「ヴェニスの商人」よりずっと面白い物語。「帯久(おびきゅう)」とはどんな話なの?

画像

問題:●落語の「帯久」は江戸時代のお白洲もの(おしらすもの。裁判の噺)です。
●何度も無利息で金を貸すなど、恩を施した相手にひどく裏切られ、腹を立てて放火しようとした老人が捕まります。今も昔も、現住建造物放火は極刑です。ところが、調べてみると、人情としては被害者のほうが悪い。お奉行様はどう裁いたでしょうか?
□死刑判決を出した
□罪一等を減じて島流しにした
□策をめぐらして無罪にした
(答えはずっと下↓ スクロールして下さい)





























正解:死刑判決を出した
説明:●帯久こと帯屋久七(おびや きゅうしち)は、大晦日、無利息で借りていた金百両を返済しに和泉屋与兵衛(いずみや よへえ)の店を訪れます。奥に通された帯久は、相手が忙しくて手薄なのを幸い、百両をそのまま持ち帰り、「確かに返した」と白ばっくれます。
●それがきっかけなのか、人のいい和泉屋は商売がうまく行かなくなり、しばらくして倒産。与兵衛は分家に身を寄せます。
●十年後、与兵衛は、昔の奉公人が苦労しているのを知ります。なんとか店を持たせたいと、帯屋に十両の借金を願いに訪れます。帯久はひどく恩知らずな応対をします。かっとなった与兵衛は火をつけようとして捕まります。
●お奉行は事情を調べ上げ、話のきっかけになった例の百両の件をまず裁きます。計略をもって帯久に「まだ返していない」ことを認めさせ、元利合計二百五十両を払うよう命じます。
●二百両は即金で払う。でも、残額はなんとかならないか。ケチな帯久はお奉行としぶとく交渉します。結局、一両ずつの五十年払いで手を打ちます。
●次は放火の件です。火あぶりの刑を言い渡します。「ただし」とお奉行は条件をつけます。「分割払いの五十両のすべてを与兵衛が受け取ったら処刑する」と申し付けます。
●驚いた帯久は、「お恐れながら、五十両もいますぐ与兵衛に返します」とお奉行に申し出ますが却下されます。最後に六十一歳の与兵衛に奉行がたずねます。
●「そちは還暦か。本卦がえり(ほんけがえり)じゃな」、「いえ、分家に身を寄せております」。
●六代目圓生の帯久のオチでした。おあとがよろしいようで。
◆参考:CD「圓生百席『帯久』」六代目三遊亭圓生、SRCL3813、ソニー・ミュージックエンターテイメント

ぬけられます→日本語雑学クイズ一覧

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

驚いた 驚いた

この記事へのコメント

2006年03月31日 16:26
この落語は聞いたことありませんが、人情話ってけっこうシリアスなのがありますね。落語って「毎度バカバカしいお笑いを」と当人たちも言ってますが、こういう話の場合は言わないんでしょうか(笑)。
なかなか粋なはからいですね。
dashi様<素町人
2006年04月01日 07:31
いつもコメントをありがとうございます。
「圓生百席」のシリーズでしか聞いたことはありませんけど、ここでは「馬鹿馬鹿しい」という言葉は使わないようです。
 というか、このシリーズは、寄席とかホールのライブでないので、お客さんがいないんですね。マイクだけに向かって「毎度馬鹿馬鹿しいお笑いを」とは言いにくいのかもしれません。
 (^^;)

この記事へのトラックバック