貝原益軒の「養生訓」では酒は悪者にされているの?

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★科学★
問題:江戸時代前半の博物学者、儒学者貝原益軒(かいばらえきけん)先生をご存じでしょう。寛永7(1630)年に生まれ、文化11(1814)年に亡くなっています*1。享年84。当時としてはたいへんご長命です。ベストセラーにしてロングセラーである著書「養生訓(ようじょうくん)」は健康促進のための実用書です。先生ご自身が生きた広告塔ですね。
●「養生訓」がよく知られるのは、いわゆる食べ合わせについての記述がひとつの理由になっているらしい。非科学的と非難されることがあります。殿方専用の教訓「接して漏らさず」もこの本にあるらしい。これまた合理的ではないと言われます。
●このふたつがむやみに有名な養生訓です。でも、ある人の調べによると、全記述中、この2件に関する記述は3%に過ぎないとのこと*3。他には、「医者を選ぶのも寿命のうち」とか「過保護は子を殺す」など、まことにうなづけるお話が多いらしい。現代にも通用します。そのせいでしょうか、現代語訳の「養生訓」がいくつか発売されています。
●では、「養生訓」では酒はどのように書かれているでしょうか?
[い]絶対に飲むべからず
[ろ]医者に指示されたときだけ飲むべし
[は]豆腐を食しながら飲むべし
[に]同量の水を飲むべし
[ほ]酒は天の美禄なり
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)


























正解:[ほ]酒は天の美禄なり
説明:●次のように書かれているとのこと。
●「酒は天の美禄(びろく)なり。少し飲めば陽気を助け、血気をやわらげ、食気をめぐらし、愁いを去り、興を発して甚だ人に益あり。多く飲めば、又よく人を害する事、酒に過ぎたる物なし」。「美禄」とは本来は良い給与という意味らしい。ここでは天からくだされたありがたい物というほどの意味でしょうか。
●ケチのつけようのない表現ですね。今年6月に発表された厚生労働省の生活習慣についての調査結果ともピタリ合致します。日本酒1合ほどの酒は長寿の元だそうです*4。
●酒についての観察は、もっと古い時代から鋭いものがあるらしい。「餅酒」という狂言には、次のように酒の十徳(10種類の美徳、長所)が挙げられているそうです。
1.独居のとも
2.万人和合す
3.位なくして貴人と交わる
4.推参に便あり
5.旅行に慈悲あり
6.延命の効あり
7.百薬の長
8.愁いを払う
9.労を助く
10.寒気に衣となる
4.の「推参に便あり」の意味はちょっとわかりません。他人の家にアポなしで訪問するときにも酒をぶら下げていけば失礼も咎められずに済むという意味かな。違うかもしれません。いずれにせよエタノール賛歌のようです。
◆参考*1:HP「貝原益軒 – Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%9D%E5%8E%9F%E7%9B%8A%E8%BB%92
◇*2HP「養生訓 – Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A4%8A%E7%94%9F%E8%A8%93
◇*3HP「からだの気持ち」
http://www.ohraido.com/book/ka/004.html
◇*4HP「酒や煙草の節制は長寿への道。わかっちゃいるけど止められない?」
http://blog.q-q.jp/200706/article_12.html
◇HP「さや すか くちん: 2005年07月 アーカイブ」(口絵の参考にさせて頂きました)
http://www.t-mugi.info/archives/2005/07/

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