5年以上人体に入り込んだままで感染症も起こさない素材ってなに?

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★科学★
問題:東京医科歯科大学の医用器材研究所という研究機関では、人工臓器開発のため、どんな素材が人体とよくなじむのかを調べていたそうです。研究者たちは、自らの身体を実験台にもしているらしい。64ヶ月ものあいだ、身体に入り込んだまま、感染症等の問題を起こさない素材を見つけたそうです。
●骨折の際のボルトのように、人体の内部に完全に埋め込まれてしまえば、少なくとも感染症の危険はだいぶ低くなるでしょう。ところが、64ヶ月間ノープロブレムの素材は、半分は身体の外に出ています。「植え込まれた」状態のようです。小さな鼓(つづみ)のような形をしていて、下半分は身体の中、上半分は外に顔をのぞかせています。
●通常の素材でこうした実験を行なえば、組織と素材の隙間から細菌が侵入し、化膿するなどの感染症が起きやすくなります。ところがこの素材ですと、組織となじんでピタリと密着するため、感染症にもかかっていないらしい。なんとそのままお風呂に入っているそうです。
●では、この不思議な素材は次のどれでしょうか?
[い]金
[ろ]白金
[は]イリジウム
[に]セラミックス
[ほ]特殊カーボン
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)


























正解:[に]セラミックス
説明:セラミックスは人体にたいへんなじみやすい素材だそうです。人工骨、関節、歯などに使われています。
●実験に使われたのは、ハイドロキシ・アパタイトと呼ばれるセラミックスの一種だそうです。日本語では水酸燐灰石とのこと。生体親和性がとても高いらしい。聞くところによると、人間の骨とほぼ同じ化学成分だそうです。身体になじみやすいことが素人にもわかりますね*2*3。そういえば、アパタイトは歯磨き関係のCMで聞いたことのある言葉です。
●どうでもいい疑問ですが、南方の民族で動物の骨らしきものを鼻に通しているひとたちがいます。あれもアパタイトだから身体によくなじむのかな。
●人体実験では、直径12mm、高さ10mmの鼓の形をしたアパタイトが腕の皮膚に植え込まれたとのこと。手術そのものは痛いのでしょうけれど、すぐに身体になじみ、その後は痛みも違和感もまったくないらしい。
●実験中はとくに消毒をすることもなく、入浴もすれば水泳もするとのこと。それでも64ヶ月間なんの問題も起こさなかったそうです。それまでの記録は、アメリカで炭素系セラミックという素材を使って、23ヶ月間とのこと。24ヶ月目に痛くなってきたのでしょうか。そういえば記事には掲載されていませんでしたが、医科歯科大学の人は65ヶ月目に痛くなったのかな。
●ハイドロキシ・アパタイトを端子として利用し、薬剤の注入口とするなど、いろいろの応用が考えられているようです。頭に植えて鬼の角(つの)のように見せるのはどうでしょうか。さる業界の方々では、人体のさる箇所に真珠を埋め込む風習があると聞きます。触感および衛生面からしてアパタイトのほうがお勧めかもしれません。その他、装飾品として多く活用できそうです。ロック業界の人なら、さまざまなアイデアを提供してくれるかも。でも重金属(ヘビメタ)の連中はメタリック以外は忌避するかもしれないですね。
◆参考*1:書籍「科学・面白トピックス」新書初版62頁、馬場錬成&Quark編、講談社
◇*2HP「PENTAX 製品紹介:アパタイト製品」
http://www.pentax.co.jp/japan/products/newceramics/apaceram/index.html
◇*3HP「燐灰石 – Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%91%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88
◇HP「【こだわり商品研究所】薬用ハミガキ 《アパティ》 ハイドロキシアパタイト配合」(口絵の参考にさせて頂きました)
http://www.kodawari-net.com/soap/apatea/

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