地球の自転に誤差があるとGPSが狂ってくるの?

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★科学★
問題:地球の自転や公転は、わずかながら乱れがあるらしい。たとえば自転の回転軸は不動ではなく、みそすり運動をしているそうです。つまり傾きの角度は一定ではないらしい。木星の重力、月の重力、太陽の重力などが複雑に干渉し、その影響で揺らぎがでると聞いたことがあります。
■地球の自転の周期にも誤差があるらしい。毎日24時間0分0秒で自転しているわけではないそうです。ミリ秒単位での誤差があるらしい。1000分の何秒かというところですから、われわれの日常生活に直接の大きな影響はありません。でも、地球の回転に変化が出れば、地上から観測する人工衛星の軌道にずれが生じるそうです。
■たとえばカーナビなどに使われるGPS(Global Positioning System、全球測位システム)は人工衛星を利用しています。地球の回転速度や傾きがあれば、当然GPSの精度にも影響が出ます。
■宇宙開発では多くの場面で影響が出ます。たとえば、火星のある地点に探査機を着陸させたいというような場合、とても精密な軌道の計算が必要になるそうです。地球の回転の揺らぎも計算に入れなければならないとのこと。
■そこで、地球の回転速度や傾きは、国際的な組織が毎日計測しているのだそうです。使われるのは超長基線電波干渉計と呼ばれる装置らしい。では、この装置を使って毎日計測されるデータは、どのぐらいの時間をかけて処理され、変化が算出されてきたのでしょうか?
[い]計測後数秒で
[ろ]計測後数分で
[は]計測後数時間で
[に]計測後数日で
[ほ]計測後数ヶ月で
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★科学★
正解:[に]計測後数日で
説明:毎日計測しているデータは、3日ほど遅れて結果としてわかったそうです。ずいぶんのんびりしていたんですね。つい最近、新しいやりかたが成功し、数分で結果を算出できるようになったらしい。長足の進歩といえるでしょう。
■超長基線電波干渉計(略称VLBI)というのは、名前通り電波を利用した装置だそうです。地球上の遠く離れた2点にあるアンテナで、極めて遠い宇宙からやってくる電波をとらえます。クェーサーと呼ばれる天体などが選ばれるらしい。クェーサーは、Wikipediaによれば、「非常に離れた距離において極めて明るく輝いているために、光学望遠鏡では内部構造が見えず、恒星のような点光源に見える天体(quasi-stellar object)」だそうです。強い電波を発する場合があるようです。
■地球の離れた2点に到着する電波は、距離の分だけ到着時間がずれます。毎日、多数のクェーサーについて観測し、到達時間の差の変化を調べているそうです。データを分析すると、地球の回転速度や地軸の揺らぎの変化を算出できるらしい。
■従来は、2つのアンテナで計測されたデータは、一度ディスクに保存され、郵送されていたそうです。2点でのデータを重ね合わせて到達時間の差を分析する処理には全部で3日ほどかかっていたらしい。郵送というのはなんだか21世紀風ではありませんね。
■そんなわけで、いままでは人工衛星の軌道制御に、数日前のデータから予想される現在の地球の回転速度と傾きを使っていたらしい。このやりかただと、人工衛星の軌道には1m以上の誤差が生まれるとのこと。
■最近、情報通信研究機構新世代ネットワーク研究センターの関戸衛(せきどまもる)主任研究員らのグループが画期的な新方式を開発したらしい。国土地理院と共同で、日本とスウェーデンの間でのデータの伝送と処理を、観測終了後3分45秒で完了する実験に成功したそうです。
■大幅な速度向上は、地球の反対側にある電波望遠鏡の施設どうしを高速回線で結ぶことによって実現したそうです。データの変換や処理を観測と同時に行なったそうです。使われたのはJGN2という研究用ネットワークとのこと。
■この新技術が実際の観測で運用されれば、人工衛星の軌道の誤差が10cm以下になるだろうと言われます。もちろんGPSの精度も高くなるんでしょうね。今後、日本郵便会社は、365日ご利用いただいていたお得意様1件を失うことになるのかな。
◆参考*1:雑誌「地球の回転をリアルタイムで計測」ニュートン 0806月号10頁、担当筆者編集部本田崇、ニュートンプレス

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