松井秀喜やベッカムも使った新しい骨折治療法とはなに?

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問題:●覚えておいででしょうか。日韓W杯の直前の平成14(2002)年4月10日、イングランドチーム主将のデービッド・ベッカム選手が欧州CLの試合中に骨折する事故がありました。診断は全治8週間。W杯は5月末から開催です。彼の存在は大きいので、ファンは大変心配しました。でも彼はW杯のピッチに立ち、死のグループと言われた戦いで宿敵アルゼンチンを破り、決勝トーナメントに進出します。
●昨年5月11日、ヤンキースの松井秀喜選手は、守備の際に左手首を骨折する怪我をおいました。シーズン中の復帰は絶望視されましたが、9月12日に1軍の試合に復帰。いきなり4安打を放つ活躍を見せました。
●この二人が共通して受けた先進の骨折治療法があります。それは次のどれでしょうか?
[い]カルシウムイオンを多量に含んだ点滴を受ける
[ろ]骨折が完治した場面をイメージしながらクラシック音楽を聞き、リラックスする
[は]超音波を患部に当てる
[に]酸素テントに入り、少し多めの酸素を身体に与える
[ほ]骨折した部位近くの骨をごくわずかに削り、培養して骨折部分に加える
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)


























正解:[は]超音波を患部に当てる
説明:●ベッカム選手の場合には、酸素テントが話題になりましたね。多量の酸素も骨折の治癒に役立ったかもしれません。松井選手も酸素治療をしたのかな。もしそうなら、[に]も○ですね。超音波を患部に当てる方法はふたりとも使ったと参考資料*1には記述されていました。
●骨には血管がありません。筋肉や器官とことなり、血液で栄養を運ぶことはできません。お医者さんに聞くと、骨の中でカルシウムが行き渡るのは、骨に圧力をかけた場合だそうです。水に触れたスポンジを押したり放したりすると水が全体に行き渡ります。骨の場合も、似たような仕掛けで栄養が行き渡るとのこと。
●足を骨折した場合、患部を完全に浮かせて松葉杖2本で歩く人がいます。悪い方の足を少し地面に当てながら引きずるようにして歩く人もいます。後者のほうが早く治るそうですね。骨に圧力がかかり、栄養が行き渡っているのではないかと推測されているようです。
●超音波を当てる治療では、平均して約40%も治癒までの期間が短縮されるそうです。かなり効果が高いようです。超音波というのは、人間の耳には聞こえないような高い周波数の音だそうです。モスキートーンというギリギリで聞こえる音がありましたね*2。あれは2万ヘルツ前後でした。骨折に有効なのは、さらにずっと高い周波数の音だそうです。1.5メガヘルツ(150万ヘルツ)といいますから、犬の耳にも聞こえないらしい。
●1万分の2秒間パルスを当て、1万分の8秒間休む。この繰り返しを1日に20分ほど患部に施すらしい。不思議なことに、超音波骨折治療法では、このパターン以外ではあまり効果が出ないそうです。
●骨折が治癒していく過程は「炎症期」、「軟骨形成期」、「内軟骨性骨化」の3つの段階を経るとのこと。超音波骨折治療法は、このどの過程にも有効なんだそうです。効果だけは確認されているのですが、なぜ有効なのかはまだ解明されていないらしい。理屈はともあれ、実効があれば患者側としては有り難いかぎりです。治療に骨を折ることは少し減ったようです。
◆参考*1:雑誌「骨折が40%も早く治る超音波治療法」ニュートン0703月号119頁、担当筆者中村真哉、ニュートンプレス
◇*2HP「モスキートーンが聞こえますか?」
http://blog.q-q.jp/200702/article_41.html
◇HP「鎖骨骨折【一病息災】」(口絵の参考にさせて頂きました)
http://www.sokusai.com/sakotsu/

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