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zoom RSS 岡倉天心(てんしん)の「茶の本」の読み問題。「殺戮」はなんと読むの?

<<   作成日時 : 2009/03/05 06:53   >>

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★日本語★
問題:岡倉天心は、明治時代に活躍した評論家、思想家です。お雇い外国人のフェノロサに師事し、東京美術学校の創設に尽力します。日本美術院を創設し、日本画界の指導者として活躍したそうです。ボストン美術館の東洋部長などもつとめたらしい。
■明治初年の廃仏毀釈(ハイブツキシャク)運動では、歴史・芸術的価値のある仏像がどんどん捨てられていきました。岡倉天心は、伝統文化断絶の危機に立ち上がり、多くの仏像を無謀な破壊から救ったことでも知られます。現在、京都や奈良の古寺にある国宝や重要文化財の仏像のかなり多くが岡倉天心の手によって救われたといわれます*2。
■英語で日本文化の紹介につとめたことでも知られます。「東洋の理想」、「日本の覚醒」、「茶の本」などが知られています。本日はそのなかの1冊、「茶の本」からの読み問題です。次の熟語はなんと読むでしょうか?
[い]諄々
[ろ]半可通
[は]殺戮
[に]因業
[ほ]饗応
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照してください
説明:[い]「諄々」はジュンジュンと読む
■「諄々」は、「よくわかるように繰り返し教えさとすさま」だそうです。「諄々と説いてきかせる」というお決まりの表現があります。
□「諄」という漢字は、常用漢字表には掲載がありません。漢和辞書「字通」によれば、「ジュン、あつい、ねんごろ」という字音・字訓がありました。「心があつい」という意味があるそうです。
□「茶の本」のなかでは、次のように使われていました。「茶道は日常生活の俗事の中に存する美しきものを崇拝することに基づく一種の儀式であって、純粋と調和、相互愛の神秘、社会秩序のローマン主義を諄々と教えるものである」。なるほど。「日常生活の俗事のなかに存する美しきもの」なんですね。この伝でいえば、俗事中の俗事であるトイレの中での儀式にも美しきものは見出せるのかもしれません。これを崇拝して「尿道」と名づける人がいたりして。
[ろ]「半可通」はハンカツウと読む
■「半可通」とは、「いいかげんな知識しかないのに通人ぶること」だそうです。「通」と「半可通」では大きな違いがあるようです。
□落語には半可通をからかうお話がいくつかあります。たとえば、「酢豆腐」や「ちりとてちん」は、食通ぶる半可通に、いたんだ豆腐を食べさせるという話ですね。中華がゆに添える腐乳(フニュウ)を見るたびに、これらの落語を思い出します。腐乳というのは、豆腐を塩水につけて発酵させたものだそうです。
□「茶の本」では、次のように使われていました。「…浮かれ気分で騒ぐ半可通を『あまり茶気(ちゃき)があり過ぎる』と言って非難する」。「茶」の心が日本文化全般にひろく浸透している例として「茶気」という言葉を説明する部分です。
[は]「殺戮」はサツリクと読む
■「殺戮」は、「むごたらしく多くの人を殺すこと」だそうです。戦争や内乱などでは多く殺戮が起きます。Wikipediaによれば、世界史上の三大殺戮者は、ヒトラー、スターリン、毛沢東だそうです。ヒトラーは数百万人、残りのふたりは、1000万人を超える人を殺しているという噂です。毛沢東に至っては、文化大革命とは別に、失政で2000万人〜5000万人以上といわれる餓死者を出したとも記されています(「毛沢東」の項、090304現在)。桑原桑原。
□「茶の本」の中では次のように使われていました。「西洋人は、日本が平和な文芸にふけっていた間は、野蛮国と見なしていたものである。しかるに満州の戦場に大々的殺戮を行ない始めてから文明国と呼んでいる」。皮肉ですね。
[に]「因業」はインゴウと読む
■「因業」は、「頑固で思いやりのないこと」だそうです。落語の「らくだ」では、らくだの住む長屋の家主(いえぬし)についての台詞に登場します。「みんなから因業とか毛虫とか呼ばれて、ケチなおっさんでんねや」。
□そもそもは仏教の言葉で、「何らかの結果を生む原因になる行為」を意味するそうです。「因業なおっさん」は、「前世の悪業が原因で招いた性格」として吝嗇だったり頑固だったりするわけですね。
□「茶の本」では、「…因業な恥知らずのお茶飲みで、二十年間も食事を薄くするにただこの魔力ある植物の振り出しをもってした」というサミュエル・ジョンソンの自己紹介文で使われていました。自分のことを謙遜して「因業で恥知らず」と呼んでいるのかな。茶を愛する人は西洋にもいるということの例として引用しているようです。
[ほ]「饗応」はキョウオウと読む
■「饗応」は、「酒や食事などを出してもてなすこと」だそうです。「供応」という表記もあります。「供応」だと、買収とか汚職といった単語と一緒に登場することが多いようですね。
□「饗」という漢字は、常用漢字表には掲載がありません。漢和辞書「字通」によれば、「キョウ、さかもり、もてなす」という字音・字訓があるようです。「饗宴」という熟語を作ります。哲学者プラトンには、「饗宴」という題名の対話形式で書かれた作品があるそうです。
□「茶の本」では、「(茶は高価なため)『歓待饗応用の王室御用品、王侯貴族の贈答用品』として用いられた」という文章で使われていました。
◆参考*1:HP「図書カード:茶の本」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000238/card1276.html
◇*2:HP「岡倉天心の命日。天心がいなかったら奈良・京都への修学旅行はなかったの? 」
http://blog.q-q.jp/200809/article_4.html
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞林
◇HP「常用漢字表」
http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003929&clc=1000000068
◇*3HP「文化大革命 Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%8C%96%E5%A4%A7%E9%9D%A9%E5%91%BD

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