ビールの大瓶のサイズが633mlと半端なのはなぜなの?

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★科学★
問題:ある演出家の話では、小道具として空のビール瓶はなかなかすぐれた働きをするそうです。生活感が演出されるらしい。たしかに、どんなにピカピカに磨き上げられたご家庭でも、空のビール瓶がころがっていると、人間くさい匂いが漂ってきます。
■ビール瓶にはビールが詰め込まれ、運搬されます。ビール醸造メーカーとあなたの胃袋をつないでくれるありがたい存在ですね。他の目的にも使われます。酒場では喧嘩の武器に使われます。乱暴な親方の手に握られたビール瓶は、新弟子の額を割る目的で使われます。年賀状の版画でバレンのかわりに使われることもあります。
■ビール瓶は明治時代に日本に登場したようです。最初は製造技術の問題でなかなか容量が一定しなかったらしい。バラつきが出たんですね。当時のかたは大らかなのか、あまり気にしなかったようです。
■ビール瓶は多くの場合、深い褐色、あるいは緑色をしています。日光などの光線を浴びると内容物が変質しかねません。影響をなるべく小さくするために、濃い色がつけられているそうです。
■本日は、寒中に飲んでも旨いビールの容器と中身についての雑学クイズです。次のうち正しい記述はどれでしょうか?
[い]現在の日本では、4種類のビール瓶が流通している
[ろ]日本では王冠はなかなか使われず、昭和に入るまで長くコルク栓が使われた
[は]ビール瓶は回収されて洗浄されたのち、再利用されるが、1年当たり約10回ほど回転している
[に]大瓶の容量が633mlに統一されたのは、税制度の改正がきっかけとなっている
[ほ]ビール大瓶1本分を作るためには、大麦は手のひらに2杯ほど必要である
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[に]と[ほ]が正しい
説明:[い]現在の日本では、4種類のビール瓶が流通している(×)
■ビール酒造組合のHPによれば、7種類のサイズが流通しているそうです*1。633mlの大瓶、500mlの中瓶、334mlの小瓶、334mlのスタイニーボトル、1957mlの特大瓶などが存在するそうです。あとはなんなのかな。
[ろ]日本では王冠はなかなか使われず、昭和に入るまで長くコルク栓が使われた(×)
■正しくは、「…明治33年までコルク栓が使われた」だそうです。でもコルク栓では炭酸が漏れてしまいそうですね。
□世界で初めての王冠栓は、19世紀末のイギリスで誕生したようです。ペインターという人物が発明したらしい。その技術は明治33(1900)年には上陸していたわけですね。
□ただし、初期には王冠栓もあまり完全でなく、隙間ができてしまい、気が抜けてしまうという事態も起こっていたようです。瓶の寸法が不ぞろいだったのも事故の理由らしい。大正時代(1912~1926年)になって王冠栓のビールが主流になったようです。
[は]ビール瓶は回収されて洗浄されたのち、再利用されるが、1年当たり約10回ほど回転している(×)
■正しくは、「…1年当たり約3回ほど回転している」だそうです。キリンだけはビール瓶の形が少し違いますので独自に回収して独自に再生しているらしい。アサヒとサッポロ、サントリーは共通の瓶を使っているそうです。
□ビール瓶の寿命は平均すると8年ほどらしい。なかなかエコな形で再利用されています。かつてペットボトルでビールの販売を試みようとしたこともあったらしい。でも、環境に対する負荷が高くなりそうだというので、沙汰やみになったようです。
[に]大瓶の容量が633mlに統一されているのは、税制度の改正がきっかけとなっている(○)
■最初のビール税は出荷される量に対してではなく、仕込み釜の容量に対して課されていたそうです。造石税(ぞうこくぜい)と呼ばれるらしい*3。昭和15(1940)年に税制がかわり、出荷量が課税の対象になったとのこと。庫出税(くらだしぜい)と呼ばれるらしい。
□これを機に中身の量を統一しようという動きがでました。当時の大日本麦酒(現在のアサヒビール、サッポロビール)の10工場と麒麟麦酒の4工場で使用しているビール大びんの容量を調べたらしい。一番大きなものが3.57合(643.992ml)、一番小さなものが3.51合(633.168ml)だったようです。
□いちばん小さなサイズの瓶にあわせれば統一しやすい。つまりすべての瓶が無駄にならずに使えるわけですね。それ以降、633mlに統一されて今日に至っているというお話です。
[ほ]ビール大瓶1本分を作るためには、大麦は手のひらに2杯ほど必要である(○)
■これもビール酒造組合のHPに書かれていました。約90gの大麦が必要で、それは手のひらに2杯ほどだそうです。その他にホップの毬花(キュウカ)を10個、約1g分と副原料を使用しているそうです*1。
◆参考*1:HP「ビールのア・ラ・カルト」
http://www.brewers.or.jp/100ka/alacarte/QA.htm
◇*2HP「ビール瓶 Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%93%B6
◇*3書籍「頭にやさしい雑学読本 4 」文庫初版84~85頁、竹内均編、ISBN4-8379-0966-5、三笠書房

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