魚偏の難しい漢字。「鰹」は「うなぎ」と読むの?

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★日本語★
問題:お寿司屋さんの湯呑み茶碗には、飾りとして魚偏の漢字がたくさん並んでいたりします。振り仮名を隠すと、半分ぐらいは読めません。けっこう難しいですよね。では、次の魚偏(うおへん)の漢字についての記述はどれが正しいでしょうか?
[い]「鰹」は「うなぎ」と読む
[ろ]「鰥」は「おとこやもめ」と読む
[は]「鰓」は「あぎと」と読む
[に]「鰕」は「かに」と読む
[ほ]「鯢」は「さんしょううお」と読む
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)

























★日本語★
正解:[い]と[ろ]、[は]、[ほ]が正しい
説明:●[い]「鰹」は「うなぎ」と読む(○)
漢和辞書「字通」にはたしかにそのように書かれていました。反対意見もあるようです。「字源」には「鰹」の字は項として立っていましたが、うなぎという読みは書かれていませんでした。ここでは「字通」に従いました。理由は単に面白いから。試験のときには、「うなぎ」と解答しないほうがいいでしよう。
○普通の読みはご存じのとおり「かつお」です。「字通」の説明によれば、「鰹」は中国渡来の漢字で現地では川魚の「うなぎ」を指すとのこと。その訓読みもこちらでつけたらしい。「鰻」だけが「うなぎ」ではないようです。ちなみに「鰌」という漢字も「どじょう」という読みの他に「うなぎ」という読みがあるらしい。
●[ろ]「鰥」は「おとこやもめ」と読む(○)
おなじ「おとこやもめ」でも、年配であり、かつ妻を失った人を指すらしい。漢和辞書「字通」によれば、「(へんの)魚は女性の象徴」だそうです。つくりのほうは、涙を流している象形文字とのこと。長年の伴侶を失って泣いている様子をあらわしているらしい。なかなかドラマチックな漢字です。ちなみに、老いて夫なき者は「寡」という漢字で表すとのこと。「寡婦」は未亡人のことだそうです。
●[は]「鰓」は「あぎと」と読む(○)
「鰓」は「あぎと、えら」という訓読みがあるそうです。「あぎと」は「あご、おとがい」のことです。笑福亭仁鶴師のように、下顎骨が発達している場合、「あご」が発達しているとも言えますし、「えらが張っている」とも言えます。どちらにせよ、「鰓が立派」なわけです。
●[に]「鰕」は「かに」と読む(×)
正しくは「えび」だそうです。「蝦」も「海老」もえびですが、「鰕」もえびなんですね。いちばん美味しそうな表記は「海老」ですけど。「かに」はご存じのとおり「蟹」です。
●[ほ]「鯢」は「さんしょううお」と読む(○)
「鯢」という漢字には、「めくじら、さんしょううお」という訓読みがあるそうです。「めくじら」と言っても、ナメクジや「めくじらを立てる」ではありません。雌のクジラです。鯨という漢字は厳密に言えば雄のクジラを表すそうです。
○「鯢魚」という熟語はとくに山椒魚を指すそうです。山椒魚は鳴き声が子供の声に似ているとも言われます。「鯢」のつくりが「児」の異体字なのは、そのせいでしょうか。労作「史記」の著者司馬遷(しばせん)氏は、山椒魚を見て人魚であると言ったそうです。書斎にこもりすぎて目をいためていたのかもしれません。ジュゴンのほうがまだしも人魚に似ていると思います。
◇辞書「字通」白川静、平凡社
◇HP「我が社のひとこと日記: 夏の釣り」(口絵の参考にさせて頂きました)
http://www.sugiyama1904.co.jp/blog/diary/archives/2005/07/post_120.html

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