円空の予知能力とはどんなもの?

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問題:●円空という人をご存じでしょうか? 江戸時代前期の天台宗のお坊さんです。寛永9年(1632)に生まれ、元禄8年(1695)に亡くなっています。
●鉈(なた)1丁をたずさえて全国を行脚して回り、さまざまな仏像を残したことでも知られます。生涯に作った仏像の数は12万体とも言われます。享年63ぐらいです。実働50年とすると、1日平均に6~7体もの仏像を作った勘定になります。
●たしかに円空の仏像は、荒削りで野性的な作風です。ひとつこしらえるのに1時間もかからないかもしれません。でもなかなかの味があります。いくつかの仏像は、亡くなった五代目古今亭志ん生師匠に似ているのが笑えます。
●では、円空に関するクイズです。次のうち正しい記述はどれでしょうか?
[い]江戸時代の人にしては珍しく、北海道に渡ったことがある
[ろ]父親も似たような職業だった
[は]仏像で悪霊を鎮めたことがあると言われる
[に]殿様の国替えを予知したことがあると言われる
[ほ]日食を予言して多くの人々を驚かせたことがある
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)



























正解:[い]と[ろ]、[は]、[に]が正しい
説明:●[い]江戸時代の人にしては珍しく、北海道に渡ったことがある(○)
江戸時代に津軽海峡を渡る人はあまり多くなかったと聞きます。円空は蝦夷には仏教があまり布教されていないと聞き、危険も顧みずに松前藩に行きました。「今釈迦」と呼ばれるほどに尊敬を受けたらしい。
●[ろ]父親も似たような職業だった(○)
父親は木地師(きじし)だったそうです。木地師は木地屋、木地挽きとも呼ばれるらしい。「木地のままで盆・椀(わん)・玩具などの細工をすること。またその職人」だそうです。円空は「木地仏師」とでもいうべき人です。父親のやりかたをずっと見ていたのかもしれません。
●[は]仏像で悪霊を鎮めたことがあると言われる(○)
大丹生(おおにう、現在の岐阜県高山市近辺?)という地にあった池のはたを通ったとき、円空は「この水の気配はどうもおかしい。国中に災難が起るだろう」と予言したそうです。円空はさまざまな人や家について久しく安泰とかまもなく衰えるとか予言しており、的中率が高かったのでしょうか、予知能力があると評判だったそうです。そんな円空が悪い予言をしたというので土地の者は大変不安になります。なんとか救ってくれと円空に哀願したそうです。そもそもその池には主(ぬし)がおり、人を襲うという噂もありました。円空は大丹生にとどまり、数日間で千体の仏像を彫って沈めたそうです。その後、大丹生にはなんの災難もなく、主に襲われることもなくなったとのこと*2。
●仮に5日で彫り上げたとすると1日200体。10時間労働とすると1時間に20体。3分で1体のペースです。少し話がおおげさなのかな。円空の仏像の素材は木でしょうから、そのままじゃ浮いてしまいます。千体を沈めるのはけっこう大変だったでしょうね。いちいち突っ込んでどうするんだという気もしますけど。
(^^;)
●[に]殿様の国替えを予知したことがあると言われる(○)
円空は飛騨高山藩の金森侯の居城を指して「この場所には城気がない」と言ったそうです。城としての生命の気配がないという意味なのでしょうか。その後、元禄5年(1692)に金森侯は出羽の国に国替えになったとのこと。廃藩になって城は外郭だけになってしまったらしい。これも円空の予知能力を示す逸話だそうです*2。
●[ほ]日食を予言して多くの人々を驚かせたことがある(×)
これはまるで作り話です。よく子供の冒険小説にはこんな場面が出てきますよね。
◆参考*1:HP「円空 – Wikipedia」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%86%E7%A9%BA
◇*2書籍「伴蒿蹊撰アウトサイダー109人 近世畸人伝」初版210~214頁、村上護著、教育社
◇*3HP「神々の集う社 出雲大社|シリーズ田舎探訪|地域情報検索エンジンWinds!」(口絵の参考にさせて頂きました)
http://www.windsnet.ne.jp/inaka.html

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