漢検準一級程度の書き取り。溺れる者が掴む「ワラ」はどう書くの?

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★日本語★
問題:漢検準一級程度の書き取り問題です。次の文の片仮名の部分を漢字に直せますか?
[い]「カナエの軽重を問う」
[ろ]「溺れる者はワラをも掴む」
[は]「月にムラクモ、花に風」
[に]「紺屋のシロバカマ」
[ほ]「キンランの契り」
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:各項の説明を参照
説明:●[い]「カナエの軽重を問う」の「カナエ」はと書く
「鼎」は象形文字らしい。足の3本ついた器のことだそうです。「鼎の軽重を問う」というのは、権威者・権力者の力量を疑い、無礼な振る舞いにでることらしい。
○紀元前6~7世紀ごろ、春秋時代の中国に楚(そ)という国があり、荘王(そうおう)という野心家がいたとのこと。当時はいちおう周王朝の治世だったようです。周の使節が楚に来たとき、周の宝物である鼎の軽重を尋ねたという逸話があります。現在でいえば、どこぞの国の独裁者が日本大使に三種の神器の重さを質問するような感じでしょうか。
●[ろ]「溺れる者はワラをも掴む」の「ワラ」はと書く
「藁」という漢字は、ちょっと思い出しにくい漢字ですね。上がクサカンムリで下が木だったのは覚えているけど、真ん中のゴチャゴチャはなんだったっけ。そんなときは、「原稿」の「稿」という漢字を思い出しましょう。実はこの漢字も「ワラ」という読みがあります。意味としても「藁」と同じでノギ(稲や麦などイネ科植物)の茎という意味があります。
●[は]「月にムラクモ、花に風」の「ムラクモ」は叢雲と書く
「村雲」でも正解のようです。「むらがり立つ雲」の意味です。「月に叢雲、花に風」には、「明日はどうなるかわからない」という無常感が漂っています。「花に嵐の喩えもあるぞ、サヨナラだけが人生だ」という文句をつい思い出します。
○余談ですが、半世紀近く前の小学校では、「ホホにシラクモ、ハナにアオッパナ」が普通の光景でした。今は、シラクモという皮膚病を知らない人が増えているらしい。小学生のほっぺたを部分的に白くしていた白癬菌はどこに消えたのかな?
●[に]「紺屋のシロバカマ」の「シロバカマ」は白袴と書く
「紺屋の白袴」は「医者の不養生」や「灯台もと暗し」と同じ意味らしい。専門家なのに自分のことはほったらかしという意味だそうです。「紺屋」は「こんや」ではなく「こうや」と読むことが多いようです。染物屋のことですね。「紺屋の明後日(こうやのあさって)」という慣用句もあります。「いつごろ仕上がるの」、「明後日には…」というやりとりが多かったのでしょうか。あてにならない約束のことを意味します。
●[ほ]「キンランの契り」の「キンラン」は金蘭と書く
「金蘭」は「非常に親密な交わり。非常に厚い友情」を示す言葉らしい。「金襴緞子(きんらんどんす)の帯しめながら、花嫁御寮はなぜ泣くのだろう」の「金襴」とは異なります。「金襴」のほうは、金色の糸で模様を刺繍することらしい。
◆参考*1:書籍「本試験型 漢字検定 準1級試験問題集 ’09年版」成美堂出版
◇辞書「字源」簡野道明、角川書店
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇Yahoo! J Dictionaries 大辞泉
◇Yahoo! J Dictionaries大辞林

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