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zoom RSS 都々逸(どどいつ)の問題。二人の睦言(むつごと)を黙って聞いているのは誰なの?

<<   作成日時 : 2008/06/25 06:43   >>

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★日本語★
問題:都々逸は川柳とおなじように庶民の定型詩です。七・七・七・五、あるいは五文字が頭について五・七・七・七・五となります。
●川柳と異なるのは、口で言うだけでなく、三味線で弾き語りにするところですね。昔は寄席や宴席はもちろん、銭湯でも飲み屋でも往来でも、機嫌のいい人は都々逸を唄っていたようです。現代では、巷ではめったに聞きません。寄席ですら、都々逸を唄う芸人は少なくなりました。テレビで頻繁に観られたのは都家かつ江(みやこやかつえ)師や柳家三亀松(やなぎやみきまつ)師が最後かもしれません。
●柳家三亀松は性豪との噂も聞きましたね。弟子に柳家小三亀松(こみきまつ)という芸人がいて、大須演芸場(名古屋)で活躍していると、Wikipediaには書かれていました。
●ではクイズです。いわゆる芸術性は少なめ、そのかわり庶民性は多めの、都々逸の歌詞からの出題です。本日はとくに、三亀松師匠風に男女のお話についての都々逸を選びました。ふたりの睦言やじゃれ合うさまを誰かが目撃しているという唄です。次の( )に入る目撃者は誰でしょうか?
[い]手と足と 足と手と手が からまりあって 知っているのは (  )だけ
[ろ](  )に きまりがわるい なんでも知ってて 知らぬ顔
[は](  )が 湯気にかくれて 恥かしそうに 二人のおのろけ きいている
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項目を参照
説明:●[い]「手と足と 足と手と手が からまりあって 知っているのは (  )だけ」の目撃者はこたつ
昔はどこの家庭にも炬燵(こたつ)がありました。電気仕掛けのコタツなら今でもありますが、昭和30年代も前半までは燃料は炭とか炭団(たどん)でしたね。布団をかけて暖かさを閉じ込めるのは電気式とおなじです。ちなみに炭団は「炭の粉にふのりを混ぜて練り、握り拳(こぶし)大に固めて乾燥させた燃料」です。また「ふのり」は海藻からとる糊(のり)です。近頃はダイエット食品として注目されているようです。
○男女何人かが炬燵に入れ込みになるのも昔は時々あったのでしょう。内緒で出来ている二人は、顔にこそ出しませんがこたつの中でこっそり手足をからませているのでしょうか。
●[ろ]「(  )に きまりがわるい なんでも知ってて 知らぬ顔」の目撃者は枕びょうぶ
枕屏風(まくらびょうぶ)というのは、口絵にあるような背の低い屏風です。辞書によれば、「風よけなどに枕もとに立てる背の低い屏風」となります。昔の日本家屋は機密性が低い。すきま風が入りました。雨戸をしめ、障子や襖(ふすま)をしめてもなお冷たい風が寝ている襟元に入り込むことがあったのかもしれません。枕屏風は、俳句の季語としては冬だそうです。
○八代目桂文楽師の落語「明烏(あけがらす)」では、初めて花魁と一夜を過ごした若旦那を、連れの若い衆が起こしに来る場面があります。障子をあけてもまだ屏風です。屏風をどかすと花魁と若旦那が仲良く寝ています*2。昔の日本家屋では、部屋に鍵がありません。プライバシーは、障子や襖(ふすま)、それに屏風などでかろうじて守られたのでしょう。
○なお、「明烏」の屏風は枕屏風と呼べるかどうか、よくわかりません。部屋持ちの花魁の布団は何枚も重ねて厚く敷いたものだそうです。ベッドのようで、落ちると怪我をすると言われます。その脇に背の低い枕屏風を置いても、役目は果たせません。ただし、初めて花魁と寝る晩は怪我をしない程度の安全な布団だという説もあります。
○枕屏風は、庶民も使ったらしい。「忘れた 忘れた 寝忘れた 枕屏風に 陽が差した」という唄が、三代目三遊亭金馬師の落語「やかん」に登場します*3。「寝忘れた」というのは「寝坊した」という意味らしい。
●[は]「(  )が 湯気にかくれて 恥かしそうに 二人のおのろけ きいている」の目撃者は湯豆腐
この都々逸は、五・七・七・七・五の形です。
○「おのろけ」は漢字では「お惚気」です。第三者の前で、パートナー自慢をすることが第一義のようです。「お互いに 知れちゃならぬと 要心しても 小出しにのろけて すぐ知れる」という都々逸があります。
○[は]の都々逸では、ふたりの睦言(むつごと)を意味しているようです。湯豆腐はホントに恥ずかしがっているのでしょうか。あまり顔を赤らめてはいないようですが。
◆参考*1:書籍「どどいつ新集」土屋健・小野金次郎編、柏屋出版部
◇*2CD「NHK落語名人選 『明烏/心眼』」八代目桂文楽、POCN-1147、ユニバーサルミュージック
◇*3CD「NHK落語名人選84 『三軒長屋/やかん』」」三代目三遊亭金馬、POCN-1128、ポリドール
◇*4HP「『都々逸(どどいつ)』という定型詩は、どんな形?」
http://blog.q-q.jp/200601/article_53.html

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
残念ー2問しか正解できなかった。次回楽しみ
ぜんぱす
2011/09/28 05:46

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