ズボン一着紛失で65億円の賠償請求。では賠償金の史上最高額はいくら?

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問題:「クリーニング店でズボン紛失 判事が78億円請求」(Sankei Web 070505)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070505/usa070505006.htm
「ズボン紛失で65億円請求! 訴えたのは米の現職判事」(ZAKZAK 070613)
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_06/t2007061322.html
●先月、米国ワシントンのクリーニング店対店の客の巨額損害賠償訴訟が報じられました。Sankei Webによれば、店でズボンを一着なくされた現職の判事さんが、店に対して邦貨78億円にも及ぶ訴訟を起こしたとのこと。スーツを預けたら上着しか返ってこなかったらしい。昨日のZAKZAKが伝えるところによれば、ワシントンの地裁で審理が始まったとのこと。なぜか1100万ドル(約13億円)ほど請求額が下がっていますけど。
●訴訟社会アメリカの人々も、このニュースには肩をすくめているようです。Sankei Webの記事によれば、元判事のメルビン・ウェルズという人が米紙ワシントン・ポストに次のように投書したらしい。
「私なら訴えを却下するだけでなく、逆に店側が受けた“精神的苦痛”などのために数百万ドルを補償するようピアソン判事に命じる」
ZAKZAKの記事によれば、おなじくワシントン・ポストの記事には、「この判事が下す判断に重大な疑問を抱かざるを得ない」と書かれているらしい。
●では、裁判における巨額賠償金についてのクイズです。人類史上最高といわれる損害賠償額の判決はいくらだったでしょうか?
[い]約100億円
[ろ]約1000億円
[は]約1兆円
[に]約10兆円
[ほ]約100兆円
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)


























正解:[に]約10兆円
説明:●正確には約15兆円だそうです*1。アメリカには懲罰的賠償という制度があるらしい。「刑事罰が加えられないようなケースでも、悪質性や社会的影響などを加味して、損害額をはるかに上回る賠償を命じる制度」だそうです。今回のズボン訴訟も、損害額はせいぜい数万円でしょう。原告側の判事さんとしては「悪質性、社会的影響」を考慮したつもりかな。
●なお、タバコの訴訟は、1審では史上最高額の15兆円の判決がおりました。でも、控訴された州高裁ではタバコ会社が逆転勝訴します。さらに上告されましたが、州の最高裁は高裁の判断を支持。原告側の弁護士さんたちはやけ酒をあおる羽目になりました。
●確定している判決では、アラスカ沖で原理流出事故を起こした石油会社エクソンに対する50億ドルというのがあります。平成12(2000)年に米国最高裁が下した判決です。当時の金額で5400億円とのこと。
●米国以外でもものすごい額の判決があります。元タイ中央銀行の総裁は、職務怠慢からアジア金融危機を招いたとして8910億円の賠償を命じられたそうです。まぁ、自分の資産総額を越えてしまえば、100億円だろが1兆円だろうが、同じではありますけど。
●日本でも株主代表訴訟でかなり高額の賠償命令が下りたことがあります。旧大和銀行のニューヨーク支店における巨額損失事件がらみです。株主代表訴訟が起こされ、経営陣に対して830億円賠償の判決が大阪地裁でありました。控訴の後で和解しています。きっとずっと少額になったんでしょうね。いくら銀行の重役たちとはいえ、こんな金額が払えるほどもらっているわけではありません。
◆参考*1:新聞「喫煙被害代表訴訟 15兆円の賠償評決/米フロリダ州地裁陪審」読売新聞000715東京夕刊02頁
◇*2新聞「たばこ懲罰的賠償 破棄の2審を支持/米フロリダ州最高裁」読売新聞060707東京夕刊26頁
◇*3新聞「アラスカ沖原油流出事故 エクソンへの「賠償金50億ドル」命令支持/米最高裁」読売新聞001003東京夕刊02頁
◇*4新聞「元タイ中銀総裁に8910億円の賠償命令 97年バーツ暴落で」読売新聞050602東京朝刊07頁
◇*5新聞「ダスキン株主代表訴訟判決 「不祥事隠しに抑止力」 原告側、高い評価」読売新聞060610大阪朝刊34頁(大和銀行の件)
◇HP「トラキチネット スーツ商品詳細」(口絵の参考にさせて頂きました)
http://www.torakichinet.com/details/suit.html

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