新幹線中でスクワット300回。体罰なの、イジメなの、シゴキなの?

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★社会★
問題:「新幹線でスクワット300回 修学旅行中に「態度悪い」」(MSN産経ニュース 071107)
http://sankei.jp.msn.com/life/education/071107/edc0711071143001-n1.htm
●修学旅行ではしゃぎすぎた生徒に対し、体罰として新幹線の車両デッキでスクワットをさせたという記事が掲載されていました。栃木県下野市(しもつけし)の県立石橋高校のお話だそうです。10月23日深夜、京都の宿泊先で生徒11 人が就寝時間を過ぎても別の部屋を行き来するなどし、教諭らが何度も注意したとのこと。よくある光景です。
●素町人自身は世間で少数派閥と見られている体罰賛成派です。でも、記事に書かれた体罰は、ちょっと問題を含んでいます。まずスクワットの回数が多すぎます。スクワットは11人の対象者に対し命じられたそうです。最大300回とのこと。他の人が何回かは知りません。でも300回を命じられた生徒が運動に慣れていない場合、深く膝を折って行なえば、関節をいためる可能性があるでしょう。生徒の健康上よろしくありません。
●もうひとつは、スクワットの場所ですね。なぜ新幹線の中なのかな。貸し切りではなかったようです。となれば、新幹線の中は公(おおやけ)の場所です。知らない者どうしが乗り合っています。他の乗客に対する配慮がなされていません。生徒の教育上よろしくありません。
●でもまぁ、先生がたの気持もわかります。校長は「行き過ぎた指導だった」と反省しているようです。さほどの大きな問題ではないと思われます。どういうわけかスクワットした1人が入院しているとのことですが、早く全快されることを祈ります。
●ところで、体罰はときどき生徒に怪我を負わせ、問題になります。次の事例のうち、実際にあったものはどれでしょうか?
[い]横浜の県立高校教師が修学旅行中にいたずらした生徒6人に対し殴る蹴るの暴行を加え、1人は慢性硬膜下血腫の手術を受ける重傷を負った
[ろ]香川県の中学教師が規則を勘違いして修学旅行中の生徒を殴り、鼓膜を破った
[は]宇治市の複数の小学校教諭が児童に対し「消火器の粉を食べろ」とか「一生学校に来るな」などと言ったり、挨拶を無視したりした
[に]修学旅行の集合に遅れ、他の生徒を待たせた4人に対し久留米市の中学校長が平手打ちをして生徒1人の鼓膜が破れた
[ほ]京都市から指導力が卓越したスーパーティーチャーに認定された人物が実は体罰の常習者だった
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)


























正解:すべて実際にあったお話
説明:●[い]横浜の県立高校教師が修学旅行中にいたずらした生徒6人に対し殴る蹴るの暴行を加え、1人は慢性硬膜下血腫の手術を受ける重傷を負った(○)
昭和61(1986)年の秋、神奈川県立大岡高校では、北陸方面へ修学旅行を実施したらしい。金沢の宿舎で、ある部屋の蛍光灯のカサや冷蔵庫の鍵が壊されたりしたそうです。宿舎側からの苦情で頭に血が上ったのでしょうか。この部屋の生徒6人に対し、担任教師が暴行を加えたらしい。1人の生徒は左側頭部に回し蹴りを受け、慢性硬膜下血腫と診断されたとのこと。鼓膜も破れており、2度の手術を行なったそうです*1。
●[ろ]香川県の中学教師が規則を勘違いして修学旅行中の生徒を殴り、鼓膜を破った(○)
平成5(1993)年5月、香川県の中学生が九州に修学旅行に出かけたらしい。そのとき、数人の生徒がTシャツとジャージーのズボン姿で脱衣場に行ったら、先生が「風呂に来るときは、ジャージーの上下を着るように言っていただろう」と注意したとのこと。生徒たちは謝ったようですが、先生は班長を正座させ往復ビンタをしたりこぶしで殴ったりしたようです。鼓膜が破れました。あとでよく調べたら、「修学旅行の手引き」にもそんな規則は書かれていなかったとのこと*2。カッコ悪い話ですね。
●[は]宇治市の複数の小学校教諭が児童に対し「消火器の粉を食べろ」とか「一生学校に来るな」などと言ったり、挨拶を無視したりした(○)
これは、体罰なのかな。先生によるイジメなのかな。平成6(1994)年に京都府宇治市の小学校で起きた事件らしい。加害者の教諭は4人。6年と3年の5人の児童に対して暴力をふるい、選択肢のような行動に出たとのこと。なぜそんなことになったのか、記事からはなかなか伝わってきません*3。
●[に]修学旅行の集合に遅れ、他の生徒を待たせた4人に対し久留米市の中学校長が平手打ちをして生徒1人の鼓膜が破れた(○)
平成15(2003)年の秋に、福岡県久留米市の中学校が関西方面に修学旅行を実施したらしい。京都の東映太秦(うずまさ)映画村で記念撮影後、全員が集合して村内を見学する予定でした。でも4人が行方不明で20分後にようやく見つかったようです。そのあいだ、他の生徒は待機していたらしい。校長は4人に1~2回ずつ平手打ちを加えたところ、1人の鼓膜が破れたそうです*4。
●[ほ]京都市から指導力が卓越したスーパーティーチャーに認定された人物が実は体罰の常習者だった(○)
今年平成19(2007)年秋、京都市立高校の男性教諭が依願退職しました。この先生は、指導力が優れた先生に与えられる名誉ある称号「スーパーティーチャー」に認定されていたそうです。でも、指導するバレーボール部の練習で、「気合いが入っていない」などと部員を平手で叩いていたらしい。「スーパーティーチャー」の認証はその後取り消されたようです*5。
●[は]と[ほ]の件を除き、生徒側が怪我をしています。多くはありませんが、体罰の結果、生徒の死に至った事件もあります。こうした事例から「体罰はいけないこと」と短絡する人が多いようです。教育評論家と称する人々もほとんどが「人権擁護」とか「暴力反対」といった大義名分を掲げ、体罰に反対しているようです。
●でもよく考えると、問題は罰の与えかたにあります。体罰が制度化されていない。そのため、個々の現場で、担当者が自分の判断で行動しています。時には、感情にまかせ、攻撃性を剥き出しにしてしまいます。私刑になってしまいます。
●もし罰の与えかたにルールがあれば、こうした事故は防げたでしょう。刑法に罪の定義と罰の規定があるように、学校でも規則を破ったら規定に従って罰を与えればいいのです。お尻ペンペンでもいいでしょう。思春期の女子生徒に対して男性が叩くのはちょっとまずいかな。どこの国でしたか、手のひらにムチをくれるというのもありました。どれでもいいのです。後遺症が残らず、身体と心に痛みのある罰が有効です。個人的感情によるのではなく、規則に従って罰を与える。それだけで体罰事故は激減するでしょう。そして先生を馬鹿にして暴れる子供たちも減るはずです。
●試しに体罰を制度化して許す体罰特区をもうけて実験してみたらどうでしょうか。結果が悪ければやめればいい。結果が良ければ全国で行なえばいいと思うのですが*6。
●なお、気合いを入れるのと体罰は違います。運動部では尻を平手で叩くぐらいは当然すべきでしょう。これも、女子生徒に対して男性指導者が行なうとまずいことになるかな。まぁ、ともあれ、怪我のない程度に身体に刺激を与えることは必要でしょう。[ほ]の場合、ホントに体罰だったのか。それとも単なる励ましだったのかは新聞記事からは伝わってきません。
●余談ですが、子供の鼓膜はずいぶんと破れやすいようです。先生がたとしては手加減し、コブシではなく平手で叩いているので怪我はしないだろうと考えるのかもしれません。でも、平手打ちの体罰で鼓膜が破れた記事はたくさん見かけます。ご注意いただきたいものです。
◆参考*1:新聞「修学旅行で6人に体罰 1人は鼓膜破れ重傷/横浜の高校教師」読売新聞870614東京朝刊22頁
◇*2新聞「教諭が勘違い体罰 修学旅行中、中3殴りけがさす/香川」読売新聞930525大阪夕刊15頁
◇*3新聞「教諭4人が“体罰” 5児童被害、2人はけが 宇治市の小学校/京都」読売新聞940708大阪夕刊23頁
◇*4新聞「久留米の中学校長、4生徒に体罰 1人鼓膜破れる/福岡」読売新聞031214西部朝刊35頁
◇*5新聞「卓越した指導力? スーパーティーチャー体罰4回 認証のまま処分せず/京都 」読売新聞070915大阪夕刊15頁
◇*6HP「ヨットスクール事件の戸塚氏が出所。体罰はやはり悪なの?」
http://blog.q-q.jp/200605/article_10.html
◇HP「ほとんど 菅谷梨沙子 ちゃんだけです。」(口絵の参考にさせて頂きました)
http://zacking.blog59.fc2.com/blog-entry-160.html

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この記事へのコメント

アメブロ芸能人様<素町人
2007年11月08日 07:10
TBをありがとうございます。
m(_ _)m
トモヤ
2009年07月20日 21:23
こんばんは。

>新幹線でスクワット300回
修学旅行中にふざけすぎた生徒に非がある事を差し引いても、明らかに行き過ぎですし、何より公の場で行われた事が問題だったと言わざるを得ませんですね。

>お尻ペンペンでもいいでしょう
同感です。
お尻は人体で最も肉が分厚いので、骨や内臓に影響を与える心配がなく、まさに理想の罰と思われます。

>思春期の女子生徒に対して男性が叩くのはちょっとまずいかな
木の棒とか竹刀とか1メートル定規といった棒状の道具を使用すれば問題ありません。
実際、昭和50年生まれの僕が中学・高校の頃は、悪い事した時はもちろん、遅刻や忘れ物とかしたら、棒状の道具で思いっきりお尻を叩かれる罰が、ごく当たり前で、女子生徒に対しても手加減は一切なく、中学3年のとき同じクラスだったクラスのマドンナ『大谷真由美さん(仮名)』でさえ、教科書を忘れただけで両手を黒板につけてお尻を突き出す姿勢にさせられて、男性教諭から“1.5メートルぐらいの木の棒”で思いっきりお尻を叩かれて悲鳴を上げましたが、痛そうと思いつつ、特に体罰とは思わなかったです。
トモヤ様<素町人
2009年07月21日 07:49
コメントをありがとうございます。

体罰賛成派はいまあまり勢いがありません。そんな中で、貴重なご意見を賜り、嬉し涙にくれております。
m(__)m
トモヤ
2009年08月05日 21:24
ご返事ありがとうございます。

昨年の「愛媛県宇和島市の中学校」のケースがそうであったように、今は拳骨1発なんかでニュースになるご時世ですので、今の先生たちが不憫でなりません。

以前にも述べましたが、僕の中学・高校時代は忘れ物して棒で思いっきりお尻を叩かれるのが珍しくなかった訳で、今なら体罰と騒がれるでしょうけど、「ちょっと過激な罰ゲーム」ぐらいにしか思っていませんでした。
確かに、クラスのマドンナ・真由美さんが約1.5メートルもある木の棒で手加減なしにお尻を叩かれる瞬間を目の当たりにした時は、多少なりともショックはありましたけど、それと同時に「絶対に忘れ物しないようにしないと・・・」と良き教訓になりましたし、それ以降、真由美さんのお尻を棒で容赦なく叩いた男性教諭の授業で忘れ物する生徒が“更に”減った事実もあるのです。
それに、もし男性教諭が真由美さんを優遇して、彼女のお尻を叩かなかったり、叩いても手加減なんかしていたら、「私は特別なんだ」と舞い上がらせるだけで、それこそ真由美さんの為になりませんので、クラスのマドンナにも一切容赦しなかった男性教諭の行為は大正解だったと言えるでしょう。
トモヤ様<素町人
2009年08月06日 08:25
コメントをありがとうございます。

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