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zoom RSS 漢検2級程度の四字熟語。「天衣無縫」はどう読むの?

<<   作成日時 : 2009/03/23 06:44   >>

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★日本語★
問題:漢検2級程度。わりとよく見かける四字熟語の読み問題です。次の四字熟語はなんと読むでしょうか?
[い]唯々諾々
[ろ]天衣無縫
[は]明鏡止水
[に]普遍妥当
[ほ]甘酸辛苦
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]唯々諾々はイイダクダクと読む
■「唯々諾々」は、「少しも逆らわずに他人の言いなりになるさま」だそうです。「唯々諾々と命令に服する」とか「唯々諾々と従う」と使われる例が多いようです。
□「唯」という漢字は、常用漢字表では「ユイ、イ」という音読みだけが記されています。「唯一」という熟語を作ります。漢和辞書「字通」では、「しかり、これ、ただ」という字訓がありました。「唯唯(イイ)」という熟語があります。「かしこまった返事」という意味だそうです。
□「諾」という漢字は、常用漢字表では「ダク」という音読みだけが記されています。漢和辞書「字通」によれば、「こたえる、うけがう、ゆるす」という字訓もあるそうです。「大辞泉」」によれば、「うべなう」という読みもあるらしい。「同意する、許可する、認める、服従する」といった意味のある漢字のようです。
□「諾諾(ダクダク)」という熟語は、「何でも従いうけがう」という意味だそうです。ちなみに、「うけがう」は、「承諾する、肯定する」という意味らしい。「うけあう(請け合う、受け合う)、責任をもって引き受ける、確実であると保証する」とは微妙に違いますね。
□菊池寛(きくち かん)の小説「忠直卿(ただなおきょう)行状記」では、「…自分が、心を掛けるとどの女も、唯々諾々として自分の心のままに従った」と使われていました。主人公である松平忠直は家康の孫らしい。殿様の力を畏れて家来のみならず、女性たちも逆らわないというお話のようです。
[ろ]天衣無縫はテンイムホウと読む
■「天衣無縫」は、ふたつの意味があります。「天真爛漫なこと」を意味する場合があります。「ミスターは天衣無縫な人物だ」などと使われます。もうひとつは、「詩や文章などに、技巧のあとが見えず自然であって、しかも完全無欠で美しい」という意味だそうです。天人の衣服には縫い目のあとがないところから来ているらしい。
□もうひとつ。九連宝灯(チューレンパオトウ)という麻雀の役も、別名を天衣無縫と呼ぶそうです。生涯を通じて1回あがれるかどうかという珍しい役ですね。
□そもそもは郭翰(カクカン)という男の庭におりてきた天女が縫い目のない衣を着ていたことに由来するらしい。近ごろでは縫い目がないどころか、織ってもいない布(不織布)も登場していると聞きますね。そういえば宇宙服は密閉性を高めるために縫い目などはないらしい。ホントの天衣無縫なのかな。
[は]明鏡止水はメイキョウシスイと読む
■「明鏡止水」は、「曇りのない鏡と静かな水」という意味だそうです。転じて、「なんのわだかまりもなく、澄みきって静かな心の状態」をいうとのこと。
□功成り名遂げた人物。たとえば上場企業の会長などが、座右の銘として挙げることの多い四字熟語です。ホントの座右の銘は、「弱肉強食」とか「自然淘汰」、「適者生存」なのかもしれません。でも、それではあんまりですから、多少格好をつけるのでしょう。こんな見方は、功成らず名遂げなかった人物のひがみかな。
[に]普遍妥当はフヘンダトウと読む
■「普遍妥当」の「普遍」は、「全体に広く行き渡ること。例外なくすべてのものにあてはまること」だそうです。「妥当」は、「実情によくあてはまっていること。適切であること」です。あわせて、「すべてのものごとに対して適切」というとてもいい意味になります。
□哲学には、「普遍妥当性」という用語があるそうです。「真理や倫理的・美的価値などに備わっている、いつどこででも承認されるべき性質」だそうです。「アメリカ人は、民主主義を普遍妥当性のある価値だと思い込み、異文化の人々に押し付けた」などと使うようです。
[ほ]甘酸辛苦 はカンサンシンクと読む
■「甘酸辛苦」の「甘酸(カンサン)」は、「人生の楽しみと苦しみ」だそうです。「辛苦(シンク)」は、「つらく苦しい思い」ですね。漢字の字面で判断する限り、25%の楽しみと75%の苦しみを表している四字熟語といえるでしょう。
□似たような言葉に、「艱難辛苦(カンナンシンク)」があります。「艱難」は「困難に出会って苦しみ悩むこと」です。こちらは、「甘い」部分がありません。100%純粋な苦しみのようです。時代劇などで敵討ちの相手をようやく見つけたとき、「おのれにあわんとて艱難辛苦はいかばかり」などというのが定番の台詞になっています。
◆参考:*1書籍「2008年度版 漢字検定 問題と解説 2級」新星出版社
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林
◇HP「常用漢字表」
http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003929&clc=1000000068

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
甘酸辛苦の説明は少し違うようです。
甘酸と辛苦に分けておられますが、これは一文字ずつ、
「甘い」「酸っぱい」「辛(カラ)い」「苦(ニガ)い」という四つの「味」を表す言葉です。
人は生きている間に、たくさんの味に出合い、味覚の経験を積んでいくので、転じて人生経験を表すこともあります。
ピョン
2010/09/20 12:39
コメントをありがとうございます。

甘酸辛苦が4つの味を示す言葉というご指摘、一理あるかと思います。

甘酸辛苦は不思議な言葉で、ネットの「大辞泉」もそうですし、50万語を収録したという「日本国語大辞典(小学館)」にも掲載されていません。漢和辞書「字通」や「字源」にも掲載がありません。もちろんいずれにも、「甘酸」や「辛苦」は収録されています。

酒の味を表現する「甘酸辛苦渋」という5つの味を示す言葉があるようです。また料理の味をあらわすのに、「塩甘酸辛苦」、あるいは「甘酸辛苦鹹」という言葉があるらしい。末尾の「鹹」は塩辛いという意味だそうです。味を表現するレーダーチャート上では5方向の軸の名前になるのかな。

「甘酸辛苦渋」その他の5字熟語(?)から生まれたのが「甘酸辛苦」だとすれば、4つの味を示す言葉なのかもしれませんね。

使用例を見れば少しはわかるかもしれませんが、残念ながら使用例もなかなか見つかりません。青空文庫の主立った作家の作品を調べてみましたが、「甘酸辛苦」は使われていませんでした。

「太平記」という南北朝時代の軍記物には、「甘酸苦辛の菓子共…」という用例があるそうです。「辛苦」ではなく「苦辛」になっていますが、この使いかたは明らかに味について語っているようですね。

昔の用例をご存じのかたがおいでなら、ご教示いただければ幸いです。
m(_ _)m
ピョン様<素町人
2010/09/20 15:24

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