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zoom RSS 慣用句の由来の問題。「びろうな」と「おこがましい」とは親戚の言葉なの?

<<   作成日時 : 2008/07/02 06:41   >>

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★日本語★
問題:日本語に数多くある慣用句は、それぞれに独特の由来があります。その成り立ちを知ることは、日本語に対する理解を深めることにつながります。というのは少し大げさですが、少なくともひまつぶしにはなりますし、話のネタぐらいにはなります。
●ではさっそく消閑(ショウカン、ひまつぶし)問題です。次のうちで正しい記述はどれでしょうか?
[い]「びろうな」と「おこがましい」は同根の言葉である
[ろ]「おそまきながら」は織物の現場からうまれた言葉である
[は]「お茶の子さいさい」の「お茶の子」は食事前に食べる菓子のことである
[に]「おどろおどろしい」は「おろち」と関係のある言葉である
[ほ]「おおわらわ」はヘアースタイルと関係した言葉である
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:[い]と[は]、[ほ]が正しい
説明:●[い]「びろうな」と「おこがましい」は同根の言葉である(○)
「びろうな」は「尾籠な」と漢字があてられています。「尾籠(びろう)」には「不潔、猥褻、無礼」などの意味があります。
○「尾籠」は「おこ」とも訓読みできるそうです。「おこ」のほうには、「愚かなこと。ばかげていること」という意味があります。「〜がましい」は「未練がましい」、「押しつけがましい」、「あてつけがましい」などに使われていますね。「おこがましい」は、もとは「馬鹿げている」という意味だったようです。
○いつのころからか、「差し出がましい」という意味が強くなりました。ただし、いまでもネットの大辞泉・大辞林など、辞書のうえでは「おこがましい=馬鹿げている」という記述も残されています。
○「問われて名乗るもおこがましいが」という弁天小僧の台詞は、河竹黙阿弥(かわたけもくあみ)の歌舞伎狂言「白浪五人男(青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ))」の中で使われます*2*3。文久2(1862)年の初演だそうです。150年ほど前には、すでに「差し出がましい」という意味で使われていたのかな。
●[ろ]「おそまきながら」は織物の現場からうまれた言葉である(×)
正しくは、「…農業の現場から…」だそうです。農産物には早稲(わせ)、晩稲(おくて)などの用語があると聞きます。熟すのが早かったり、遅かったりする品種の違いがあるらしい。同様に、「早蒔き」と「遅蒔き」があるとのこと。こちらは、文字通り「早期に種を蒔く」のと、「遅めに蒔く」ことらしい。「遅蒔きながら小生も参加つかまつる」といえば、「時期は遅くなっちゃったけれど仲間に入れてね」という意味になるそうです。
○ちなみに、1字違いの「おだまき(苧環)」は「麻糸を空洞の玉のように巻いたもの」だそうです。こちらは織物の現場に関係がありそうですね。
●[は]「お茶の子さいさい」の「お茶の子」は食事前に食べる菓子のことである(○)
「お茶の子」は「茶を飲むときにつまむ菓子など」だそうです。「お茶うけ」とおなじ意味ですね。西洋では甘い物は食後に食べるようです。でも日本では食事前にお茶を飲み、そのつまみに菓子を食べたらしい。
○「お茶の子」は腹にたまらない。胃袋への負担が軽い。そこで、「たやすくできること」を「お茶の子」と表現するようになったそうです。「朝飯前」とおなじ感覚かな。なお、「さいさい」は囃子(はやし)言葉とのこと。
●[に]「おどろおどろしい」は「おろち」と関係のある言葉である(×)
「おどろ」とは、「髪などの乱れているさま」、「草木・いばらなどの乱れ茂っていること」だそうです。後者は風が吹くと恐ろしいほど音が鳴り響くらしい。そこから、「おどろし(い)」、「おどろく」という言葉が生まれたそうです。さらに「おどろおどろしい」と重ねて強調すると、現在よく使われるように、「不気味で恐ろしい。すさまじい」という意味になるそうです。
○なお、辞書によれば、「おどろおどろしい」の意味には、「ぎょうぎょうしい。大げさだ」とか、「声や音などが人を驚かすように大きい。騒々しい」なども残されています。
●[ほ]「おおわらわ」はヘアースタイルと関係した言葉である(○)
「おおわらわ」を漢字で書くと「大童」だそうです。「わらわ」とは元服前の子供の意味らしい。また、その子供の髪形も「わらわ」と呼んだそうです。束ねていないざんばら髪とのこと。
○「おおわらわ」は、「髷(まげ)の結びがほどけてばらばらになっていること」だそうです。転じて、「ざんばら髪で奮戦すること」を意味するようになったらしい。
○余談です。「わらわら」という会社名、店舗名、商品名をときどき見かけます。「笑笑」と書く飲み屋さんもありますね。あれらには、「子供たち」という意味が込められているのでしょうか。それともまったく無関係なのかな。
◆参考*1:書籍「日本語なるほど事典」柴田武著、ISBN4-341-04030-8、ごま書房
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries大辞林
◇*2HP「坪内逍遙は黙阿弥をなんと評したか?」
http://blog.q-q.jp/200602/article_53.html
◇*3HP「江戸三大幽霊って誰と誰と誰?」
http://blog.q-q.jp/200608/article_9.html

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