦争の主導者ペリクレスの演説の指導をしていたヘタイラもいたそうです*2。なお、江戸時代の吉原にも、教養のある花魁がいたそうです。単に春を売るだけだと、大名や文人の相手などできないのでしょうね。
□現在の日本でも大学に通う売春婦がいるという指摘があります。これに対しては、「大学生が売春をしている」のであって、「売春婦が大学生をしている」のではないという意見もあるようです。
[ほ]「汝自身を知れ」はソクラテスが最初に言い出した言葉である(×)
■「汝自身を知れ」という言葉は、デルフォイのアポロン神殿に掲げられていた言葉だそうです。そもそもは紀元前7世紀〜6世紀にかけての賢人ソロンという人物の言葉だったらしい。
□ソロンと同時代のタレスという哲学者もまた「汝自身を知れ」と言っているそうです。それがいちばん難しいことだとも言っています。逆にいちばん簡単なことは「他人に忠告すること」だそうです。同感ですね。
□そもそもは「自分の分際を知れ」という意味だったそうですが、ソクラテスによって「自分を探求する」という意味に解されるようになったらしい。ソクラテス氏は、自分自身の無知を知ることが知の第一歩だと主張しているとのこと。
□現代の日本では、多くの外国人に対して、地方自治体による「汝自身を知れ」という公共教育サービスが行なわれているらしい。自身のない国から来ている人たちに、自身の恐怖を知ってもらうのが目的だそうです。たとえば、ブラジル人労働者やその家族に自身体験車に乗ってもらっているようです。失礼、「自身」ではなく「地震」でしたね。
◆参考*1:書籍「故事名言ことわざ総解説」初版149頁〜219頁、自由国民社
◇*2HP「古代ギリシャで自由を謳歌していた女性はどんな職業だった?」
http://blog.q-q.jp/200601/article_45.html
◇*3HP「「始まり」とか「初」にかかわる四字熟語。「開口一番」はなんと読むの?
http://blog.q-q.jp/200901/article_3.html
◇*4HP「実験だけが人生だ」
http://marieseal.blog66.fc2.com/blog-entry-37.html

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